サチコのときどきダイアリー

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イスタンブールで陶芸の名匠ストゥク・ウスタの遺作展

2011年07月03日 | トルコ関係
7月3日 昨年11月,膵臓癌で亡くなられた陶芸の人間国宝ストゥク・オルチャル氏の遺作展「タイルの泉とパネル」が、イスタンブールのチュラーン・パレス・ケムピンスキー・ホテルのアート・ギャラリーで開催されます。
巨匠の愛娘、ニーダ・オルチャルさんの努力で開かれる展覧会は7月7日から26日まで。入場無料。
イスタンブール在住のユミコさんが、そのお人柄も含めて敬愛するストゥク・ウスタ。私の手元にも、ウスタのダイナミックで、ちょっとユーモラスな作品が2点もあるので、あえてこの欄でご紹介しました。

 Hurriyet

1日18時間働く“ワークホリック”といわれたストゥク・ウスタ。彼はその作品に古いデザインとフォルムを取り入れ、彼流の解釈で作品に新しい生命を吹き込み、陶器の町キュタヒヤのタイルつくりに新しいひろがりとダイナミズムをもたらしました。

オスマンの伝統的タイルには、チューリップ、カーネーション、バラ、糸杉、ブドウなど、さまざまなモティーフが使われています。
オスマン時代、宮殿やモスク、ミナレット、ハマム、泉の壁面は美しいタイルで覆われました。
そのすばらしさは、トプカプ宮殿の割礼室やリュステムパシャ・モスクの壁にいまも見ることができます。

失われてゆく伝統アートに新しい息吹を吹き込み、力強くよみがえらせたストゥク・ウスタの仕事は高く評価されなければなりません。

 
2点ともストゥク・ウスタの作品です。左はユミコさんにいただいたヴェース。豪快に生ビールが飲みたくなるダイナミズム。右はエリコさんにいただいたカエルさん。背中にばっちりチューリップ。見ているだけで楽しいですね。

イスタンブール在住の方、7月にトルコ旅行なさる方、ボスフォラス散歩を兼ねて展覧会へ。
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