Linkman#41  乱読の後始末

-乱読、精読、積読-

書籍に触発されて「思考と空想」は、知の荒野を駆け巡るのか…

得手に帆あげて          本田宗一郎(三笠書房)

2007年11月18日 | 本と雑誌
Hitorigaten

 本田宗一郎没後15年以上を経過するが、強烈な個性は記憶のなか、いまも鮮やかに甦る。その思想と行動原理は、「ホンダイズム」として後世に脈々と引き継がれるのだろう。
 「稀代の天才」の秘密を探る糸口は本書に鏤められており、刮目するのみ・・・

○教育:自分の身についた基礎理論をさらにどう発展させ、また未来に横たわる様々な課題を一つずつ解決し、新しいものを生み出していくような若い人をどんどん育て上げること
○真理というものは、その点で人間の意志や利害に左右されることはない、最高の善
○全国に喘ぎ、ともすれば苦難に打ちのめされそうな人は、早く自分の得意なものを発見することだ
○ミケランジェロ:彫刻家以外の名で呼ばれるのを喜ばなかった-天才、万能選手
○同じモノを見ても、目的があるか無いかでこれほどの差がある:「見学の見」、「観察の観」
○「見たり、聞いたり、試したり」: → 知識から創意の芽も自然に生えてくるもの
○この世に生を受けた以上、どうせなら自分の手で何かを生み出そう。工夫し、考案し、そして社会に役立つものを製作すべきだ
○ミュンヘンの科学博物館:¢3mの円盤に¢5cmの扇形の着色 →大きな円は未知の領域
○長い閉鎖社会に生きてきたという歴史の残りかすが日本人の尾テイ骨あたりにこびりついていて、思考の国際化を阻んでいるのかも知れぬ
○いつどこでも自分のために行動しても、それが社会全体の意志や時代の流れに逆行することがなく、むしろそれにプラスするような誇り高い自由人でありたい
○人間にとっては行動が全てであり、メーカーにとっては製品が全てである
○時間は全ての生命である → 約束時間を守る

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