石垣島でもあまり目にする事が無いワニグチモダマ(マメ科、絶滅危惧種)です。クリーム色とか緑色の花で石垣島には無いと書いてある本もあるくらいですが、よーく探せばチョットだけ自生している場所があります。そんなワニグチモダマが2008年奄美諸島の徳之島、翌年には奄美大島で自生しているのを確認。2016年には沖縄本島で確認されていて、小笠原でも確認。ワニグチモダマの種子もやはり海流散布でバラ撒くやり方なので、特に黒潮が流れる先では漂着し、条件が合えば育つ可能性はある訳です。ただ結実は石垣島でもそんなに無く、本島などでは殆んど結実しません。
種子だけなら千葉県の房総にも色んな南の島の物が流れ着きます。それこそマングローブの胎生種子が流れ着く事もあります。しかし残念ながら発芽する事はあっても根付く事難しいようです。ちなみに「ワニグチ(鰐口)」と言うのは種子の形が神社や寺の鈍い音が出る鐘の形に似ている事から名付けられました。
「Lドーパ」と言う他の植物や害虫などが嫌がる物質を出すので、東南アジアでは自然農薬として利用されています。これだけでも有用な植物なんですが、「Lドーパ」と言うのはドーパミンの材料でもあるのでパーキンソン病の治療薬として期待されています。さらにマメ科にしては珍しく若葉や花が食用になったりと、素晴らしい植物なんです!
こちらは色違いの・・・、違います。これは別種のカショウクズマメ(マメ科、別名ハネミノモダマ)の濃い紫の花とか黒い花と言った感じですね。我が家の庭にも咲いています。台湾の「火焼島」から来ているそうです。こちらはどう言う訳かあちこちで見かける事が出来ます。結実も普通にするので絶滅する心配はあまり無いか?
石垣島には南方の色んなマメ科があるので、豆好きには魅力的な島でしょう。ただ「ヤアエヤマシタン」や「タシロマメ」など超貴重な絶滅危惧種も多いので見るだけにしておいて下さいね!
#亜熱帯 #マメ科 #黒い花 #緑の花