LINEN GYOZA 近況日記

十年たちました…

ロールプレイ

2013-02-12 23:03:52 | 患者活動
まだまだ続く、あの話・・・

ピアサポーターの講習では前々回より実習が始まっています。
がんの人からの相談を、たとえば電話で、または対面して、と場面を想定し、また、相談者役、ピアサポーター役、観察者役をメンバーを代えながら行います。1回ずつ、その感想を皆で話し合います。

前回受講時、私に相談者役が回ってきました。

相談内容は、あらかじめ与えられたケースを参考にしてもよいのですが、これだとなかなか言葉が続かないことから、前回は多くの人が実体験に基づいた内容を用いていました。

え~、どうしようと考え、私が選んだのはこういうストーリーです。

【質問】乳がんになったことを小学2年と5年の子どもに伝えるべきか迷っている。どうしたらよいか。

えー、まあ、これは実体験に基づいた設定ですが、私は当時はそんなに迷うことなく、「いずれ折を見て…」てな感じでいました。でも、ときどき耳にする話ではあります。

相談者役の私が「メリットもデメリットもあると思うんですよねー」と言うと、サポーター役の方は、子どもの性別や私の思いを丹念に聞いてこられました。そして、「一緒に考えていきましょう。そういう時に良いと聞く絵本があるらしいので、探しておきます」とおっしゃいました。

ロールプレイ終了後、その時のグループ3人で、実際にその絵本を探してみよう、という話になりました。来週までの宿題です。

ズルい私はその‘宿題’を行きつけのがん相談支援室で話し、ちゃっかり関連図書を選び出してもらいました。



けっこうあるんですよね~

実際にあの質問内容に応えてくれるものは残念ながら無かったのですが、どれも丁寧な作りでした。中では『おかあさんが がんになっちゃった』が良かった。リアルな感じ。

『がんになんて、ならないほうがよかった。
でも、悲しいことばかりではありませんでした。
がんだからできたことや、心がふるえるほど喜んだことがありました。』


この言葉はすごいなぁと思いました。例の、手こずりながら読んでいる佐藤泰子さんの本の内容にも通じてました。
「苦しい人は、みんな、その意味が変更されるのを待つ、あるいは新しい意味と出会うための旅の中で『苦しい事柄』との和解の道を探っているのです。」ということができていたんですね。だから『おかあさんが―』の本は胸を打つのだと思った。