LINEN GYOZA 近況日記

十年たちました…

脱毛し始めの頃を思い出してみる

2009-11-30 16:28:48 | 2006肺転移 抗がん剤の頃
「凄い勢いで抜けてます。辺りに毛が落ちてます。
体の中にも入りチクチクと、その都度服を脱いで取ってます。
どうしてましたか?」


とのメールを貰い、06年2月を思い出してみることにします。

ドラマみたいに抜けた毛束を手に呆然とするのはほんの一瞬で、とにかく毛とのたたかい?って感じでしたね。
当時のヘアスタイルは今よりはるかに短かったけど、それでもフツーの抜け毛とは量が違うよね。
あたたかい陽だまりでゴミ箱を抱えてひたすら手櫛で抜け毛を取る。
フリースなどは毛が入り込むと取りにくいので、つるっとした素材のシャツを上に着て、中にあたたかい物を重ねるようにする。
タートルも着用しにくかった。ユニクロのエアテックコートを愛用してたな。
そして、コロコロ
枕やシーツ、座布団の上、衣類、ホットカーペット…
いつもコロコロする。

もし、もう一度点滴などのために脱毛するとわかったら、ショートカットなんて生易しいこと言わず、絶対にスキンヘッドにすると思う。

名残惜しくって、「もしかしたら私だけは抜けないかもしれないし…」などと都合よく考えてたし、一日でも長く被り物無しの素の自分で居たかったのかもしれない。

でも、湯冷めするほど手間取った風呂掃除とか衣類の中に入った毛を取る作業とかのことを考えたら予め切る?剃る?のも便利だろうな。

ただ、スキンヘッドにするのも考え物で、もみ上げとか、えりあしの毛は案外しぶとかったので、帽子やターバンを被った時など、ちょっと見せるのに役立ってくれました。ってことは、ザビエルが良いのかもしれませんね。←わー、無責任~

当時の手帳を見るといろいろ思い出されます。
脱毛が始まった頃から次の点滴までの一週間に次女の高校入試(私立と公立)があったのでした。
2月5日(日)は姪の子どものバースデーと郡市区対抗駅伝、って書いてある。
行ったんだろうか?点滴の10日後だし、その年は無理だったんだろうな。
他には、カツラや帽子の買い物などしていたようです。


予定の点滴が終わった。次は?

2006-09-05 11:47:59 | 2006肺転移 抗がん剤の頃
 1月から受け始めた点滴が、一応昨日で終了。
実に17回も!
そのうち最初の5回は辛かった…人生観変わったと思うぐらいにね。

 今週の金曜日8日にはCT検査を受けます。
これまでの点滴が効果あったかどうかを調べるの。(なかったらどうしよう)
なんだか実力試験を受けるような不安な気持ちです。

 診察室で、予約を入れてもらいながら、主治医に
「結果が良いように祈っててくださいね」と頼むと、
なぜかくしゃみを連発しはじめ、そこへ現れた看護師さんにも、
「今週検査するの。祈ってて!先生にも頼んだら否定的なくしゃみで返された~」
と言うと笑って「がんばってね」と応えてくれました。
横の主治医は口元を擦りつつ真っ赤な顔になってて、あ~うん、とかなんとか、
まぁ、きっと「もちろんですよ」とおっしゃりたかったんだわ、と解釈。

 さて、昨日の点滴ルーム。
すっかり顔見知りになった女性グループは互いの血管を見せ合い、採血時の苦労や誰が上手かを語り、
髪の生え具合を報告し、新しい点滴ルームではベッドが良いかリクライニングシートが良いかを論じ、
盛り上がる。

 それぞれ好みの場所に落ち着くと、すぐテレビのスイッチを入れる。点滴が
始まるまでに好みの角度にしておきたいから。
昨日のNHKでは「秋のまとめ髪特集」をやっていて、無関係な女たちは
大笑いしつつ髪の感触を思い出しながらしばし見入るのでした。

 過去2週とも点滴後は眠くて眠くて家事ができなかったので、
昨日は娘たちに夕食の準備を頼んでおきました。美味しかったので
ちょっと献立を書いておこう。
 
   牛肉のカラシ醤油味
   こんにゃくのゴマ煮
   豆腐のすましじる
   ごはん

   追加:いただきもののナスの浅漬け(美味)

 

昨日は点滴  今日は読書

2006-08-29 15:14:48 | 2006肺転移 抗がん剤の頃
 昨日28日はタキソール4の2(タキソールの点滴、三週続けて1週休むのを4回受ける。
その4回目の2週目ってこと)でした。つまり、今決まってるところでは、
あと来週の1回で終わりなんです。

 そのあと検査をして、これまでの点滴の効き具合をチェックする。
けっこうこわいですわ。
そのあとも、たぶん抗がん剤の点滴は続くのでしょうかね。

 しかし、1月から始まった点滴の区切りが見えるのはうれしい。
9月4日が最終なので、10日の日曜は青春18切符で
打ち上げ日帰り旅行に行くつもりです。行き先はただ今熟考中だけど
またあそこかも…

 さて、先週から外来化学療法室を利用してて、快適なのですが
なぜか先週も昨日も点滴後はやや千鳥足で、帰宅後は昼食も摂らずに
寝続けて、まるで酔っ払いのようなんです。タキソールにはアルコールが
入ってるせいらしいんだけど、これまでは何ともなかったのになぁ。

 翌日の今日は、例によって「ほてり」があります。顔だけじゃなく、
体が急に熱くなったり、治まったり、してます。
それはもうほっといて、今日はご飯作りと読書をしっかりやろうと思って
過ごした。

 今日はこの3冊を―
①ああ、腹立つ (新潮文庫)
   巷に氾濫する“許せない出来事、理解できない現象”を
   バッサリ斬る。読んでスッキリ辛口コラム64連射。

②甘茶日記(中野翠)
   〈勝ち組・負け組)だの(上流・下流)だの
   どうでもいいじゃないか、そんなこと。
   うるせェんだよ~!    (帯より)

③夜をゆく飛行機〈角田光代)
   人気作家さんですが私は初めて。このあいだはご主人が
   芥川賞を受賞してたね。実は、あんまり読む気が起こらない
   けど、まあせっかく順番回ってきたんだしね、読みます。

グワグワ征伐とおでこの毛

2006-08-25 12:04:51 | 2006肺転移 抗がん剤の頃
 3週間ぶりの点滴の後は、やはりいつもと同じ諸症状が出た。

 昨日は木曜日で、グワグワ虫暴れる、の日。
ちなみにグワグワ虫というのはわたしが付けた名前ですが、
病院では看護師さんから「筋肉痛はありましたか?」
と聞かれるから、たぶんそれなんだろうけど、
どっちかというと「こむらがえり」っぽいものです。

 で、その木曜日はたいてい晩ご飯は手抜きだったり差し入れだったり
するんだけど、きのうは作戦を変えた。

 もっと強い刺激を与えて、グワグワを黙らせてみてはどうか。

 そのためには、カレーを食べに行かねばなるまい

 カレーといったら私の場合BAOBAB(バオバブ)

 というわけでグワグワしながら晩ご飯はバオバブで食べました。
スパイシーなカレーは効果絶大で、思わず
「免疫力がアップするみたい~」などと根拠のない感想をもらすと
同行の夫も「じゃ、毎日食べたら」と真顔。

 まあ不快感を忘れるための外食ってだけなんですが、
スパイスは薬用でもあることを考えれば理にかなってるかも。
エスニックもので木曜を乗り切ろう


 さて、今朝のことです。
洗顔しててふと見たら、おでこになにやら毛が生えているではありませんか。
うぶげではなく、もっと、何て言うか、そう、これは…

 髪の毛

すると、ここは本来おでこではなかったのか…  忘れてたよ。
私って、そんなにおでこ広くなかったんだ。
髪が抜けて生え際がオヤジっぽくなってた半面、
おでこに限って見れば、充分な面積がかもしだす理想形だったかもしれない。
あこがれのおでこをしばらくだけ味わわせてもらってたんだね。

外来化学療法室

2006-08-22 13:41:31 | 2006肺転移 抗がん剤の頃
 昨日から点滴の場所がまた変わった。
これまで別の用途に使ってた部屋をリフォームして、
点滴を受ける人専用のお部屋‘外来化学療法室’にしたらしい。

 制度っちゅうか仕組みっちゅうか、が変わって、入院を減らして
外来で抗がん剤の点滴をしましょうということらしい。

 8月からオープンなので私は昨日が初めて。
待ちに待った(?)その部屋の様子を説明します。

 場所は、1階奥のエレベーター横のさらに奥。
広さは教室2つ分くらいかな。
中央に教壇みたいにカウンターがあって看護師さんたちはそこから
後ろで働いてる。その教壇から見渡せるように放射状にベッドやいすが
たしか8つ並んでた。椅子といってもリクライニングシートですよ。
ベッドにも椅子にも個別にテレビがついててゆったりしてます。

 テレビを見ながら点滴を受けられるなんて、快適だ。
前は本を読んでたんだけど、片手なので不便だったんだよ。
時間的には4時間ほどだけどお昼って集中して見るようなのが
少ないけど、点滴の落ち具合も気になるし、まあ番組はあんなもんかな。

 ちなみに昨日は、ドラゴン桜の再放送、NHKの教育テレビ、あとは
ワイドショウで「ハンカチ王子」などチェック。
そして高校野球の再試合
たぶん半数以上は高校野球つけてたっぽい。

 お部屋には常時2~3人の看護師さんがいてくれるので
安心感があります。アイコンタクトで用があることを
伝えられるのは助かります。

 外来で受けてた時に不便だったトイレまでの距離も、
廊下を挟んで筋向いなので便利になりました。
個室内に洗面台と鏡があり、なかなか細かい配慮だと思った。

 外出先で被り物を外して直したい、なんて時にトイレ個室内に
鏡があればいいのになぁ~と何度思ったことでしょう。

 さて、肝心の点滴は、針を入れるのに1箇所目はダメで、針を
抜く時、30センチほど血しぶきが飛んだ!
主治医はすぐに腕と椅子を拭いたけど、私はTシャツに飛んでないか
すごく気になった。幸い無事だったが今後はますますランク低めな服で
行こうと決めた。

病院、被り物集合

2006-08-22 07:12:22 | 2006肺転移 抗がん剤の頃
 私の夏休みは終わり、昨日は久しぶりの点滴でした。
久しぶりだったからか何かといつもと違うことがありました。

 まず、診察待ちの時、デニムの帽子を被った60歳台らしき女性に
声を掛けられた。
「いつも外来で月曜日に点滴をしてらっしゃる方よねえ」

 入院の時は別にして、外来で同病者らしき人に声をかけられることが
これまで皆無だったからびっくりした。
「あー、はい、そうです…」とあわてて答える。

 デニム帽さんはこれまでは入院して点滴を受けてたけど
今月の‘外来化学療法室’オープンに伴って先週から日帰りになったそうだ。

「それまでは大変でした。うちは主人が脳梗塞で半身が不自由で
私が入院となると二日分の食事の段取りをしてこないといけませんから。
まあ火曜日は調子がいいんですけど木曜日がね、辛くってね。」
 おお、木曜が辛い火曜は調子いい

私「それ、私もおんなじです。タキソールですか?」
デニム帽「あー、それです。前はもっときついのをしてたんですよ。」
私「わたしも!!」

 それから私たちは副作用のこと、主に髪の毛について話し出す。
いつごろから、どこから抜けたか。
今はどんなふうか。 などなど。

 するといきなり背中合わせに座ってた老女が加わってきた。
被ってたハンチング帽を脱ぐと真っ白な髪をショートカットにしててステキ。
「わたしは抜けてから1年でようやくこのぐらいになったんで、
今は何も被らなくても外出できるようになりました。
でも、何か被るのが癖になってしまったんやね。
こんなことはめったにないからって孫が言うから
記念撮影しました。」

 記念撮影なんというポジティブな発想
 
 さらに少し離れた席から別の帽子老女参戦。
「髪はねえ、悩みますねえ」

 そこへデニム帽の知人らしきシルクのスカーフみたいな帽子の人も加わる。

 というわけで5人の被り物女が毛髪についてイキナリ喋りだした。
年配の人同士だとよく話してるのを見るけど、
別に加わりたいと思ったことなかった。でも、けっこう楽しかった。

 お腹が空いてきたので、外来化学療法室については午後から書く。


木曜日はやっぱり×

2006-07-27 16:11:03 | 2006肺転移 抗がん剤の頃
 規則正しく現れる体調の変化に、

毎度毎度飲み込まれっぱなしじゃ情けない。

今日はグワグワと倦怠感が出てくる日。

朝から封じる手立てをあれこれ試してみた。


 洗濯日和だったから洗濯機2回まわした。

干せた。

でも、取り込んだものを畳むのができない。

 本を読みかけた。でも中身が頭に届かない。


 これって、やっぱり、いつもの点滴後の木曜だ…

足もグワグワしてる。

 と書くと、いかにもふだんは働き者なのに
「どうしてなの~、きょうにかぎって~♪」と言ってるようですね。
実際にはしょっちゅうこんな日を過ごしてるくせにね。

日替わりな体調

2006-07-25 14:05:06 | 2006肺転移 抗がん剤の頃
 昨日は点滴の「3の2」でした。

「今日は3の2だよね?」と主治医に言われ、
はぁ聞いたことないよ~、と思いながら
考えてみると、

 3週連続点滴して1週休むという形になって、
5月、6月、7月…おおっ、今月は三ヶ月目か、
その2週目だから「3の2」なんだな

 を、瞬時に思いつき、「あ、そうです」なぁ~んて
答えられたけど、いきなり隠語みたいなの出さないで!!

 外来の点滴をする場所はベッドが3つ並んでて
カーテンで仕切ってるだけの簡易スペースです。
昨日お隣りだったひとは、乳がん患者の会の集まりに
行った事があるそうで、看護師さんにそのことを喋ってた。

 私もまぜてもらって場所とか内容とかを質問。
それによると、いくつか同様の会があるらしい。
お茶を飲みながらお互いの体調や治療について話すんだって。
時には専門医による講演を催したり、全摘の人たちは
一緒に温泉に行ったり、するそうな。

 私はいつでも誰とでも打ち解けたりする自信はないので
いきなり参加するつもりはないけど、
ちょっと興味は、ある。

 さて、点滴後。
これまではなかった軽いめまいがして、家で安静にしていた。
しかし食欲はあり、長女をせっついて晩ご飯を作ってもらい、
バクバク食べた。食後も安静。そりゃ太るよな…

 一夜明けて、今日はスッキリ爽やかです。
夫の仕事を利用して車で小野へ野菜を買いに連れてってもらった。
もしかしたら最近の一番お気に入り店かも。
作った人の氏名が貼られてんの。

 買ったもの:黒豆枝豆、椎茸、黄色い小玉スイカ、かぼちゃ

 近所にもあればいいのにな~

患者は素直なんです

2006-07-10 17:03:18 | 2006肺転移 抗がん剤の頃
 今日は点滴の日でした。12回目!

まあまあスムーズに運んだ。

 今日は点滴の途中に皮下注射を1本腕にしました。月に1度のホルモン注射です。
そのときの主治医とのやりとりを以下に…

 主治医 「(針をさす時)チクッとするから…」

 奈津子 「(しばらくして)あ~、チクッてしました」

すると主治医の返答
     「そんなにチクッとしないでしょ」

そ、そんなぁ…

 自分が言ったんじゃないの?
でも反論せず、考えてみた。
もし「フワッとするよ」と声を掛けられていたら、私はそんな気分になったのかな?
なったかもな…  単純だから…

 だったら最初から「チクッと」なんて手垢のついたような表現やめて患者を爆笑させてるうちに注射が終わるような、なんか気の利いた言い回し、ないかなぁ?

月曜日は点滴に出かけ~♪

2006-06-29 12:16:46 | 2006肺転移 抗がん剤の頃
 だいたい毎度同じような経過をたどるので、私の体調をちょっとまとめてみました。
 月曜日に点滴をすることが続いてます。
当日はやや疲れたかんじがある。でも食欲はあるし、口は元気。

 火曜日と水曜日は、かなり元気です。せいぜい顔が火照るぐらい。朝から家事もはかどるし、友だちに会ったり買い物に行ったりしたくなる。

 木曜日、ちなみに今日もそうだけど、なんとなぁく倦怠感に被われる。で、だらだら過ごす。グワグワが出てくるのもだいたい木曜日。金曜も似たようなもの。

 土曜日になると「このままでは次の点滴の日になってしまう」という焦りがバネになり、家事や遊びの予定をそわそわ組み始める。

 そして日曜日。意地でも元気に過ごす。買い物に車で出かけたりするのが多いかな。夜は、少し頑張ってご飯を作る。ついでに月曜の晩ご飯の段取りを考える。

   チュリャチュリャチュリャリャ~♪ これが私の1週間 トホホ

 
 

がんばれ私の左うで

2006-06-26 18:36:12 | 2006肺転移 抗がん剤の頃
 6月26日  外来で点滴。
通算11回目ともなると血管不足で注射針を入れに来た主治医が先週に引き続き「血管はあるかな」とつぶやいていた。今日は手首、親指の下のほうに針をいれたものの、浅いらしく、薬の落ち方が悪い。看護師さんが頻繁に調節してくれるものの、なかなか順調にいかず、「先生に入れなおしてもらいましょう」ということに。

 しかし先生は入れなおさずに微調整で乗り切るつもりらしい。点滴を吊るしてる棒をすごく高くして、さらに「親指を中に曲げてみて。大丈夫?」「はい(奈津)」と答えたものの10分くらいそのままにしてると親指が痙攣してきた。

 で、看護師さんにテープで固定してもらうことにした。ちなみに外来の看護師さんはナーシングルームの人と同一で、すご~く細やかに見てくれるので安心して思わずてなことも…

 ぐずぐずしてるうちに時間ばかり過ぎ、終了予定の12時過ぎは大幅にずれ込みそうになった。わたしも寝てはいられない。じっと横たわったまま左手を少しずつ動かして薬がよく落ちる姿勢を探す。すると、あるにはあったんですね。手首を不自然に曲げて、同時に左うでに力を入れて、さらにベッドのふちから下に腕を下ろし気味にする。その動きの合わさったときだけ、薬は劇的に(なんてオーバーな…)落ちたのでした。

 こうなると、私も点滴に参加したことにならない

 不自然な動きをとっていると、いろんなイメージが頭にうかんだ。
バレリーナって、こんなことするんじゃないかな、とか、
屋久杉の根っこってこんなふうにねじれてそう、とか…

 終わった後、1時間ぐらい指がむくんで、ができなかった。今日は疲れました。でも全然平気

外来で点滴を受けました!

2006-06-12 17:48:35 | 2006肺転移 抗がん剤の頃
 同じ点滴を受けるんだけど、入院と外来って全然違う。

 いつもは病室のベッドで点滴の針を入れる医師がいついらっしゃるかと待つのに対し、今日は通常の外来診療をする主治医が合間に奥のベッドコーナーへ来て、ササッと、ススッと入れて点滴開始。開始時刻が早いから終わるのも早い。

 ちょっと大変だったのは、点滴中にトイレに行くとき。

 今までなら病室の前に大きいトイレコーナーがででーんとあり、あの点滴を吊るしたキャスター付きスタンドをがらがら押しながらでもすぐ到着できた。それが今日は外来で、あちこちの科で診察を受けるのを待ってる人たちが座ってる横を、「トイレ、トイレ」と頭で唱えながら通り抜ける。ちょっとだけ恥ずかしかった。

 で、入ったトイレ、微かにラベンダーの香りがして、嬉しく思いました。
 前の辛かった点滴の副作用が出てたとき、少しマシになって入浴できるようになると、ラベンダーの入浴剤を湯に溶かし、香りを目一杯吸い込んで味わって、そうすることが元の世界へ戻るきっかけ(オーバーですか)になってたことを思い出したから。

 香りの力、ってすごいんだ、と実感。

 次回は19日の月曜日。この調子でスイスイ乗り切るよ

 前から気になってることが…  ←これ、皇太子殿下のお手振りに感じが似てない?手首が固定されてるから?

今年の夏の予定決まる

2006-05-30 17:33:04 | 2006肺転移 抗がん剤の頃
 今日、点滴できた。しかも針を入れるのも一発でスルスルってうまくいって、病室にはそよ風が流れて、最終回にふさわしい状況だわと思っていたが、点滴後、主治医から思いもよらぬ話が…

 「次回は6月12日、外来ね」
 「ハイッ!その日は何をするんですか?」
 「えっ、点滴に決まってるけど」
 「は?点滴ってまだやるんですか?!」
       

 タキソールの点滴は、三週続けて一回休むのをあと三回、つまりあと9回もあるんだって。ガッカリ…  そりゃ、どこかへ行くとかっていう予定なんかないけど今年の夏は遊ぼうと思ってた。それがグワグワ虫付きの夏になるとはなぁ…

 もっと治療のことを勉強しよう。そして小さな遊びをたくさん予定しよう。テレビももっと見よう。これは関係ないか。

点滴への道

2006-05-24 12:41:24 | 2006肺転移 抗がん剤の頃
 今日は点滴までの時間のこと書いてみる。

 朝9時までに病院受付機械に診察券を通す。予約済みなので血液検査へ行くよう指示が表示される。点滴の前には白血球が減ってないか調べるのです。減りすぎの場合は点滴は延期。私はいつもOKだけど。その後は外科外来の前で結果を待ちます。20分くらい待つかなぁ。そのうち看護師さんがカルテが入ってそうな黄色い袋を持って「○○さん入院できますよ」と出てくる。その袋を貰って、今度は入院手続きのコーナーへ。ここはそんなに待たされない。その日入る病棟を告げられ、移動。病棟の受付に黄色い袋を渡す。10~15分ほど待ち、「お部屋にご案内します」と看護師さんが来る。ホテルみたい、といつも思うけど、通されるのは病室だ。

 昨日の部屋は先週と同じで、さらに向かいも隣も同じ人だったので「久し振りー」とあいさつを交わし、副作用談義に花咲く。

 お向かいさんは長期の人で、本やCDをたくさん持ってらっしゃる。写真集や写真の絵本が多かった。『はるにれ』や星野道夫のアラスカの写真集をめくるうち、けっこう「おおーっ」と思いながら見てることに気付く。私ってこういう大自然モノ好きだったっけ?!と不思議なかんじ。病気になって好みが変わるってこともあるだろうが、大自然モノってところがなんか安易ではずかしい

 安易は続く。

 親切なお向かいさんは点滴中に聞いたらいいと言って、機械ごと私にCDを貸してくれたのが木村弓とヘイリー…  い、癒し系ど真ん中じゃないか~とも思ったが
点滴中に音楽を聞くのを試したかったので喜んで借りた。

 木村弓は千と千尋以前のものだったが懐かしい『ブラザーサン シスタームーン』や『アベマリア』には引き込まれたし、ヘイリーの声も青空のように明るくて悪くないのはじめは‘病院でヘイリーのアメージング グレースねえ…白い巨塔かよ~’と思ってたくせに、ああいうストレートなものの強さを思い知ったね。

 テレビでクドカンの昼ドラも見たし、美しーい音楽もあったけど、そこは点滴、つらい事もある。

 点滴の始まりは医師が針を腕に挿すところからだけど、これがなかなか入らないのです。以前にも入りにくい日があって、ベッドで一人なこともあったんですが、ナーシングルームの看護師さんに相談したら、何度も入れられ辛いときは休憩を入れてもらったら良い、医師との相性もあるからどうしてもだめならそう言っても良いとアドバイスしてもらい、秘策を得た強み。

 で、昨日はやはり入りにくかった。針が3センチあるから入る場所が少なく、数回の注射によって炎症が起きてるのでますます入る場所がなくて、医師と看護師さんがちょんちょんと腕を押しながら探る。入れてはうまく行かずを数度。昨日の先生は若かったけど「休憩しましょう」と言ってくれたし緊張のため強張っていた手のひらを軽くさすってもくれました。そんな気遣いがあると患者もリラックスして協力したい気になるものです。20分ぐらいかかったかとおもうけど何とか三箇所目で入りました。

 ちなみに腕がだめなら足の甲から入れるそうです。痛いんだって。あと一回、どうか腕から入りますように…

 長くなったけど読んでくれてありがとう。写真も無い地味なブログなのにね。

点滴の薬名:タキソール

2006-05-22 17:18:10 | 2006肺転移 抗がん剤の頃
 自分の受けている治療について熟知していてスラスラ言えるのって、あたりまえなんだろうか?わたし、言えない…   決して主治医任せで受身でいるってわけじゃないんだけど、どうも頭に残らないって言うか、勉強不足なんでしょうね。

 そんな私にとって、今受けている薬剤がタキソールっていう名だと言えるのってちょっと誇らしい気がする。

 ま、それも薬剤師さんにパンフレットをもらったから記憶に定着したようなものですがね。

 このタキソールの副作用には、関節や筋肉の痛み、手足のしびれ、感染症、脱毛、口内炎、下痢便秘、倦怠感、アレルギー症状などがある。

 私のグワグワ虫はそれの総称みたいなもんか。

 明日はタキソール(覚えてるから連呼してます、ハイ)の二回目。吐き気が無いとわかったので今日は作り置きのおかず作りに精を出しました。

 では、元気ならまた明日お目にかかります。