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日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

菅内閣はなぜ衆議院解散・総選挙をしないのか  追記有り

2010-06-10 09:50:03 | 社会・政治
菅内閣がこの8日、正式に発足した。首相と閣僚計18人のうち同じポストへの再任は11人にも上るし、菅さん自身も副総理からの格上げだと見ればそれほど新しさを感じさせない。再任がそれだけ多いのは民主党の手持ちの駒がこれで尽きたことを悲しくも語っているかのようである。しかし菅さん自身が「私も普通のサラリーマンの息子。普通の家庭に育った若者が志を持ち、努力をすれば政治の社会でも活躍出来ることが民主主義のあり方だ」と語るように普通の家の出で、閣僚も日本社会党の衆議院議員を父に持つ中井洽国家公安・拉致大臣以外はいわゆる世襲議員でないのが新鮮に映る。自民党の麻生世襲議員内閣で7割が世襲であったのとは大違いである。原口一博総務大臣のようにかって週刊誌で小沢一郎に急接近する「ごますり三人衆」と揶揄されて人や、元来小沢氏ともども姿を消すべき亀井静香金融・郵政改革大臣の存在が気に掛かるが、いずれにせよ小沢色の希薄なのがよい。

それにしても正式に組閣をする前から菅さんが米軍普天間飛行場移設問題に関して、名護市辺野古周辺への移設を明記した日米共同声明を尊重するとはやばやとぶち上げたこと、また国民新党代表の亀井静香氏と会談し、郵政改革法案の速やかな成立を期すことを確認したことの二点はどうにも解せない。「最低でも県外」の鳩山さんが去ればすべてが終わりになったような姿勢がうかがわれて、薄ら寒い思いをする。郵政改革法案にしてもそれが会期を延長してまでも参議院を通過させなければならないほど成立に緊急を要する法案でもあるまい。郵政法案を廃案にしてあらためて国民の前でその理非を論じて欲しい。それで国民新党が連立から離脱するのであれば大歓迎である。社民党がまず抜けて国民新党が抜ける。これでスッキリする。私は民主主義を破壊しかねない民主党・社民党・国民新党でも述べたように、この連立には最初から反対であった。

当面菅内閣への支持率が大きくなったようであるが、上にも述べたように普天間の基地問題は鳩山内閣時代の問題点をそのまま引き継いでいるからには、新たな展望を示さない限りいずれはじり貧の道を辿るのは目に見えている。過去の自民党が民意を問うことなく次から次へと総理大臣の首をすげ替えてきたことに対して、国民の信を問うべしとその度に迫ったのは民主党である。それが同じように自民党の轍を踏むことに、民主党内から何一つ声が上がらないのは、政権をとればそんなもの、と分かっているつもりでもなんとも情けない。普天間基地問題にどのように取り組むのか具体的な施策を正面に掲げ、今こそ衆議院の解散、総選挙を早急に打ち出すことで菅内閣は心ある国民の力強い支持を得ること間違いなしである。ついでに300名を超える民主党所属衆議院議員から小沢一郎前幹事長の追随者を一掃できれば御の字であるし、その結果、政界再編成により小沢一郎党とそれへの反対党が生まれることになれば政治も活気を取り戻すことであろう。

追記(10日 23:50)
政府・民主党は会期末を16日に迎える今国会を延長しない方針を決めたとのことである。郵政改革法案の今国会成立を求める国民新党は当然反発するだろうが、いったん権力側について味わった旨味には勝てず、連立離脱はただの脅し文句に終わり、いぜんとして国民新党は政権に居座ることだろうと思う。万が一連立離脱をしたならその時は亀井静香氏を少しは見直すことにする。