LINEN GYOZA 近況日記

十年たちました…

鍵穴を通るたべもの

2007-03-29 12:24:47 | 
 去年の3月末の木曜日は抗がん剤の点滴(CEF)入院の4回目でした。
このCEFの副作用には本当に本当に苦しみ、未だにここに当時のことを
綴る気になれません。
 簡単に言うと、激しい嘔吐が3日間続き、トイレ以外は寝たきりで、
喋ることもできませんでした。その後急激に回復していくのですが、
そのあいだ、何が美味しかったか、ちょっと書いておこうと思います。

 私にとっては、インフルエンザや他の高熱でしんどいなぁと思った時と
比べても、はるかに『生命の危機』的なかんじで、ここで何か口にしないと
やばいよ、と思いました。食が細って衰弱してる人全てに当てはまらなくても
口の利けない病床の人の中には去年の私と同じ状態の人もいるかもしれない。

 赤ちゃんの知育玩具に、○や□や△に合う積み木をそこへ入れるというのが
あるけど、病床でのどを通るものはまさにそんな感じでした。
それに気付いたのは‘いちご’

 「イチゴあるけど食べてみる?」と母に聞かれ、一粒を6つぐらいに切り分けて
もらった物を口に運ぶと、ストンと心地よく胃に届いたので、母も喜んだけど
私も『これで食べるものが見つかった!』と思った。
 その日のうちに新たなイチゴを買いに行ってくれたようで数時間後には
新しい方のイチゴをまた小さく切ったものを食べた。

 ところが、まずくて食べられない。
「いらない」と囁くと母は「これも良いイチゴなのにネ」と首をかしげ、
となりのダイニングで父や夫、娘たちと新旧イチゴ食べ比べをしだした。

 最初は「どっちもおいしいよ」「病人は我儘だからな」などと言っていたのが
やがて「あ、ちょっと味が違うわ」になり、
「どちらかといえば前のイチゴの方が少し美味しい」という結論になりました。

 通常であれば『少し』の差が、病床にあっては増幅されてしまうってことらしい。

 りんごジュースを飲んでも、ストレートなら喉を越すけど濃縮還元はまず無理。

 味のないおかゆに少量の梅干、とか
これは少し上向きになってからだったけどハーゲンダッツのバニラとか、
倉敷ガラスのコップで飲んだ水とかが、おいしかった。

 そして、辰巳先生の玄米スープ、そのタイミングで飲んでみたかった。

 シンプルで上質、鍵穴を通るのはそんなもの。

 
 

書と写真と詩  大人に絵本

2007-03-27 12:18:07 | 
 今月初め、墨アートの展覧会に行き、漢字の持つイメージの広がり
に驚いたことはすでに書きましたが、先日友人が教えてくれた絵本は、
まさにその時の感覚を具現化したもので、なんていうか、どっしりずっしり、
半紙に墨がたっぷり滲んでいく様に、こころの中に広がりました。

『月 人 石』というこの絵本、乾 千恵さんの書がまずあって、
それに触発されて川島敏生さんの写真と谷川俊太郎さんの詩が、
渾然一体となって、対等に渡り合ってるからこそのバランスで、
気持ちをずいぶん遠くまで運んでくれるこの気持ちよさ!

 これを教えてくれた友人は柳田邦男の『砂漠でみつけた一冊の絵本』
という本の中でこの絵本を知ったそうです。
人は3度絵本に出会う、とそこに書いてありました。
最初は幼時、次は自分の子どものために、3度目が晩年(別に年をとってからとい
う意味ではない)、自分のために絵本を開くというわけです。

 私にとって大人になってから自分のために出会った絵本、って何かあったかなぁ。
強いて挙げれば、『しろいうさぎくろいうさぎ』、くらいかな。

きょうの役割

2007-03-26 16:09:39 | 生活
 家庭の中で母として(ぷっ)妻として(ぷぷっ)過ごす以外に、
何か社会と関わる事って必要なこと、バランスの良いことという
ふうに思います。

 それは働くことも勿論、お稽古事でもなんでもいいんだけど、
‘役に立ってる’という要素もポイント高し。
病気とともにある私は、どこかへお勤めに行くというのは難しいけど、
何か出来ることがあればなぁ、と考えていました。

 今月に入り、一日だけのアルバイト(書道の級や段の仕分けをする)に
誘ってもらったり、地産地消の料理教室に参加したり、少しずつ
社会って感じがしてたところへ、今日またあらたに託児ボランティアを
経験してまいりました。

 これは地元で活動中の「スローソサエティ協会」(スローな暮しをすすめる市民団体だそうです)に関わっている友人からのお声掛かりで、今日は‘春休み手作りお菓子講座:和菓子づくりとお抹茶体験’に参加する親子連れの未就学児を預かるというもの。

 1歳から4歳の子5人をプロの保育士さんと2人で2時間半ほど見ました。
可愛い子ばかりでとても楽しかった。
背中に3歳児をおぶって別の3歳児が用を足すのを支える、などという芸当も
こなせたし、保育士さんからも「馴れている」と褒めて貰いました。
来月もやります!


 さて、上の写真はうちの台所の作業机です。
昨日キャスターを付けてもらったら使い勝手がググーンと向上したのですよ。
すごく嬉しいわ。

発電所のツバキ

2007-03-23 14:19:41 | おでかけ
 昨日、予定通り女3人で相生の発電所へ出掛けた。
電話で見学の予約をしていたので守衛室にも私たちの名前が
伝わっていてちょっと気分良かった。広々とした駐車場で
車内ランチ。おにぎりとお吸い物。
食べ終わるとちょうど予約していた時刻になり、案内係の
女性社員さんが出迎えに来てくれた。これも気分が良かった。

 ここには160種4200本のツバキがあるんだって。
構内緑化のために市木であるツバキを植えたのが最初みたいだけど、
珍しいのがまとまった一画のほか、そこかしこに椿椿椿…

 発電所の建物の壁にも巨大なツバキの絵が描いてあった。

 私たちは女性の案内で「椿ハウス」という見学者のための施設へ。
まあどちらかというと子ども向きのクイズやパネル展示で
椿に親しんでもらおうという感じなんだけど、昨日は
今度の日曜日の‘つばきまつり’の準備で館内は散らかっていた
らしい(関電の方がしきりに恐縮されていたから普段はもっときれいらしい)。

 そのあとは3人でデジカメ片手に構内のツバキを見て回った。
少し早かったようでつぼみがたくさんあったけど、咲いているのも
いっぱいあって、私たちは「ちょっと、これ見て」とか言いながら
可愛い子を次々とカメラに収めていく。

 以前うちのベランダで育てていて枯らしてしまった乙女椿のきれいなのを見たら
たまらなく懐かしく、死んでしまったペットに寄せる気分って
こんなんなんだろうな~と思った。

 接木してるせいで一本の木に赤白両方の花をつけてるものや、
葉が金魚の形をした梵天白金魚という名のや、
外国名を持つ可憐なのや、
珍しいのがたくさんあった。そのたびに撮るには撮ったけど、
見たままの愛らしい美しいのは1枚もなく残念でした。

 そして未だにデジカメの画像をここへ載せられない未熟な私…

ツバキを求めて

2007-03-21 15:15:16 | おでかけ
 桜が咲く頃ってツバキの咲く時期と重なっています。
ツバキには秋咲きの品種もあるけどイメージは冬って感じ。
でも多くのツバキが実は春に咲くということを私も
長らく知らなかった。

 うちの‘雪舟’も次々に咲いています。
植木鉢で育ててる身の丈たった30センチほどなのに
花そのものは高貴で清らか。最近ではあんまり陽に当てると
早く散っちゃう気がするから寒いところ暗いところと
鉢を移動しまくってる。

 日曜日には相生の万葉の岬というところへ行きました。
ツバキがたくさんあると小耳に挟んだもので。
ホテルの駐車場に車を停めて、すぐそばにツバキ園があった。
200本以上あるんだって。そこは山の斜面で眼下には
穏やかな瀬戸内海が間近に見えて遠く近くに島が浮かんでるという
なんとも絶景。ツバキがトンネルみたいになったところもあったりで
ツバキ好きにはたまりません。

 でもそこのツバキは野生児というんでしょうか、お手入れが
不十分っていうか、枯れた花ガラもそのままだし、枝も伸びたいように
伸びてて、となりの木の枝が突っ込んでるのとか見ると、もうちょっと
スッキリさせてもいいんじゃないかと思ったりもしたけど、
素朴でナチュラルなツバキたちが海をバックに元気よく咲いてるのも
いいかも。去年行った京都の霊鑑寺のツバキなんて、もとが位の高いお姫様が出家した尼寺だからか洗練されてて「ほほォ~」とため息が漏れたモンでした。
いろんな美しさがありますなあ。

 そういえば、その日の朝、NHK『趣味の園芸』ツバキ特集で見たばっかりの、
葉の形が金魚みたいな‘錦魚なんとか’という品種もありました。
初めて見た。

 明日もツバキを求めて相生へ。
相生は市花がツバキなんだそうで、見所が点在してるのかも。
明日の目的地は意外な場所。
  「関西電力相生発電所」
ここにたくさんのツバキがあるらしいのです。
弁当デジカメ持参で女3人で行きます
発電所見学も楽しみ~

 

診察日でした。そんなことより、石!

2007-03-19 14:39:38 | 治療・体調・医療
 昨夜、華麗なる一族の最終回を見終わった頃から
急に右脇腹が激しく痛みはじめて、ビックリした。
きっと体を変なふうにねじったんだわ、と嵐が過ぎ
るのを待ってたけど、10分15分たっても
激痛去らず。最終回だけ見るなんて、という鉄平の怨念か?

 イタタタタ…とうめく私を、家族は
変なごっこ遊びをしてるのか、という目で見てたけど
そのうち「盲腸や、盲腸や~」「また入院や~」と騒ぎ出す。
「病院行こか?」と促す夫。私は右脇腹を押さえつつ、
ご近所に住む看護師さんに電話で相談してみた。

 場所が盲腸とはちょっと違うけど、患者さんはいろんな所を
痛がるからなぁ。朝まで我慢できるんなら朝一で行け、
我慢できないなら夜間受付で外科にかかってることを伝えて
診て貰え、
と的確なアドバイスを受ける。

 我が家には、明日は盲腸の手術、との空気満ちる。
私以外の3人は異常にテキパキ動き室内を片付けお風呂の準備を
する。何しろ明日が手術なら少々痛くってもお風呂には入りたいし
シャンプーもしとかなきゃ。

 鏡を見たら眉間にしわが刻まれてたので「いや~ん」と
しわを伸ばしたが消えない。
娘は「あーあ、そんなことどうでもいいのにな」と言った。

 お風呂に入る頃には痛みが治まる。
 ぐっすり眠る。

 今朝目を覚ますと、どこも痛くない。
安心して二度寝してるとご近所看護師さんから電話があり、
メールの返信がないから入院したのかと思った、と言われた。

 あれはいったい何だったんだろう?と思いながら
4週に1度の診察日だったので主治医に尋ねてみたら
盲腸ではないが、石の可能性はある、とのこと・・・

 
 重い名前の病気一つあればもう充分ですって感じなので
高血圧とかコレステロ-ルがとか、石!とか、そういうのは
いりませんって思ってたのに、なによ石って

 で、さっき『ためしてガッテン』のバックナンバーで石の話を読むと
いろいろ勉強になりましたが、説明がおもしろかった。

 シュウ酸とカルシウムが結びつくと良いが、カルシウムが
脂肪酸と結びついてシュウ酸が余るとそれが石になるんだって。
つまり、シュウ酸とカルシウムと脂肪酸は三角関係なんだよ。
私に出来ることといったら、体内でシュウ酸が片思いで石に
なってしまわないように、脂肪酸を遠ざけてやることぐらいかしら。

土鍋でプリン

2007-03-16 17:02:17 | 
 プリンをテレビ『ためしてガッテン』のやり方を
参考にして作ったことは、以前ブログで書きました。
家では無いからシャトルシェフを用いたけど、もともと
ガッテン流では土鍋を使って作るんだそうです。
土鍋の保温力が適してるんでしょうね。

 その後友人の家でふつうのお鍋プラス発泡スチロール
の箱withバスタオルという仕掛けで試したのもうまくいき、
いろいろ工夫してそれぞれの家なりの‘保温調理’法を
編み出していけると得心しました。

 さて、今日はついに土鍋で挑戦
別の友だちが招いてくれたのです。その人は
お菓子作りのみならず台所仕事全般よくこなすので
スイスイっとたまご液やカラメルを作り、
アッという間に型を土鍋に収めることができました。

 火の強さや時間、湯の量、といった微妙なことで
出来上がりが変わってくる。
今日のは80点くらいだったかな?
たぶん私が手伝わなかったらもっと上手くいったと
思いますねマジで。次回はきっと超なめらかプリンが
出来ることでしょう。

 ごちそうさまでした

卒業式の幻影

2007-03-14 15:30:11 | Weblog
 このあたりでは昨日13日に中学校の
卒業式を行なった所が多かったようです。
断片的にしばしば書いたかもしれないけど、
去年は点滴の副作用がひどくて、娘2人の
卒業式に出ることができませんでした。

 先週R君の命日をきっかけに『旅立ちの日に』のメロディが
頭の中で流れ出して、さらに毎晩のウォーキング仲間のうち
2軒が中3生のいる家なので卒業式のことが話題になり、
ますます頭の中で「行けなかった卒業式」がイメージ映像
みたいに去来しまくってる。

 そりゃ私だって知ってますよ、卒業式なんて寒くて退屈で
肩がこるもんだってことくらい。
私が行かなくても、娘たちは特に寂しがったり残念がったり
してなくて、「泣いたわぁ」とか、「あー、疲れた~」とも言ってたけど、
まあ100歩譲って高校はいいとしよう。
中学校の卒業式は行きたかったよ。

 公立の場合、小学校中学校、場合によっては幼稚園も一緒
という子がたくさんいて、ばらばらの高校に進むから
中学校の卒業式は保護者にとっても感慨深い。
そこへあの歌だよ。
 『旅立ちの日に』

 立ち会うことで、お世話になった先生への感謝を思ったり、
幼い頃から知ってる子たちの成長を見、前途を祝したり、
さらには、過ぎ去った子育ての日々を思い返したり、
ただ座ってるだけでも卒業式にはいろいろと思うことが
多いんですよ。

 卒業式の幻に胸キュンが治まらないことをご近所さんに
話したら、良いCDを貸してくれた。
『歌いつがれる卒業式のうた 新しい卒業式のうた』
っていうんです。これはすごいよ。『旅立ちの日に』は
もちろん『巣立ちの歌』『門出の歌』や『ビリーブ』、
『仰げば尊し』『ほたるの光』『卒業写真』などなどが
少年少女合唱団の歌声で流れるのです
っていうか、なんでこんなCD持ってるんだ

 さっそくお風呂に入りながら聞きました。今夜も
聞きます。そして、2年後の次女の高校卒業式には
ぜっったい行こうと思います。

ファンミーティングってやつ

2007-03-12 10:50:08 | おでかけ
 最近ブログ怠ってましたが、元気ですので…

 先週木曜日は両親と長女と4人で神戸へ。ホテルの36階のレストランで
ランチ。料金設定が幅広くて、意外と、思ってたよりはリーズナブルか。
眼下に異人館など見つけ、観光気分です。
ロビーでオープン戦のためやって来た日ハムの選手を見た。娘は
ダルビッシュが好きで喜んでた。

 その後は別行動。
私は手芸材料屋さんめぐり。土ヰ手芸店(mikaさん推薦)、ユザワヤ、
トアウエストのロロっていうボタン屋さんなどへ。
服とか自分で作れたらいいなぁ~とつくづく思いました。
マリメッコやBEAMSでちょっとヘンテコ且つ可愛い服が
超高額で売られてるのを見てさらにその意を強くする。
私もヘンテコ服着たい。手にとるものを見て娘が一言、
「お母さん、またターシャごっこに使うつもり

 その日の足の痛みも取れぬうち、土曜日は大阪へ
韓流好きな次女が韓国人俳優キム・ミンジュンのファンミーティングに
行くのに付き添いとして。今、チェオクの剣に出てる山賊だって。

 思えばここしばらく次女の頭の中にはこれしかなかったような気がする。
学年末試験もあったと思うが、そんなことより当日何を着ていくか(見えるわけない)、
渡すプレゼントは何にするか(結局入浴剤にしていた)、そして
そこに添える手紙の文面をどうするか、などなどに頭を悩ましていた。
インターネットで翻訳サイトとやらに行き、せっせと思いをつづる…
下書きの末、本人がおしゃれと思うレターセットに慎重に書く。

 当日は何度も「ついに…」とつぶやき、
プレゼントが入った小さい紙袋が型崩れしないように持ち、
ついには胃だかお腹だかがうずくほど緊張していた。

 NHK大阪ホールは2時開演、1時開場にもかかわらず
私たちが到着した12時半にはすでに入場待ちの行列が。
年齢層は小学生からおばあさんまでだけど、意外と若い感じ。
韓流って‘おばさん’イメージだけど、すでに市場は拡大してるのね。

 私はロビーで展示してた‘芋たこなんきん’のセットを見学し、娘と別れる。
娘はすでに後ろの北九州からのグループと雑談している。
ファン同士の交流。

 ところでファンミーティングの内容は、ご挨拶、ドラマの撮影秘話、
日本未公開の映画の予告篇、お色直し()そして、
1500人の参加者全員との握手これが目玉。

 結局この握手が予想以上に時間食って、終了時刻は7時でした・・・
 
 梅田で再会した次女は興奮して上ずった声で報告し続けでした。
この日のファンミーティング参加費用は壱万円也。
次女はお正月に郵便局でバイトしたので捻出してたけど、
どうなんっでしょ。
その一方、大阪で開催される世界陸上のポスターを見る私。
入場料なども一応チェックする。ま、親子なんだな。

 そうそう、私は家具屋truckが楽しかった~

できた!!ヤッタ~

そわそわ

2007-03-07 11:27:28 | 生活
  今日から図書館が一週間ほどお休み。

  さみしいわ… 不安だわ…

 昨日とりあえず借りに行ったけど、今日からは突発的に行きたくなっても
閉まってるんだな。これは、依存症か?

  先月買った『月刊陸上競技3月号』の懸賞でなんと
竹澤くんのサイン入りTシャツが1名様に当たります。
 当選の基準は‘熱烈ファンぶり’だそうで、抽選後ハガキは
竹澤くんに全て渡されるとかで、がんばって書きましたよ。
当選者はTシャツを持った写真と「喜びの声」を掲載されるのです。

  青春18切符、今売り出されてるんだけど、
20周年記念でいつもの価格¥11,500から大幅安のなんと
¥8000

どっか行かなきゃ、出掛けなきゃ


   以上、そわそわな小ネタ3つ。

 
 

 

今日はRくんの日

2007-03-05 14:28:40 | Weblog
 今日、3月5日はRくんがその短い生涯を突然終えた日。
4年前のことでした。R君はうちの長女の同級生です。

 今朝Rくんのお母さんにメールすると
「去年まではお友だちが訪ねてきてくれてたけど…」と寂しげだったけど、
知らないところへ引越したのだからしょうがない。でも、忘れた子は
いないと思うよ、と返信しました。
 ホントにきっと誰も忘れてない、忘れられないと思うから。

 昨夜から嵐ですごい強い風が吹いていたのも、今朝のとくダネ!で
卒業式ソング特集やってたのも、R君に関係あるとしか私には思えないね。

 今朝の番組によると、卒業式に歌われる歌の上位は『仰げば尊し』や
『蛍の光』なんだけど、年代が若くなるにつれて『さくら』とかJ-POPが
増え、10代ではかなり多くのJ-POPが歌われていて、
それらを抑えてダントツ1位だったのが『旅立ちの日に』という曲。
‘白い光の中に~、山並みは萌えて~♪’っていうアレです。

 初めて聞いたのがR君のお葬式の時で、その死が信じられないまま
斎場を埋め尽くす中3生たちによって歌われたこの曲に圧倒されました。
歌詞は希望に満ちた別れを歌ったものなのに、そこで聞く『旅立ちの日に』は
全く別のイメージでした。

 ‘勇気を翼にこめて’
 ‘君は飛び立つ’

 幼い時から見知った子たちがどの子も泣きながら一所懸命に歌っていた。
歌うことでR君を連れ戻せたらと願って。
普段学校に来れない子も来て歌っていた。

 お葬式では校長先生からR君への卒業証書授与もあり、
1週早い卒業式のような感じでした。

 R君のお母さんのブログ、ブックマークしました。
忘れないのが一番の供養だと思います。のぞいてみてください。

 

墨アート わたしたちの宇宙

2007-03-03 14:10:34 | おでかけ
 友人に誘われ、近所の町屋のギャラリーに、障害のある人たちの
書の展示を見に行った。

 商店街に面した町屋「大野邸」は、数年前に大掛かりな改修を行い、
古い梁と新しい白木の床がマッチした、すてきなところです。

 簡素で力強い内装に、今日の、書の、なんて映えてたことでしょう

 作品はどれも白い紙(100cm平方くらい)に太~い筆で一文字ずつ
書いてあります。

 写真は、玄関上がってすぐ目に入る吹き抜けの囲炉裏のあるスペースに
あった『凱』。

 凱ってどんな意味だろう。
今辞書で調べると「戦いのかちどき。勝ちいくさ」と書いてある。
誇らしげに勝利の旗を振る様子?
それとも、パリに行って「凱旋門」を訪れたとか?
あんがい「難しい字を知ってるでしょ」って威張って書いてたり?
漢字って、集中して見ると、いろんなイメージが頭の中を
駆け回って、おもしろい。

 『忘』という作品では、一画目の縦棒が花火みたいに散ってて、
まるで「しまったー」と言ってるみたいだし、
『促』は文字というより抽象画のようで(友人は余白がいいと絶賛)、
『雨』も『栗』も『沈』もそのほかの作品も全部すごくイイの


 囲炉裏端でお茶をいただきながら、相客の障害を持つ子どものお母さん
たちの会話を聞いてると、医療費控除や障害者支援の申請などについて
情報交換をしてた。お子さんたちは20歳くらいか。

 うちの次女は発育が遅くて、風邪でかかった小児科医から紹介されて
市の福祉通園センター内の診療所に2歳まで通っってました。その後は
単なるすごーく発達の遅い子だったということでその施設とも縁はな
くなりましたが、あの頃、訓練のお部屋で一緒だったよそのお母さんたちから
「追いついたさんやったんやねぇ、よかったねぇ」と言われました。
「追いついたさん」とは、その後どこでも聞いたことがない言葉です。

 もしかしたら「追いつく」んじゃないか、と祈るような気持ちで
訓練に通ったことがさっきのお母さんたちにもあったことでしょう。
『凱』の旗を元気よく振り回していてほしいと心から思いました。