日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

ブログ書きで思うこと 隠居のよまいごとからの進化?

2010-07-18 18:58:00 | Weblog
ブログ書きがいつの間にか日々の生活の一部に定着してしまった。何かを書いている日はもちろん、書いていない日も頭の中では何かを考えている。どうでもよいことを考えていることも多い。昨日もふと気がつくと11日の日曜日から始まって16日の金曜日まで連続して投稿している。もう1日、土曜日に書けば7日間連続の記録になりそうなので頑張るつもりであったが、夕方、BS朝日で7時の「山口淑子・激動の半生~内なる李香蘭」を観はじめたら引き続いて9時からの映画「マリア・カラス最後の恋」も観てしまい、ブログ書きの時間がなくなってしまった。それならそれでよし、無理してブログも書くこともあるまいと思い、記録達成を諦めた。

ことほど左様に、書かねばならぬ、に拘らないのが長く続いてきた理由の一つだろうと思う。今日の「gooブログアドバンス」に「ブログの開設から2132日」のメッセージが出ていた。5年とほぼ300日、よくぞ続いたものである。そして嬉しいことにこの頃は平均して毎日600人を下らぬ方が私のサイトを訪れてくださっている。「袖振り合うも多生の縁」と、目に触れぬ形の触れあいがとても嬉しくなる。自分で言うのも何であるが、よくぞこの後期高齢者の「くせ」のあるサイトを見捨てることなくお立ち寄りいただけるとは、と感謝の念が湧き上がる。


かって生業としていた教育・研究の現場を離れて10年以上も経つともう浦島太郎である。特にかっての国立大学が独立行政法人と組織替えになってからは、現場の空気にはまったく疎くなってしまった。それでも時には外にもれてくる情報に接して、限られた情報とは分かっているものの、私なりに持っている大学に対する理念、イメージと大きくかけ離れてくることがあると、つい黙って居れなくなるのが業というものであろう。

つい最近、私が反応したのはNHKの「クローズアップ現代」を観た時で、さっそくその感想をクローズアップ現代「目指すは“世界最高”iPS細胞・山中教授に聞く」雑感で述べた。その中にこのような一文がある。

ところが番組を観ていて違和感もあった。特許申請と関係があるのだろうが、研究員が実験ノートをそういう部署のオフイスに持参し、テーブルの上に山積みしている光景である。そのノートに何かが書き込まれていた様子から想像するに、特許申請とかまたは異議申し立てなどの資料としての形式を整えるためのものだろうか。一口で言えばいやーな感じ、これが大学の研究所?と思った。さらにアメリカのベンチャー企業だったか、投資家といえば聞こえがよいが、何でも金儲けの種にしてしまう金主が舌なめずりしているパーティ風景であった。

実は最初に投稿したときはこの強調部分はなかった。本当はそれを言いたかったのであるが、そこまで言えば山中教授をはじめ現場の方に申し訳ないかな、と私なりに配慮したのである。しかしこれなくしては私が感想を述べる意味がないのではと思い直して、多分翌日だと思うが書き加えてのである。ついでに言えば次の「何でも金儲けの種にしてしまう金主」なんて回りくどいことを言わずに「ハイエナ」としたかったのであるが、これは自制した(と言いながら書いてしまったが・・・)。思うがままに自由に書いているつもりでも、私を縛るあるものからは完全に解放されていないようである。

「クローズアップ現代」の記事にも結構アクセスいただいたが、一つはGoogle検索の結果が効いているようにも思う。「クローズアップ現代 山中」でGoogle検索されたと見えて、次のような結果が出た。


約14000件のうち4番目に私の記事が出てくるが、個人のブログとしてはトップである。私の記事がこれまでも検索の高位に出てくることが多いので、つい人目を意識してしまうようである。大学における特許の問題でも、ここの話題とも関係が深いので「大学 特許料収入」をGoogle検索すると、私の以前の記事大学は特許料収入でいくら稼ぐのか 知的財産管理・活用ビジネスのまやかしが約102000件のトップに出てくる。特許庁のホームページよりも上なのである。


これは実は2年以上前の記事なのである。改めて読み返して私の視点がぶれていないことは当然(!)であるが、それだけにここで述べた特許申請に振り回される「この新しい研究環境が大学における学問と研究の自由をいずれは阻害し、大学を大いに変容させるのではないかと危惧すると同時に、知的財産活動が目指すとするものにもある種のいかがわしさを感じている」ことを再び強調したい思いに駆られるのである。このように個人の営みであるはずのブログ書きが第三者の目に触れることを意識すると、それが社会からのフィードバックとなり、否応なしに自分を縛ることになるのでは、と考えたりする。となると隠居のよまいごとでは終わらないことになり、社会への働きかけを意識せざるを得なくなる。私のブログに「提言」めいたものが多いのは、そうした理由からであろうか。

その社会との関わりであるが、ある面白いことを経験した。女性の社会進出でふと思ったことを日本初のJAL女性機長に日銀女性支店長、そして東京初の女性JR駅長 されど・・・で述べたときに、軽く流したにしてはアクセスが多かった。調べてみるとある日のEZwebからの閲覧数が500を超えている。携帯からのアクセスなのである。そして「日銀 女」でGoogle検索のされていることが分かった。そこでは、今もそうであるが、62万件に達する記事のニュース検索結果を除くとそのトップに私の記事が出ていた。


思うに携帯で検索するときは入力の便を考えて、出来るだけ簡単なキーワードを使おうとするのであろうか。しかし「日銀 女」の閲覧数ではEZwebからの閲覧数をとうてい説明出来ない。これまでもEZwebのみに限らず、docomoからのアクセスが急上昇することもあり、携帯ワールド特有のネットワークが存在していて情報が飛び交っているような気がする。思うに携帯からのアクセスは若い人たちであろうから、思いもかけず飛び込んだ私のサイトが目に止まり、それが切っ掛けとなって時には覗いていただけるようになれば嬉しいことである。でも若い人たちを意識して「おじんスタイル」を変えようはないので、その点はご容赦を乞う次第である。


本の新聞広告のせいでiPadが欲しくなった

2010-07-16 11:51:38 | Weblog
昨日の朝刊に「WHY MEN WANTS SEX & WOMEN NEED LOVE」なる本の広告が出ていた。「話を聞かない男、地図が読めない女」の究極の続編だそうである。そういえばこの本、以前に目を通したことがあるが、何が何だったのか頭の中には何も残っていない。それより目を引いたのが「発売前のiPad、iPhone限定全文無料閲覧キャンペーンがWeb上で 話題沸騰!!」のキャプションである。全文無料とは凄いなと思ったがいかんせん発売前のサービスである。残念、と思いながらものは試しと指定のホームページにアクセスしたところ、なんとiPhoneに250ページを超える全文がダウンロード出来てしまった。昨日のことである。

縦読みなのでiPhoneを縦長にしたが、1ページにに10行を表示する程度でなんとか字が読める。ただ1行が42文字ほどなのでその四分の三の30文字しか表示されず、どうしても1行1行、下にスクロールすることになる。1画面に5行表示だと文字が大きくなってかなり読みやすくなるが、それでは16文字しか出ないのでスクロールが忙しくなる。適当な大きさの文字で読むには残念ながらiPhoneでは画面が小さすぎる。

「iBooks for iPhone」を使って英書を読むときは、縦置きであれ横置きであれその画面に応じたページ表示になるので、1ページを読み終えるまではスクロール操作は不要で、ページをめくる操作だけで読み進めるのがよい。しかしこのように定められたレイアウトではどうしても文字が小さい。

となるとどうしても画面の大きなiPadが欲しくなる。iPadより後に出たiPhone4はかねてから問題になっていた電波問題に関して、米消費者情報誌「コンシューマー・リポート」が、受信機能に問題があるとして「購入を推奨しない」と評価したとのことである。だがiPadについては機能的な欠陥が今に至るまで報告されていないので、そろそろ手を出してもいいかなと思うようになった。もちろん私にはWi-Fiタイプで十分である。

ところでダウンロードした「WHY MEN WANTS SEX & WOMEN NEED LOVE」、広告に「脳科学で真実を明らかにする」なんてキャプションがあったが、脳科学者がコメントする気になるような本なのかどうなのか・・・。

クローズアップ現代「目指すは“世界最高”iPS細胞・山中教授に聞く」雑感

2010-07-15 21:43:45 | 学問・教育・研究
クローズアップ現代からは最近遠ざかっているが、今晩はホットな話題でもあるので7時のニュースに引き続いて見た。もう何年も京都大学には足を踏み入れていないので、山中伸弥教授が所長を務める「京都大学iPS細胞研究所」が京大のキャンパスのどこに出来たのか分かるかなと思い、つい周囲の光景を見回した。思ったより大きな建物が印象的だったが、研究室を始め内部はなんだか狭苦しくて、働いている研究者が養鶏場で卵産みに励んでいる鶏のように見えた(失礼!)。山中教授のiPS細胞研究こそ大金を注ぎ込むまたとないターゲットだけに、私の勝手な思い込みであるが、空間的にももっとゆとりのある大らかな感じのする研究所かと期待していたので、それが裏切られたような気がしたのである。

しかし研究リーダーの多くが30歳代とはわが意を得た思いである。この年代の人たちが思う存分力を振るうと、どれほど素晴らしい科学的成果がもたらされるのかその「実験」の場でもある。私は日本における科学の発展に必要なことは、若い研究者に直接研究費が渡り自らのアイディアを伸ばしていくことにあると信じている。その意味での成果もぜひ期待したい。所長の山中教授が「総合力で目指す世界最高」を強調しておられた。そのためのノー・ ハオの蓄積が近い将来日本の科学研究を推し進める大きな駆動力となってほしいものである。

ところが番組を観ていて違和感もあった。特許申請と関係があるのだろうが、研究員が実験ノートをそういう部署のオフイスに持参し、テーブルの上に山積みしている光景である。そのノートに何かが書き込まれていた様子から想像するに、特許申請とかまたは異議申し立てなどの資料としての形式を整えるためのものだろうか。一口で言えばいやーな感じ、これが大学の研究所?と思った。さらにアメリカのベンチャー企業だったか、投資家といえば聞こえがよいが、何でも金儲けの種にしてしまう金主が舌なめずりしているパーティ風景であった。私はこれまでも何回かiPS細胞研究に関わる特許問題について意見を述べてきたが、万能細胞(iPS細胞)研究 マンハッタン計画 キュリー夫人では次のように述べている。

京都大学(山中教授)が万能細胞研究の人類全体の医療に及ぼす影響の普遍性にかんがみ、すべての研究者が特許出願を抛棄するべく全世界に率先して働きかけて欲しいものである。研究者が自らの研究の社会的意義を考え、特許を念頭に置かずに研究成果をすべて公表する、これは一人一人の研究者の判断で出来ることであろう。科学者の社会的責任を今原点に戻ってじっくり考えていただきたいと思う。

山中教授も番組の中で言っておられた。京都大学の金儲けのためではなくて、より多くの人に(無償で?)利用して貰いたいからである、と。それなら最初から特許を意識せずに重要な発見を次から次へと論文で発表していけばよいのである。周知の事実となればもはや特許の対象とはならないし、世界中の誰もがその成果をもとに自分の研究を推し進めることができるではないか。「総合力で目指す世界最高」の研究所が一切の特許を放棄することを宣言すれば、それだけでもまず金字塔を打ち立てることになるではないか。

iPS細胞の臨床応用の面でも感じることがあった。難病治療の必殺技のような取り上げ方を番組がしているように私は思ったが、人への応用の話はまだまだ早すぎるのではないか。もちろん可能性は否定出来ない。しかし可能性である以上はサラッと紹介する程度に止めるべきで、実際に難病に罹っている患者・家族を番組に登場させるのは行き過ぎである。あまりマスメディアが先行するとその煽りを喰らうのは科学者である。下手するとペテン師にもされかねない。その意味では科学者もマスメディアとの付き合いには慎重のうえにも慎重であるべきだと思った。


百田尚樹著「永遠の0(ゼロ)」を戦争を知らない世代に

2010-07-14 16:02:52 | 読書


朝日新聞日曜の読書欄に、売れてる本としてこの本が紹介されていた。あの有名な海軍戦闘機零戦の文字が目についたのと、三面に広告が大きく出ていたので読んでみる気になった。本屋の書棚には一冊も見当たらないので店員さんに尋ねると、なんと平台の上に山積されていた。ふだんなら鳴り物入りの本は敬遠するのであるが、せっかく探し求めてきたことだしと買ったところこれが大当たり、あっという間に読んでしまった。

私はとてもよく出来た戦記、そして反戦の書だと思った。読む人の心に戦争の不条理がじんわりと浸透し、読後には戦争の愚かしさが重く沈潜する。著者は1956年生まれだからもちろん戦争は知らない。だからこそ戦記、歴史に多くを学んだのであろう、末尾に28冊の主要参考文献が挙げられている。このうち私が目を通したことがあるのはほんの数冊に過ぎない。だから未読の本のどこかに語られているのか、それとも著者が自分の思いを登場人物に語らされているのか分からないが、心を痛く打つ場面が幾つもあった。特攻隊員として戦死した祖父の軌跡を孫が調べて、祖父を知る何人かの生存者に戦争と祖父を語らせているのである。気になっほんの一部を取り上げてみる。

祖父は飛行機乗りで、当時世界で無敵と言われた海軍戦闘機零戦の操縦士であった。それほどの名機であるのに、戦争中、零戦のことを私は何一つ知らなかった。何故その名前を耳にしなかったのか、気にはなるがそれはさておき、高性能の一つとして挙げられるのが長い航続距離である。敵地を爆撃する長距離攻撃機を護衛したときは、2000キロを往復して敵地上空で交戦する。これを毎日繰り返すのが戦闘機乗りにどれほどの過重な負担を強いるものか、今のわれわれでも想像出来ることであろう。これを可能にした零戦の図抜けて高い航続距離で、世界に大いに誇るべきことだったのである。ところがかっての部下から次のような祖父の言葉が語られる。

 宮部小隊長がある時、零戦の翼を触りながら言った言葉が忘れられません。
「自分は、この飛行機を作った人を恨みたい」
 私は驚きました。なぜなら零戦こそ世界最高の戦闘機と思っていたからです。

そして航続距離の話に入る。

「たしかにすごい航続距離だ。一八〇〇浬も飛べる単座戦闘機なんて考えられない。八時間も飛んでいられるというのは凄いことだと思う」(中略)
「広い太平洋で、どこまでも何時までも飛び続けることが出来る零戦は本当に素晴らしい。自分自身、空母に乗っている時には、まさに千里を走る名馬に乗っているような心強さを感じていた。しかし―」(中略)
「今、その類い希なる能力が自分たちを苦しめている。五百六十浬を飛んで、そこで戦い、また五百六十浬を飛んで帰る。こんな恐ろしい作戦が立てられるのも、零戦にそれほどの能力があるからだ」
 小隊長の言いたいことがわかりました。
「八時間も飛べる飛行機は素晴らしいものだと思う。しかしそこにはそれを操る搭乗員のことが考えられていない。八時間もの間、搭乗員は一時も油断は出来ない。我々は民間航空の操縦士ではない。いつ的が襲いかかってくるかわからない戦場で、八時間の飛行は体力の限界を超えている。自分たちは機械じゃない。生身の人間だ。八時間も飛べる飛行機を作った人は、この飛行機に人間が乗ることを想定していたんだろうか」

私にはガツンときた。小隊長が語っているのか(著者に)語らされているのかそれはどうでもよい。元軍国少年の零戦に対する賛美とノスタルジアが一挙に吹っ飛んでしまったのである。「それを操る搭乗員のことが考えられていない」、私にはまったく欠けていた視点であった。そのエンジン作りでも思いがけない話が出てくる。零戦も開戦二年目に入ると質が落ちてきた。その事情を元整備士に語らせている。

「発動機は非常な精密機械ですから、百分の一ミリ単位で金属を正確に削る工作機械が必要なんです。いい工作機械がなければ、いい発動機は出来ません。その工作機械が消耗していけば生産が落ちます」
「その工作機械は日本製ではないのですね」
 わたしは黙った頷きました。(中略)
「でも零戦の『栄』発動機は日本製です。米国の工作機械を使おうが、この優れた発動機を作ったのは日本人です。それにこの『栄』発動機をつけた零戦は日本人が作りました」

これがまさかフィクションではあるまい。「ふぅ~」と大きなため息が洩れた。元軍国少年も知らなかったというか目を開かされたことが随所に出てくる。私がここに取り上げたのは、この本を読んでいて何度も何度も頷いたところのほんの一部である。戦争を知らない世代の方々にはぜひ目を通していただいて、かっての戦争の実相がどのようなものであったのかを学んでいただき、戦争について考える切っ掛けにしていただきたいと思う。涙を流すのはそれからでも遅くない。




日本初のJAL女性機長に日銀女性支店長、そして東京初の女性JR駅長 されど・・・

2010-07-13 20:14:40 | Weblog
今日の朝日朝刊「ひと」の欄に東京初の女性JR駅長として白山弘子さんが紹介されていた。JR中央線四ツ谷駅の駅長さんである。ニュースを振り返ってみると、6月23日には白山さんと同時にもう一人、清水佳代子さんの山手線水白駅駅長着任が報じられていた。お二人とも東京都内では初めての女性駅長なのである。

この記事で反射的に思い出したのが、数日前に報じられた国内航空会社では初の女性機長となった藤 明里さん、そして昨日報じられた日銀初の女性支店長としてこの16日に高松支店に着任することなった清水季子さんのことである。衆目の集まる職場に重い責任を担う女性の進出はとても喜ばしいことで、後進の女性のためにもよい実績を積み重ねていただきたいものである。

とは一応書いたものの、私は同時に「へぇ~、日本てこんなに遅れた国だったのか」とあらためて思ったのである。戦後65年はともかく、「新しい女」平塚らいてうなどがものを言いだしてかれこれ100年にはなろうとするのに、男なら当たり前のこととして占めていた役職に女性が就任したというだけでニュース種になるだからである。私は以前に文科省の「女性研究者増やせ」には男が変わらなくちゃで、女性研究者を増やすためには男性の意識改革が欠かせないことを述べているが、もしかすると大学の方が一般社会より意識改革が少しは進んでいるのかも、と思ってしまった。「女性初」がニュース種にもならない時代が果たしてやって来るのだろうかと思うと、このニュースにある種のやるせなさを感じてしまった。100年後には少しは変わっているのだろうか。

参議院選民主党大敗の責任を菅執行部に押し付けるのは理に合わない

2010-07-12 19:50:12 | 社会・政治
これは毎日新聞東京夕刊の記事からである。

選挙:参院選 民主大敗 責任論が噴出、幹事長の処遇焦点--44議席、自民は51

 11日投開票された第22回参院選は12日朝、改選121議席の当選者がすべて確定し、民主党は44議席にとどまり、51議席の自民党を下回る大敗となった。菅直人首相は同日午前、首相公邸で仙谷由人官房長官、枝野幸男民主党幹事長らと会談し、今後の対応を協議。参院選神奈川選挙区で落選した千葉景子法相を9月の民主党代表選まで続投させ、内閣改造も代表選まで行わない方針を確認した。しかし、党内には、小沢一郎前幹事長に近いグループを中心に首相と枝野氏ら党執行部の責任を問う声も強まっている。(中略)

 仙谷氏は会談後、定例の記者会見で、千葉法相を続投させる方針を決めたことに関して「9月中には党代表選があり、参院の執行部体制も新しく作られる。行政の継続性という観点から続けることが望ましい」と説明した。また枝野氏の交代論について「私のところにはそういう話はない」と語り、続投を支持する考えを強調した。首相はすでに枝野氏を続投させる方針を表明している。

 首相は、千葉氏や枝野氏の交代に伴う内閣改造や党役員人事に踏み切れば、小沢氏に近いグループとの間で党内に混乱が起きることを懸念しているとみられる。しかし、与党内では幹事長交代を求める声が強まっており、枝野氏の処遇が当面の焦点になりそうだ。
(毎日新聞 2010年7月12日 東京夕刊)

私が強調した部分は、要するに選挙に負けた責任を枝野幹事長が取るべきだ、ということだろうが、どのような理屈でそのような声が出てくるのか理解に苦しむ。

そもそも鳩山前内閣の支持率が急落したのは、小沢前幹事長と鳩山前代表の「政治とカネ」の問題と普天間基地問題の不手際な処理のせいである。そして急遽菅執行部があたふたと作られたが、そのおかげで下図(産経新聞 2010/07/05 21:54 から)のように、68.7%の高支持率で出発したものの末期に19.1%まで下落した鳩山前内閣の支持率が、菅内閣の発足により時に57.3%まで回復したのである。ところが選挙が始まり、菅首相の消費税問題とそれに伴う一連の発言で支持率を急速に減らし選挙前の7月3、4日現在で支持率を43.6%まで減らした。その結果が改選121議席のうちの44議席獲得をもたらしたのである。


もし鳩山前内閣の下で選挙を行っておれば、今回の結果を遙かに下回る惨敗に終わったことは間違い無い。それをこの程度?の退潮で止めることが出来たのはあくまでも菅執行部の功績ではないか。確かに菅首相の選挙を目前にしての消費税発言はある意味では唐突であり、国民に理解を求めるには準備不足ではあった。しかし民主党が国民の支持を失ったのは発足以来8ヶ月に及ぶ鳩山前内閣の失政によることは衆目の一致するところで、消費税問題による支持率の低下は、最初の高支持率の揺れ戻しに過ぎないと思えば済むことである。民主党内部で菅執行部責任論を口にする人たちが誰に繋がり、何を意図しているのかよく観察するのが肝腎である。

それにしても今回の衆参ねじれ国会の再現は、民意の反映が相反するという矛盾そのもので、私が従来から

  総選挙雑感(2) 『風見鶏のヤス』の子は不肖の子
  『ずっこけ風見鶏』は参議院廃止論に拍車をかける
  今こそ参議院廃止を声高に唱えよう!

などで主張している参議院の廃止に拍車をかけるものであって欲しいと思う。しかし当面は衆議院の解散・総選挙で直近の民意に沿った政局を出現させるしか仕方があるまい。その点でも菅総理の動きを見守りたい。


一弦琴「漁火」の演奏をiPhone 3GSで録画

2010-07-12 11:49:52 | 一弦琴
iPhone 3GSでビデオ撮影をする時に、iPhoneをミニ三脚で保持してその傾きの角度などを自由に変えることが出来ればいいなと思いAmazonで調べたところ、次のような適当な商品が見つかったので注文した。送られてきたのは「上海問屋アマゾン店」からである。


携帯電話用三脚固定ホルダーでiPhoneを固定してミニ三脚に取り付け、一弦琴を俯瞰出来るように高さを本でかさ上げした。後ろに置いた手鏡でスクリーンを見ながら角度を調節した。


演奏したのは久しぶりの「漁火」で、その様子を記録しているという意識があるとやはり無心になれない。そのくせその録画を人目にさらしながらも恬として恥じるところのないのが素人の強みであろうか。前回はトリミングに失敗したので評判のビデオ加工のソフト「iMove」を購入しようとしたところ、「このアプリケーションはこのiPhoneとは互換性がありません。このアプリケーションはフロントカメラ機能を必要とします」とのメッセージが現れたので購入を断念した。iPhone4用ということだろう。でも今回は何とか上手く行ったと思う。




民主党大敗?のあと

2010-07-11 23:28:18 | Weblog
民主党が50議席割れの可能性、と今テレビに流れている。参議院で与党が過半数を占める可能性はこれでなくなったと言える。私は参議院で民主に絶対に単独過半数を与えるべきではないと考えていたので、その意味ではよかったと思う。

これで再び衆参ねじれ国会の出現である。政局の動きが慌ただしくなることだろう。政界再編が加速されればよいが、今の政界にそれだけのエネルギーがあるのかどうか、気になるところである。小沢・反小沢で分かれると分かりやすくてよいのだが。そして衆議院の解散・総選挙となれば言うことなしである。民主党大敗の責任問題がはやくも取り沙汰されているが、菅氏が民主党代表となってまだ一ヶ月少々、その菅執行部に責任を押し付けるのは酷のような気がするがいかがなものだろう。ただ選挙戦に入って菅総理の姿勢がけっこうふらついたのを目にすると、首相としての資質に不安を感じてしまった。

あの大阪で民主のタレント候補が落選したのは、橋下大阪府知事の出現で府民が政治の大切さに目覚めたせいであろうか、府民を見直した。タレント候補の頽勢が有権者の間で定着していくといいのだが。今のところ国民新党の獲得議席0というのがいい。これも国民の意思の表れであろう。近畿の10議席は民主5、自民4、公明1で決まった。

守屋武昌著 「普天間」交渉秘録 は面白い ついでに沖縄科技大のことも

2010-07-10 21:21:09 | 読書

昨日この本を買ってから350ページほどを一気に読み上げた。それほど面白かったし、とくに日米合意に達したキャンプ・シュワブV字案にいたる経緯が分かってよかった。

守屋武昌氏のことは以前、なんと卑怯な小池百合子防衛大臣「罪の巨塊」とは守屋武昌前防衛事務次官のことか そしてシーメンス事件で取り上げたことがあるので、ほぼ3年ぶりのご登場である。氏は防衛事務次官を最後に2007年8月に防衛省を退職したが、その11月に在職中の収賄容疑で逮捕され、一審・二審とも有罪判決を受けて現在は最高裁の判決を待つ身であるとのことである。

守屋氏は、防衛が国の重要な問題となり、それを当事者がどのように考え、どう対応したかを記録に残したいと考えて在職中に日記を記していたが、それを元にこの本書が出来上がった。在日米軍再編の流れで、鳩山内閣の命取りともなった米軍普天間基地移設問題が起こったが、前自民党政権時代、「キャンプ・シュワブV字案」で日米が合意するに至った経緯を当事者として具に知る守屋氏が生々しく語った実録だけに、見逃すわけにはいかなかった。各人各様の受け取り方があるだろうが、私の受けた感じを思いつくままに述べることにする。

まず、沖縄の人はなかなかタフ・ネゴシエイターなんだ、と思った。「キャンプ・シュワブV字案」に落ち着くまでにいくつもの案が浮かび上がってはもみくちゃにされる。巻尾に【参考】普天間飛行場代替移設案の比較としていくつかの案が次のように示されている。

  海上ヘリポート(桟橋式、浮体式)
  軍民共用飛行場 辺野古沿岸
  キャンプ・シュワブ陸上案 演習場内
  名護Lite案 辺野古沿岸
  キャンプ・シュワブ宿営地案(L字案)
  キャンプ・シュワブX字案
  キャンプ・シュワブV字案

たとえばL字案を日米政府が合意するとさっそくそれに反対の動きが起こる。沖縄大手ゼネコンの一人の社長が守屋氏に語ったように、基地問題にはかならず裏がある。

「沖縄全体が日米両政府が合意したL字案に反対で、政府がL字案を修正して地元の推す浅瀬案に少しでも近づけば賛成にまわると、中央の政財界の人たちに思い込ませるのが狙いです。しかし浅瀬案のように海に作るのは、環境派が反対し実現不可能というのが沖縄では常識です。沖縄の一部の人々は代替飛行場を作るのが難しい所に案を誘い込んで時間を稼ぎ、振興策を引っ張り出したい。作るにしても反対運動が起きて時間を稼げるようにしたい。それで修正案を国に提示している。国を誤った方向に誘導しようとしているんですよ。地元は疲れ果てて、とちらでもいいと思っている」(104ページ)

そして大きくお金が動く。

小渕恵三総理が1999年12月に行った閣議決定で、翌年から2009年までの10年間、「普天間飛行場移設先及び周辺地域の振興」「沖縄県北部地域の振興」として「特別な予算措置」が組まれることになった。これが「北部振興策」だった。その額は毎年度百億円に上った。
 これを含めた国庫支出金により、沖縄北部12市町村は潤っていた。国庫支出金には基地関係の周辺対策費、基地交付金、「沖縄米軍基地所在市町村活性化特別事業費」なども計上されているが、その総額は1996年から2005年までに2066億円に上っていた。そのうち名護市には846億円(41%)が投入されていたが、このうち北部振興対策事業費として148億円が振り分けられている。(161ページ)

そしてこのような記述が続く。

 沖縄県にはこの北部振興策を含め、「沖縄振興開発事業費」として年間3000億円前後が支払われている(2009年度は2784億円)。(中略)
 普天間移設は8年経っても何も進まないのに、北部振興策だけは毎年予算がついていた。
「政府は沖縄に悪い癖をつけてしまったね。何も進まなくてもカネをやるという、悪い癖をつけてしまったんだよ」
 以前、太平洋セメントの諸井虔相談役からそう言われたことを、私は思い出していた。(164ページ)

正直なところ、このような話を聞かされるといい気がしない。沖縄は米軍の軍事基地があることを逆手にとって、政府から実に上手にカネを引き出しているようにすら感じるからである。政府(守屋)は最初キャンプ・シュワブ陸上案(演習場内)から出発した。そうすると沖縄はいろんな障碍を言い立てて、沿岸部の海の方へ引きずりこもうとする。沿岸部に最も近い最小限の埋め立てでいったん話がまとまると、次は出来るだけ沖の方に引き出そうとする。そこで政府がもし承知するとこんどは環境派の出番で、絶対反対を叫ぶ。移転策が頓挫し解決が長引けば長引くほど沖縄には毎年政府からカネが流れ込む。それが沖縄の狙いである。その間、一方では米軍が本当に出ていったら金づるがなくなるから、ジェスチャーだけで米軍基地を県外にとか叫んで、沖縄が虐げられている姿を世間にアピールする。これではまるで沖縄の人たちが一丸となってそれぞれの役割を演じ、政府から毎年多額のカネを上手に巻き上げているようにも見える。もしかしてかっての沖縄戦のリベンジを本土に対してこのような形でやっているのかな、とげすが勘ぐりを始めるくらいである。これでは鳩山前総理に本気で「ヤンキーゴーホーム」を叫ばれたら大変である。沖縄が米国が手を結び、鳩山さんを窮地に追い込んだという図式もあり得ることかなと思った。というのも、沖縄と米国がつるんでいる証しとして、沖縄の民間建設業者が作った「名護Lite案」を米国が自分の案として日本政府に主張してきた事実のあることを守屋氏は(54ページに)指摘しているからだ。

この本を読んでいるとさすが沖縄、一筋縄ではいかないこと覚らされる。現在の沖縄県知事・仲井真弘多氏が2006年11月の選挙で選ばれたのは守屋氏がまだ現役のころで、両者が直接相まみえていたのである。仲井真氏は旧通産省の技官で副知事を経てから沖縄電力社長・会長となり、県商工会議所連合会長を務めていた。日米両政府が合意した「キャンプ・シュワブV字案」の修正を選挙に掲げていたが、一方、県内移設は容認していた。そこで次のような下地幹郎議員から守屋氏への電話の話が出てくる。

「国場組の国場(幸一郎)元会長が訪ねてきた。自分のことを仲井間知事の使者と言っていた。仲井間知事は『V字案で二月の県議会で受け入れを表明する。受け入れ条件は、那覇空港の滑走路の新設、モノレールの北部地域までの延伸、高規格道路、それからカジノである』と」
 条件次第ではあるが、沖縄県はV字案を了解するというのであった。(248ページ)

いやはや、お見事である。そしてこれに続いて出てくる話が私にピンと来た。

 国場組は沖縄南部のゼネコンだが、尾身幸次衆議院議員(2001年の第一次小泉内閣で沖縄担当大臣)の後援会「沖縄孝政会」を支持していた。「沖縄孝政会」の設立者は仲井真氏(当時、沖縄電力社長)、支持母体は沖縄電力グループ「百添会」、砂利採取事業協同組合、それから国場組グループ「国和会」だった。国場組は仲井真氏の選挙応援もしていた。
 国場組は米軍施政下の沖縄で、1950年代から60年代にかけての米軍基地建設ラッシュ時にそれを一手に引き受け成長した沖縄最大のゼネコンだった。沖縄ではゼネコンの地域的棲み分けができていて、南部地域の国場組は北部振興には関係がなかったが、仲井真知事の提案通りになれば沖縄全体の話であり沖縄で最も技術レベルが高い国場組が受け持つ事業が多いことになる。(248ページ)

基地を人質に政府から巨額の身代金を引きずり出そうとする図式にぴったりと納まるではないか。ところでここで強調した尾身幸次衆議院議員であるが、なんとこの方は昨日の沖縄科技大、初代学長にスタンフォード大教授とはを書くときに調べた独立行政法人 沖縄科学技術研究基盤整備機構でお目にかかったばかりなのである。その始めの方を転載する。


この尾身幸次氏がそもそも沖縄科学技術大学院大学構想の提唱者なのである。一橋大学商学部卒業の尾身氏が誰にどう吹き込まれたのか知らないが、「世界最高水準の科学技術に関する研究及び教育を実施する大学院大学」の提唱者とは恐れ入った。この一番下にもある通り「沖縄振興計画において、本構想を沖縄の振興施策の大きな柱として位置づけ」ているのである。設立の真の動機が何であるかは自ずと明らかではないか。ハコモノさえ作れば後は野となれ山となれなのである。

つい脱線したが、このように読む立場によってなるほど、と頷ける話がこの本の随所に出てくる。とにかく基地問題に関心を持つ方にはぜひ一読をお勧めしたい。


沖縄科技大、初代学長にスタンフォード大教授とは

2010-07-09 00:05:27 | 学問・教育・研究
今日の日本経済新聞電子版の記事である(とお断りしたから無断複製・転載でないと信じる)。

沖縄科技大、初代学長にスタンフォード大教授

 2012年度開校予定の沖縄科学技術大学院大学(沖縄県恩納村)の初代学長に、米スタンフォード大学のジョナサン・ドーファン教授が就任することが8日明らかになった。同氏は素粒子物理学で成果を上げるとともに、スタンフォード線形加速器センターの所長を務めるなど管理業務の経験も評価された。
(2010/7/8 13:40 日本経済新聞 電子版)

この大学院大学学長に内定していた方は確かノーベル賞学者で、事業仕分けの時だったか、世界一周航空チケットの使い方でイチャモンをつけられた方だと思っていたが、私の思い違いか。それともイチャモンに嫌気がさして逃げられたから、その後任に来られるということなのだろうか。

その事業仕分けの時に、沖縄科学技術大学院大学なんて耳にしたことがなかったので少し調べたところ、世界最高水準の科学技術に関する研究及び教育を実施する大学院大学を沖縄に作る計画が進んでいて、それが沖縄科学技術大学院大学であると知った。私が疑ってかかることにしている「世界最高水準」なる文言が出てきたので、またあれかと思ったことを思い出す。なぜ私が「世界最高水準」に懐疑的なのかは、世界水準の研究教育拠点そして経費関係調書非公表の怪などにその理由を述べている。

もう10年越しの計画のようだから、これまでいろいろと努力を傾けてこられた方々には申し訳ないが、私は無駄なことをしているように見える。沖縄で世界最高水準の戦闘機とか爆撃機を維持するというのならすでにそれなりの実績があるので納得もできるが、本土遙か離れたあの島国に『世界最高水準の科学技術に関する研究及び教育を実施する大学院大学』なんて、本土にもないような『象牙の塔』が出来るはずがないと私は思っているからだ。井上章一さんではないが、「ラブホ」でも一軒がポツリと立っているところでは流行らないそうで、何軒も寄り合って密集するところで栄えるそうである。大学もまたしかり、日本の旧六帝大の所在地周辺を見渡してご覧じろ、である。沖縄科技大の設立にこれまで携わってきた人の中に、本土にもないような世界最高水準の最高学府が、沖縄のリゾート地にポツリと屹立するようになるとでも本気で思っている人が一人でもいるのだろうか。お目にかかりたいものである。

私の大胆な予想を申し上げれば、気がつけば沖縄科技大の大学院生はほとんど外国人になっていることだろう。理由は簡単。なんせここでの公用語は英語なんだから(と私は理解したので)、入学試験からしてすべて英語で行われることだろう。そうするとどういうことが起こるか、最近話題になった看護師国家試験を受験した来日インドネシア人、フィリピン人の挙げた成果を思い出せばよい。受験者254人で合格者はたった3名、試験が日本語で課せられたからである。沖縄科技大は世界に開かれた大学だから当然受験生の国籍を問題にしない。そして試験は英語で課せられる。公正な試験を行えばどういう結果になるのか、目に見えているではないか。学長をはじめとして、日本人がほとんど見えてこないこのプロジェクトに、ただでさえ乏しい国民の税金を注ぎ込む大義名分がどこにあるというのだろう。事業仕分けで本来取り上げるべきは世界一周航空券などではなくて、沖縄科技大計画の廃止であったと私は思う。今からでも遅くはない。昨日か一昨日か、文科省に国立大学法人運営費交付金の削減が求められているとのニュースが流れた。試算によるとその削減で私の出身校である大阪大学と九州大学の2大学を消滅させるぐらいの規模であるとか。その一方で、外国人のための沖縄科技大をこれから新に作ると?

この計画は自民党政権時代に始まったこと。げすの勘ぐりを進めると、沖縄に米軍基地を維持せんとする前政権の強い意志と連動した計画であること間違いなしである。政治に利用された現代の「バベルの塔」造りに担ぎ出された人たちこそあわれである。昨日の筑波大学「長論文」から逃げ出した共著者に問われる研究者倫理の場合とは逆になるが、早々と逃亡をお勧めする次第である。