LINEN GYOZA 近況日記

十年たちました…

『旅のチカラ』ホスピタルアートの聖地を行く ⑥終

2011-07-31 09:52:17 | テレビ・映画など
山本さんが作ったのは、これです。



市場で手に入れた木のスプーンをさらに削ってなじむようにし、それをスウェーデンのイメージカラーのグラスに入れたものを壁に取り付けたもの。⑤に載せた写真にはすでに設置されていたのですが、小さいでしょ。



大きいものだと近づかなくても目に入るけれど、小さいものは足をとめ、見てもらえるから、ということだそうだ。

薬以外に最初に口にするであろうスープを口に運ぶ道具。それは日常を思わせる。

「自己表現ではないアート」

 ←美術アドバイザーの男性と。


私もたくさん学んだわ。面白かった。そしたら夜のグリコ森永がなんだかつまんなくて…

『旅のチカラ』ホスピタルアートの聖地を行く ⑤

2011-07-31 09:41:19 | テレビ・映画など
ウプサラ市の職員、美術アドバイザーの男のことば。

私は病院のことを考えて作られたものに価値があると思っています

よく壁の絵を天井に移動してもいいと勘違いする人がいますがそれは本来ありえません。天井のために考えられた絵だから価値があるのです。


精神病院の建築に関わる男性のことば。

人生とは誰しも傷や痛みを伴うものだけどたとえ傷を受けたとしても人間として壊れたわけじゃない。木もまっすぐではなく、ちょっとずつ傾いているだろう。病気だからって恥じることはないんだ。


そして山本さんが次に訪れたのはがん病棟・放射線科の治療室です。



上写真と同様の治療室が新しく作られている途中でした。機械の置かれている場所まで進む途中に大きな白い壁があり、そのスペースを山本さんに任されることに。



アーティストは現場のスタッフの意見を聞くのがスウェーデンのやり方なのだそうです。

患者さんにとって一番重要なのは最初に見るこの壁です。ここでの治療は大変ですから患者さんは不安になっています。最初の印象がとても大事です。

ここには窓がありません。閉鎖的な部屋なので少しでもよい環境にしてあげたいです。」(放射線科の看護師さん談)

アートはただあるだけでなく気持ちを表す手段にもなります。気持ちが伝わると患者も安心することができるのです。」(美術アドバイザーの男性談)

maniさんも「相談室には窓がない」って言ってたっけ。