日々是好日

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なぜ民主が社民・国民新に連立協議を打診と思いきや

2009-09-01 11:16:34 | 放言
asahi.comの記事である。

民主、連立協議を打診 社民・国民新ともに前向き

 民主党の鳩山代表は31日、社民党の福島党首、国民新党の亀井静香新代表にそれぞれ電話し、連立協議を打診した。両党とも前向きで、連立政権の樹立は確実な情勢だ。民主党の岡田克也幹事長は山岡賢次国会対策委員長に対し、特別国会の日程について与党との協議を急ぐよう指示。山岡氏が1日、自民党の大島理森国対委員長と今後の段取りを話し合う。
(2009年8月31日23時7分)

民主党の衆議院議席数308に対して社民党はわずか7、国民新党もたった3である。このような弱小政党になぜ民主党が連立を、と不思議に思ったが、問題は参議院での勢力分布にあることを忘れていたのである。参議院議員定数242のうち民主党の議席は109なので、単独では過半数に達しない。社民5、国民新5を加えてもまだ足りない。改革クラブ4、新党日本1を加えてようやく124で、辛うじて過半数を超えることになる。これまでの衆参ねじれ国会を生み出していた「野党勢力」の実態とは、均衡に極端な偏りのある寄り合い所帯で、ある意味では単なる数あわせの集合体に過ぎなかったのである。自民・公明への反発力が集合体の粘着剤となっていたのだろう。

民主党からすると、社民との連立は衆議院議席数に関する限り屋上屋を重ねるだけで、なんのメリットもない。それどころか憲法論議、防衛問題ではそれぞれの主張の隔たりが鮮明になって、数合わせのみしか念頭にない民主党(と私は思っている)にとって、連立に向けての協議は徒労感を生むのみであろう。政権勢力として連立する際の凝集力は、反政権勢力としての連帯感とはまったく異質のものであるから、そう簡単に話がまとまる筋合いのものではない。民主・社民の連立が可能になるのは、社民があわよくば閣内ポストを、というような助平心に惑わされた時であろう。土井たか子さんが今社民党の党首であるなら、節を曲げるような妥協を絶対にしないだろうと思う。共産党ではないが建設的野党として妥協しない論陣を張ることで社民党はその存在感を誇示すべきなのである。福島瑞穂党首の器量はいかばかりのものだろうか。

では数合わせの欲しい民主党はどうすればよいのか。話は簡単、公明党と連立すればよいのである。衆参とも盤石の安定与党勢力となるではないか。私としては権力にすり寄る公明党がその本性を国民の目の前にさらけだすのを見たくて仕方がないのである。