報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“私立探偵 愛原学” 「探偵の富士旅情」 郊外戦

2020-01-13 22:15:24 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[1月2日15:15.天候:晴 静岡県富士宮市内某所]

 私の名前は愛原学。
 都内で小さな探偵事務所を経営している。
 浅間大社で過ごした後、路線バスに乗って宿泊先へ向かう途中、とんでもない化け物に遭遇してしまった。
 バスの前を走っていたトラックのコンテナの扉が勝手に開いたかと思うと、そこからハンターαが一匹飛び出して来たのだ!
 ハンターとは旧アンブレラが開発した下級BOWのことで、見た目は爬虫類の化け物。
 大きさは大人のゴリラくらいで、それが全身緑色の鱗で覆われている。
 2足歩行で、両手には鋭い爪が生えている。
 さすがにトラックが止まり、そこから作業服姿の運転手が降りてきた。
 とはいうものの、運送会社のトラックではなさそうだ。
 ナンバーが自家用で、しかもレンタカーだったからだ。
 車内に響く悲鳴!
 というのは、ハンターはいとも簡単に運転手の首を跳ね飛ばしてしまったからだ。
 私を含むバイオハザード関係者は、それを『首狩り』と呼ぶ。
 いわゆる、即死攻撃という奴だ。

 愛原:「運転手さん、バックして逃げるんだ!」
 運転手:「む、無理です!後ろに車が……!」

 ただでさえ狭い道だ。
 普通車でさえ何回か切り返さないとUターンできないような道を、例え小型とはいえバスが切り返しできるとは思えない。

 愛原:「しょうがない!俺達が対処する!」
 高橋:「任せてください!」
 高野:「やるしかないね」
 愛原:「運転手さん、俺達が降りたらすぐにドアを閉めてくれ!」
 運転手:「わ、分かりました!」

 ゾンビでさえバスの窓ガラスをブチ破って飛び込んでくるくらいだ。
 それを狩ることもあるハンターなど、簡単に飛び込んでくることだろう。
 幸いトラックのコンテナにいたのは、ハンターα一匹だけのようだ。
 しかもすぐ後ろにいる私達のバスには関心が無い……というより、通行人や動かぬバスに痺れを切らして様子を見に来た後ろの車のドライバーと思われる人達を襲っている。

 愛原:「こっちだ、化け物!」

 私と高橋がバスを降りると、ハンターに向かってハンドガンを発砲した。
 私達は一般私人と変わらぬ探偵であるが、善場さんより銃の所持許可を得ていて、こういうバイオハザード絡みの時のみ使用ができるようになっている。
 これはリサという、暴走したら町1つオシャカになるようなBOWの面倒を看ているのと、そもそもバイオハザードを何度も潜り抜けたという実績を買われての超法規的措置だ。
 ハンターに対しては、ハンドガンを2~3発当てても死なない。
 しかも、ここは住宅街だ。
 気軽にパンパン撃つわけにはいかない。
 例え一匹だけとはいえ、人間のゾンビより数倍強いハンターに勝てるかどうか怪しくなってきた。

 ハンター:「ガァァァァァッ!」

 ついにハンターは私達に狙いを定め、向かって来た。
 走り方はまるで大人のゴリラのようだ。
 だから、人によっては『緑のゴリラ』とか『緑のジャイアン』とか呼ぶこともある。

 愛原:「高橋!即死攻撃に気をつけろ!」
 高橋:「分かってますよ!俺のライトニング・ホークで蜂の巣に……」

 マグナムなら2~3発撃ち込めば死んでくれる。
 だが、そう上手く行くだろうか。

 ハンター:「ガァッ!」

 ハンターがジャンプした。
 着地した際に即死攻撃をしてくるのが奴らのやり方だ。
 その餌食にならぬ為には、1度奴から離れる必要がある。
 その代わり、着地して即死攻撃を繰り出してくるまでに一瞬の隙がある。
 そこを上手く狙えれば私達の勝ちだ。

 愛原:「今だ!行け!」
 高橋:「はいっ!」

 ハンターが着地した瞬間を狙い、高橋がマグナムを打ち込む。

 ゾンビ:「ガァァァッ!」
 高橋:「!?」
 愛原:「なにっ!?」

 何と、ハンターに気を取られていたら、ゾンビが後ろから襲い掛かって来た。
 おかげで高橋君は、マグナムを1発しか撃てなかった。
 ゾンビがいつの間に!?

 愛原:「こいつ!」

 ゾンビは3体いた。
 それはハンターに殺された人達だった。
 トラックの運転手や、バスの後ろにいた乗用車の運転手、そしてたまたまこの近くを歩いていた通行人。
 そうか!ハンターもまたTウィルスによって製造されたBOWだ。
 それに攻撃されて、そのウィルスの抗体を持っていないと感染してゾンビになるんだった!

 リサ:「……食われたいのか?」

 リサもバスから降りてきて、ハンターを睨み付けた。
 ハンターが今度はバスの人達を襲おうとしていたからだ。
 この時、一瞬だけ第1形態に戻る。
 瞳を赤くボウッと光らせ、鋭く伸びた爪や牙を剥ける。

 ハンター:ビクッ!Σ(゚Д゚)

 ヘタすりゃラスボスも張れるリサに睨み付けられ、ハンターは戦意を喪失して逃げ出した。

 愛原:「ハンターが逃げたぞ!追え!」
 高橋:「先生!ゾンビを倒してからでないと!」
 愛原:「し、しかし……!」

 その時だった。
 上空から銃弾が飛んで来て、ハンターの頭部を撃ち抜いた。
 ハンターの頭は潰れたトマトのようになり、そのままうつ伏せに倒れて2度と起き上がっては来なかった。
 私が上を見ると、そこにはあの“青いアンブレラ”のヘリが飛んでおり、そこからスナイパー隊員が狙撃銃を構えていた。
 そして、スルスルとロープを伝って地上に降りてくる。
 この時点でゾンビは残り1体になっていたが、隊員が銃を使うまでもなく、体術で倒してしまった。
 最後のゾンビはアスファルトの路面に頭から叩き付けられ、2度と起き上がってくることは無かった。
 そして、ヘリから意外な人物が降りてきた。

 善場:「愛原さん、大丈夫ですか!?」
 愛原:「と、善場さん!?」

 そりゃびっくりだ。
 メールを送っても返って来なかったのだから、私はてっきり正月休みなのかと思った。

 愛原:「一体、どうして?」
 善場:「こちらが聞きたいですよ。愛原さんも我々の情報をどうやって掴んだんです?」

 因みに善場さんは高野君と同じ、30歳になるかならないかといった感じの女性である。
 肩書は主任とのこと。

 愛原:「いや、私達は依頼人から仕事の依頼で来ただけですよ。そしたら、ハンターだのゾンビだのに襲われたもんで……」

 しかしアニメやドラマの探偵は、行く先々で殺人事件に巻き込まれるものだが、私はバイオハザードに巻き込まれやすいな。
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“私立探偵 愛原学” 「探偵の富士旅情」 宮バス1系統・中央循環内回り

2020-01-13 16:11:43 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[1月2日14:42.天候:晴 静岡県富士宮市 浅間大社前バス停→富士急静岡バス“宮バス”車内]

 私の名前は愛原学。
 都内で小さな探偵事務所を経営している。
 浅間大社への参拝も終わり、いよいよ宿泊先のホテルに向かうことにした。

 高橋:「あのバスですか、先生?」
 愛原:「そうだな」

 やって来たのは“宮バス”と呼ばれる富士宮市が運営し、地元のバス会社が運行しているコミュニティバスである。
 だから小型のバスであった。

 絵恋:「うちの近くを走ってるバスと同じねぇ……」
 愛原:「“けんちゃんバス”かい?あれとはまた違うなぁ……」

 ドアが1つしかないので、下車客の後で乗車するタイプだ。
 “ベタなコミュニティバスの法則”で、ICカードは使えない。
 で、先払いのようだ。

 愛原:「大人5人」
 運転手:「はい、ありがとうございます」

 私は1000円札を1枚、運賃箱の中に入れた。
 ICカードなら履歴が残るので、それで交通費請求もできるのだが、こういうコミュニティバスだとそうは行かない。
 多分、請求すれば出してくれるのだろうが、まあこれくらい良いか。
 空いている座席に座ると、小さなバスが走り出した。

〔次はマイロード本町入口、マイロード本町入口でございます〕

 とても順調であるが、まだ油断してはいけない。
 何しろ前回の旅行では、夜間大変なことが起きたのだ。

 高橋:「せ、先生」

 1番後ろの席に座る私達。
 隣に座る高橋が私を呼んだ。

 愛原:「何だ?」
 高橋:「あのヘリ、何でしょうね?」

 高橋が指さした所にはヘリコプターが飛んでいた。

 愛原:「……軍用ヘリに似てるな」
 高橋:「いや、まんま軍用へりです」
 愛原:「自衛隊の富士演習場絡みじゃないか?」
 高橋:「それにしては塗装が……」

 割と低く飛んでいるヘリコプター。
 それが向きを変えた。
 その時、私達の目に入って来たのは“青いアンブレラ”のロゴマークだった。
 “青いアンブレラ”とは、旧アンブレラの生き残り達が設立した民間軍事会社のことである。
 旧アンブレラのロゴマークは紅白の傘を開いて、それを上から見た図をデザイン化している。
 それに対して“青いアンブレラ”は、その紅白の赤い部分を青に変えただけである。
 なので、旧アンブレラのことを“赤いアンブレラ”と呼ぶこともある。
 “青いアンブレラ”の設立目的、活動内容は、『旧アンブレラの犯した罪を償う』ことにあるとされる。
 未だ世界各地に燻るバイオテロのきっかけを作ったのが旧アンブレラである為、その責任を取って火消しに当たるのが彼らの活動内容だという。
 それと似た活動を行う組織にBSAAがあるが、これは国連組織となってしまった為、彼らが動くと大事になる。
 そこでまずは民間企業たる“青いアンブレラ”が先に動くのだそうだ。
 言わばBSAAが警察で、“青いアンブレラ”がセコムのようなものだ。

 愛原:「おい、“青いアンブレラ”だぜ!?」
 高橋:「ヤバくないっスか?」
 愛原:「それとも、自衛隊と合同訓練……」
 高橋:「なワケないじゃないスか!」

 私は咄嗟にリサを見た。
 高橋の隣に座るのは絵恋さんで、その隣にリサが座っている。
 リサは第0形態のままだった。
 つまり、人間の姿をしているということだ。
 第1形態だと鬼娘の姿になる。
 第2形態だと背中から何本も触手が生えたり、手が触手に変わったりと、ここからもう化け物となる。
 第3形態や第4形態もあるようだが、そこまで行ってしまうと正気を保てるかどうか不明なので、それらは禁止されている。
 リサが犯人ではない。
 “青いアンブレラ”やBSAAは今、BOWの気配を感知する機械を導入している。
 BOWが放つ微弱な反応をキャッチできるようになっているのだとか。
 当然それはリサにもあるのだが、彼女が第0形態になるとそれは無くなり、彼らも感知できなくなる(が、監視の為にGPSを渡されている。それがリサのスマホ)。

 高橋:「きっと何かありますよ。ええ」
 愛原:「うーむ……。善場(としば)さんに確認してみるか?」

 正月三が日で休みだろうけどな。
 バスを降りたら確認してみよう。
 あ、いや、メールならバスの中でもいいか。
 私はメールを打った。
 揺れるバスの中では、なかなか打ちにくいが、それでも打つことに成功した。
 あとは送信っと。
 何事も無ければいいがな。

[同日15:12.同市内 宮バス1系統・中央循環内回り車内]

 しばらくは何事も無くバスは走行した。
 コミュニティバスらしく、狭い道を走ったりしている。
 善場さんからの返信も無く、やはり善場さんは正月休みなのだろうと思った。
 如何に政府エージェントであろうと、年末年始は休むのだろう。
 さすがは国家公務員。
 そんなことを考えていた時だった。
 もうそろそろ下車バス停かなと思う時、バスがまた狭い道に入った。
 普通の大型路線バスが入って行けない所に入って行くのが、小型バスで運行されるコミュニティバスの最大のメリットだ。

 リサ:「!?」
 絵恋:「ど、どうしたの、リサさん?」

 それまで絵恋さんと談笑していたリサが急に笑顔を消し、バスの前方を注視し始めた。
 バスの前方にはトラックが走っている。
 もちろん大型トラックではなく、2トントラックだ。
 かつては普通免許で運転できたが、今は準中型免許とやらを取らないと運転できないのではなかったか。

 リサ:「あのトラック……」
 愛原:「お、おい、リサ……!ま、まさか……!?」

 するとトラックがふらつき始めた。
 ふらつきというか、後ろのコンテナが左右に揺れている?
 まるで、積み荷が荷崩れしたかのようだ。
 あれだけの衝撃なら運転手も気づくだろうに、何故かトラックは止まろうとしない。
 狭い道だから遠慮しているというわけでもなさそうだ。
 バスの運転手もおかしいと思ったのか、前方のトラックに対してパッシングをしたり、クラクションを鳴らしたりしている。
 それでもトラックは止まらない。
 と!

 愛原:「ああっ!?」

 コンテナ後ろの扉が中からこじ開けられ、そこから出てきたのは……!?

 1:ゾンビ
 2:タイラント
 3:ハンター
 4:人間
 5:何が何だかわからないモノ
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“私立探偵 愛原学” 「探偵の富士旅情」 浅間大社

2020-01-13 12:32:34 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[1月2日11:57.天候:晴 静岡県富士宮市 JR富士宮駅→浅間大社]

〔「ご乗車ありがとうございました。富士宮、富士宮です。車内にお忘れ物、落とし物の無いよう、ご注意ください。今度の特急“ワイドビューふじかわ”5号、甲府行きは降りたホームでお待ちください。……」〕

 私の名前は愛原学。
 都内で小さな探偵事務所を経営している。
 今日は仕事で富士山の麓の町までやってきた。
 けして、慰安旅行ではない。

 愛原:「よし。無事に目的の町までは着いたな」

 2両編成ワンマン運転電車からホームに降りた。
 私達が乗った電車は、次の駅が終点だが、この駅で殆どの乗客が降りた。
 富士宮市の市街地でもあるし、特急乗り換え駅でもあるからだろう(西富士宮駅には急行列車時代は停車したが、特急になってから通過するようになった)。

 リサ:「先生。お腹空いた」
 高野:「ちょうどお昼時ですわ、先生?」
 愛原:「それもそうだな。ちょうどこれから浅間大社に行くわけだ。あの周辺なら参拝客目当ての店が空いてるだろうから、そこで食べるとしよう」

 お目当てはB級グルメ、富士宮やきそばであるが……。

 高橋:「先生。駅から神社までは近いです」
 愛原:「そうなのか。で、どれくらい?」
 高橋:「車で5分です」
 愛原:「それじゃ歩いて行けるな」

 私達は駅から出ると、浅間大社までの道を歩いた。
 線路沿いに進む形になる。

 高橋:「こんな所にもイオンモールがあるんですね」
 愛原:「最果ての町にもあるくらいだ。こういう町にあったっておかしくはない」
 高橋:「確かに……」

[同日12:30.天候:晴 同市内 浅間大社周辺の飲食店]

 店員:「お待たせしました。富士宮やきそばでございます」
 愛原:「おー、これがそうか」

 見た目の特徴は、削り節が乗っているところだが……。

 高野:「リサちゃん、足は崩していいから、もうちょっとお行儀良く座りなさい。そこは斉藤さんを見習って」
 リサ:「はい」

 私達は座敷に通されている。
 絵恋さんは正座しているのだが、リサは片足を上げる形で座っていた。
 恐らく幼少期を研究所で過ごしたので、そういう作法についての教育は受けなかったのだろう。
 家では寛いでいいので、私もそこまでうるさくは言わない。
 学校では座敷なんて無いから、そういう座り方についての教育も無いだろうし。

 愛原:「絵恋さんはさすがに御嬢様だな。座り方についてもキチンとしている」
 絵恋:「茶道なんかもやらされたので」
 愛原:「なるほど」

 とはいえそのことについては詳しく話してくれなかったので、本当に最低限の礼儀作法を身に付けただけだったのだろう。
 空手については黒帯まで行ったのに。

 リサ:「研究所では、こういう座り方が喜ばれたよ」
 愛原:「何でだ?スカートはいてたら、中が……あっ!」

 くそっ、それが目的か!
 ロリコンどもめ!
 私の偏見だが、理科系にそういうの多そうなイメージだ。
 これならまだ、彼女らをガチの実験動物としか見ていなかったアメリカのアンブレラの方がまだ健全だったかも。
 いや、奴らの研究内容自体が非常識だったがな。
 旧アンブレラは全て潰れたが、その思想を継いだどこぞの組織がついに着目したらしい。
 いたいけな少女を生物兵器そのものにするということを。
 日本アンブレラでは実験段階ながら、それにほぼ成功した。
 それが今、私の目の前で富士宮やきそばを食べている。
 日本アンブレラはそれを正式に売り出す前に潰れてしまったが、今は政府の庇護下にあって、私が面倒を看ているわけだ。
 日本アンブレラとしては外国に売るつもりであったようだが、政府は特殊任務専門のエージェントとして使いたいらしい。
 外国の利益になるくらいなら、まだ日本の国益の為に使われる方がいいだろう。

 高野:「とにかく、こういう所では斉藤さんと同じ座り方をすれば間違いないから」
 リサ:「はーい」

[同日13:00.天候:晴 同市内 浅間大社]

 愛原:「初詣って1回やったら、それでいいんじゃないか?」
 高野:「今回は観光みたいなものですからね」
 絵恋:「リサさん、ここの神社の御守もきれいだよ。何か買わない?こ、ここ、今度こそ……え、ええ、縁結びを……」
 愛原:「やっぱ御守とか破魔矢とかは、巫女さんから買ってこそありがたみがあるよな」
 高橋:「何ですか、先生?」
 愛原:「神社によっては御守が自販機で売られてたりするんだ」
 高橋:「マジっスか」
 愛原:「有り得無いよな?」
 高橋:「無ェっス」
 愛原:「味気無いし、有難味も湧かない」
 高橋:「そうっスね」
 絵恋:「ええーっ!私、縁結びがいい!」
 高野:「ダメです!せめてこの『無病息災』にしなさい」
 絵恋:「ぶーっ!」

 凄ェ、高野君。
 あのワガママお嬢をいなしている。

 高野:「これなら、リサちゃんとお揃いでいいですよ」
 リサ:「おー、サイトーとお揃い」
 愛原:「いや、リサには『無病息災』は必要無いんじゃないかな……」

 リサの体の中には超強力なウィルスが潜んでいる。
 日本アンブレラの実験記録ではインフルエンザはもちろんのこと、エボラ出血熱ですら、リサの体の中のウィルスに負けてしまったのだそうだ。
 で、あるならリサの体のウィルスを応用して、それらに効く特効薬でも作れるのではないかと思われるのだが、しかし哺乳類をゾンビ化させるウィルスが素である為、その辺が何か問題であるらしい。
 で、先述したロリキャラ生物兵器。
 あれはウィルスではなく、特異菌と呼ばれるカビの一種を応用しており、研究対象がそちらに移ったのも原因であろう。

 高野:「で、マサにはこれ。『交通安全』」
 高橋:「またかよ!」
 高野:「うるっさいわね、この免停野郎!今度やったら、免取になるからね!」
 愛原:「高橋君、ここは素直に受け取っとけ」
 高橋:「は、ハイ」
 高野:「『縁結び』は、先生にこそ必要ですね」
 愛原:「作者より先に結婚するようなことがあったら、この作品も更新終了だぞ?」

 あの埼京線最終電車の怪現象は一体何だったのだろう?
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