朝、外を見ると日陰の部分に雪が残っている。遙か北の被災地の方々のご無事をひたすら念じるのみである。
テレビを入れる。福島原発が出てこない。なんとか持ちこたえているようなのでほっとする。
3月11日に東日本大震災が発生、福島第一原発で稼働中の原子炉1号機、2号機、3号機とも緊急停止したが、停電とともに作動するはずだった13機ある非常用のディーゼル発電機が全滅して「電源」確保が破綻した。さらには「水」不足で炉心ならびに使用済み核燃料貯蔵プールの冷却に支障を来したことが現在にいたる数々の異常事態を引き起こした。
「電源」と「水」を一刻の遅滞も許さずに確保すべきであるのに、その動きが地震発生後48時間たってもほとんど伝わってこない。それが私をして福島原発の「電源」と「水」への対応が超スローモーなのは何故なのかと言わせた。ところが地震発生後150時間になろうとするのに、いまだに「燃料棒の冷却」が制御下に置かれていない。現場で事態の沈静化に向けて決死の作業を続けている方々には頭の下がる思いであるが、一方、あまりにも杜撰としか言いようのない原発の「非常時対策」と、非常事態における「指揮・命令系統」が浮かび上がってきたのには驚きを禁じ得ない。私はもともと原子力発電については一般教養的知識しかないが、私なりに常識的に考えてみた。
●昨夜5時ごろのNHKニュースではもう10分もすれば警視庁機動隊の高圧放水車が放水を開始する予定と伝えていたが、予定が遅れに遅れて午後7時ごろになってようやく放水が始まったが、放射線量が基準を超えたので2回目の放水をせずに撤退してしまった。少々期待を持たされたがさもありなんと思った。もともと高圧放水車は暴徒鎮圧用のもので、放射能が充満しているようなところで作業をするように設計された車ではないからである。
そして驚いたのが、強い放射能環境下でも作業可能な放水車やポンプ車が福島原発には一台もなかったのかということである。放射能が周りに充満していても海水を汲み上げて注水や放水ができる作業車が一台でもあれば初期対応は遅滞なく行われたはずである。またロボット注水・放水車でもよい。このような特殊車両が備えられておればその動きが報じられるだろうに、そのような話がないので、もともと無かったのであろうと思わざるをえない。もしかして、日本中の原発のどこにも放射能防御作業車両が無いのだろうか。もしそうならこれは「想定外」で決して許されることではない。恐らく「秘密兵器」なのであろうが、今からでも遅くない、米軍、露軍に緊急配備して貰ったらどうなのかと思う。
●東京電力は17日になってようやく東北電力の近くの送電網から福島第一原発への送電ラインを復旧させる計画を発表した。当初の予定では17日午後にも「電源」が確保される見通しと言われたが、それが18日にも復旧しそうだに変わった。先ほどのニュースでは18日中に1、2号機に接続できて3、4号機も20日を目途に回復を目指すとのことであるが、あまりにも対応が遅すぎる。阪神・淡路大震災の時にわが家でも水道、ガスよりも電気の回復が一番早く、48時間程度であったように思う。「電源」確保が最優先であるはずなの何故ここまで遅れるのか、ぜひ説明を聞きたいものである。全体を統括する「指揮・命令系統」が不在であったせいだろうか。
●原発現場での作業を阻んでいるのがその周辺の高い放射能であると言われている。少しでも作業時間を稼ぐために作業員の被曝線量を100シーベルトから250シーベルトに引き上げたとのことである。やむを得ざる処置なのであろうが、もしこの放射能が噴出した蒸気に含まれる放射性物質によるものならどうせ外に出たものである、巨大なジェットエンジンでも使って原発周辺から海の方にでも追い払えば作業がしやすくなるように思うが、素人考えであろうか。
●東京電力福島第一原子力発電所への放水・冷却作戦に、東京消防庁の消防救助機動部隊(ハイパーレスキュー)が参加することになったとのニュースが流れてきた。
心丈夫ではあるがやっぱり出動が遅い。それにしても、ここまであなた任せの原発であったとは、発電量のほぼ50%を原発に依存している関西電力の管内に住んでいる私としては認識不足であった。学ぶべきことがあまりにも多い。
テレビを入れる。福島原発が出てこない。なんとか持ちこたえているようなのでほっとする。
3月11日に東日本大震災が発生、福島第一原発で稼働中の原子炉1号機、2号機、3号機とも緊急停止したが、停電とともに作動するはずだった13機ある非常用のディーゼル発電機が全滅して「電源」確保が破綻した。さらには「水」不足で炉心ならびに使用済み核燃料貯蔵プールの冷却に支障を来したことが現在にいたる数々の異常事態を引き起こした。
「電源」と「水」を一刻の遅滞も許さずに確保すべきであるのに、その動きが地震発生後48時間たってもほとんど伝わってこない。それが私をして福島原発の「電源」と「水」への対応が超スローモーなのは何故なのかと言わせた。ところが地震発生後150時間になろうとするのに、いまだに「燃料棒の冷却」が制御下に置かれていない。現場で事態の沈静化に向けて決死の作業を続けている方々には頭の下がる思いであるが、一方、あまりにも杜撰としか言いようのない原発の「非常時対策」と、非常事態における「指揮・命令系統」が浮かび上がってきたのには驚きを禁じ得ない。私はもともと原子力発電については一般教養的知識しかないが、私なりに常識的に考えてみた。
●昨夜5時ごろのNHKニュースではもう10分もすれば警視庁機動隊の高圧放水車が放水を開始する予定と伝えていたが、予定が遅れに遅れて午後7時ごろになってようやく放水が始まったが、放射線量が基準を超えたので2回目の放水をせずに撤退してしまった。少々期待を持たされたがさもありなんと思った。もともと高圧放水車は暴徒鎮圧用のもので、放射能が充満しているようなところで作業をするように設計された車ではないからである。
そして驚いたのが、強い放射能環境下でも作業可能な放水車やポンプ車が福島原発には一台もなかったのかということである。放射能が周りに充満していても海水を汲み上げて注水や放水ができる作業車が一台でもあれば初期対応は遅滞なく行われたはずである。またロボット注水・放水車でもよい。このような特殊車両が備えられておればその動きが報じられるだろうに、そのような話がないので、もともと無かったのであろうと思わざるをえない。もしかして、日本中の原発のどこにも放射能防御作業車両が無いのだろうか。もしそうならこれは「想定外」で決して許されることではない。恐らく「秘密兵器」なのであろうが、今からでも遅くない、米軍、露軍に緊急配備して貰ったらどうなのかと思う。
●東京電力は17日になってようやく東北電力の近くの送電網から福島第一原発への送電ラインを復旧させる計画を発表した。当初の予定では17日午後にも「電源」が確保される見通しと言われたが、それが18日にも復旧しそうだに変わった。先ほどのニュースでは18日中に1、2号機に接続できて3、4号機も20日を目途に回復を目指すとのことであるが、あまりにも対応が遅すぎる。阪神・淡路大震災の時にわが家でも水道、ガスよりも電気の回復が一番早く、48時間程度であったように思う。「電源」確保が最優先であるはずなの何故ここまで遅れるのか、ぜひ説明を聞きたいものである。全体を統括する「指揮・命令系統」が不在であったせいだろうか。
●原発現場での作業を阻んでいるのがその周辺の高い放射能であると言われている。少しでも作業時間を稼ぐために作業員の被曝線量を100シーベルトから250シーベルトに引き上げたとのことである。やむを得ざる処置なのであろうが、もしこの放射能が噴出した蒸気に含まれる放射性物質によるものならどうせ外に出たものである、巨大なジェットエンジンでも使って原発周辺から海の方にでも追い払えば作業がしやすくなるように思うが、素人考えであろうか。
●東京電力福島第一原子力発電所への放水・冷却作戦に、東京消防庁の消防救助機動部隊(ハイパーレスキュー)が参加することになったとのニュースが流れてきた。
派遣されたのは車両30台と隊員139人。毎分3.8トンの水を22メートルの高さから放水できる屈折放水塔車や、毎分5トン放水できる大型化学車、40メートル級のはしご車などで構成。大量の水を継続してくみ上げられる送水車やホースを延長する車両、放射線量を測定できる特殊災害対策車などもある。
(asahi.com 2011年3月18日14時9分)
心丈夫ではあるがやっぱり出動が遅い。それにしても、ここまであなた任せの原発であったとは、発電量のほぼ50%を原発に依存している関西電力の管内に住んでいる私としては認識不足であった。学ぶべきことがあまりにも多い。