日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

私好みの変わった本屋 関西編

2009-09-10 16:04:31 | 読書
先日、大阪南まで足を延ばしてやや風変わりな本屋を訪れた。『地下鉄心斎橋駅から御堂筋西側を南へ徒歩8分。「三津寺町交差点」を右折してすぐ』にあるスタンダードブックストアである。その風変わりさ加減はまずこのホームページを訪ねてみると分かる。『本屋ですが、ベストセラーはおいていません』がその見出しである。さらに置いているもののユニークさは、私が下手な説明をするより、このページを繰ってみるとよい。20ページ捲ってもまだまだ出てきそうなので中断した。それよりなにより、本屋に直接行った方がよい。

ビルの1FとB1Fを占めており、両フロアともかなり広い。適当な高さの台や本棚が一面に広がっているけれど、結構見通しがきく。それでいて配置が工夫されているせいか、コーナーを回ると次ぎに何が出てくるだろうと期待感がかき立てられる。そして期待感は裏切られない。本だけに留まらず、いろんなこだわりグッヅというか雑貨が所狭しと並べられている。それなら、と簡単な動画専用カメラのSALを探したが、それは置いていなかった。この店にぴったりの商品だと思ったのであるが・・・。

B1Fにはゆったりとした感じのCafeがある。『カフェではお会計前の本でも持ち込んで検討できます』となっており、コミックやパックされた商品以外はOKである。私からすると孫に近い年格好の若い男女が物静かに本を読んだり、物書きをしたりしていた。時には品のよい白髪の老紳士が座っているのも雰囲気作りに役立つだろうと、私もその空気に溶け込んだ。全席禁煙なのがよい。書籍の間を歩き回ったり、またCafeに舞い戻ったり、心豊かな一日を過ごせそうである。

この本屋のことは京都に住んでいる私の次男から聞いていたのであるが、京都にも似たような感じの本屋がある。恵文社一乗寺店である。『「とにかく新しい本」を紹介するのではなく、一冊一冊スタッフが納得いくものを紹介したい。ただ機能的に本を棚に並べるのではなく、思わぬ出合いにぶつかるような提案をしたい。表紙の美しい本はきれいに飾り、眺めて楽しんでいただきたい』がここの特徴をよく表している。規模はスタンダードブックストアよりかなり小ぶりであるが、 こだわりのある品揃えについ一点ずつ手に取ってみたくなるような、そういう本屋である。この本屋にはアンフェールというギャラリーが併設されていて、実は次男が以前ここで何回か個展を開いたことがあるので、その頃からの知り合いであった。ところがこの恵文社がどうしたことか2008年に「世界の素晴らしい本屋さん10選」の第九位に選ばれていて、これをひろぶんさんがブログで紹介している。

ベストセラーに惑わされることもなく、新しい本にこだわるわけでもない、それでいて本大好きな人には格好のオアシスである。