飛騨の自然と巨木に親しむブログ

飛騨をうろうろぐるぐる歩き、飛騨高山の自然と巨木をご紹介します。あと、宮笠、登山、トレランのネタなども登場します。

自分が作った笠が、初めて宮笠として販売されることに!

2018-01-22 00:42:36 | 宮笠あれこれ

 平成11年に、飛騨の宮村(当時)に移り住み、宮笠と出会ってもう19年がたちました。

 公民館講座で宮笠を始めて作ったのが、たぶん15年くらい前、そして6年前に飛騨宮笠愛好会を有志で立ち上げ,細々とですが笠づくりに携わってきました。

 これまでに作った笠は、およそ20~30蓋(かい)。集中して練習できていないので、なかなか満足いく笠ができませんでしたが、最近になって、がんばればなんとかそれらしい笠ができるようになった今日このごろ。講師の問坂さんから、宮笠愛好会のメンバーが作った笠を、「宮笠」として販売するという提案があり、会の皆頑張って、丁寧に笠づくりをしました。

 そして、来る1月24日の「二十四日市」での販売用の笠を2蓋作り、問坂さんのチェックも通りました。この二つの笠が、「宮笠」として販売される!伝統工芸の宮笠の歴史のほんの一コマですが、そこに自分がかかわれるということは、とても名誉なことです。

 

 

 

 ↑笠のツジ(てっぺんのところ)は壊れやすいので、ヤマザクラ(オオヤマザクラ?)の樹皮を編み込み、補強しています。

 

 ↑縁は、ベルト状に編んだ「ふち」を編みつけて補強しています。表からは縫い付けた糸が見えないように縫っています。また、ふちの編目のつなぎ(真ん中あたりでつないでいるのですが、一見分かりにくい・・・かな)が分かりにくいようにしています。

 今回の二つの笠は、私にとって新たな第一歩で、今後もっとしっかりした宮笠を作れるよう、仲間とともに、また問坂さんの指導の下で作り続けていきたいものです!

 


雪の富士山に登ってきました。 2017.11.25・26

2017-12-24 18:03:01 | 山岳会

 かなり久しぶりのアップとなってしまいました・・・

 その間、OMMや、富士登山、西穂高岳登山など、秋から冬にかけて、山を駆け回っていました。

 富士山は、山岳会の冬山研修の一環!として、11月25日・26日の一泊2日で行ってきました。

 初日は5合目まで行きテント泊、2日目には暗いうちから山頂に登り、登頂後下山というコース。天気に恵まれ(と言っても強風が吹き、山頂付近では特にドキドキしながらの登りとなりました)、すごい風景の中をゆっくりですが登り、何とか富士吉田側の山頂の神社まで行ってきました。

 雪の状態がよく、アイゼンが必要な氷化したところがなかったため、ツボ足で登ってきました。

 冬の富士山は、千葉に住んでいた二十年ほど前に9合目までで敗退して以来で、登れてよかったです。

 

 

 

 フェイスブックをやるようになって、ブログにアップする手間(写真の編集など)がおっくうになってしまっていますが、ブログにはブログの良さがあるので、ぼちぼちですが続けたいと思います。

 目にされる方も、気長にご覧いただければ幸いです。

 


3年目の御嶽に登ってきました。~2017.10.1~

2017-10-05 01:09:53 | 宮笠で登山

 御嶽の噴火から3年というテレビ報道がされる中、噴火の翌週に御嶽登山を計画していた職場の仲間で、3年目の御嶽に行ってきました。山頂付近はまだ立ち入り禁止区域となっており、5名の方が見つかっていないとのこと。3年たってどうなっているのか、目にしておきたいとの思いでした。

 登山開始は8:30.登りは、岐阜県側の高山市朝日町にある胡桃島キャンプ場からのコースです。このコースは、亜高山帯の針葉樹林の中の緩やかな道を登っていきます。苔むした林床はしっとりとして癒される雰囲気十分でした。

 

 一時間ほど登ると、「のぞき岩」と呼ばれるあたりで濁河温泉からの登山道と合流します。こちらの道は、ほかに結構な登山客が登っていて、少しにぎやかな感じでした。

 そこからしばらく登ると森林限界を迎え、ハイマツが現れます。今日は天気がいいので、下界は遠くまで広がって、遠く白山なども見えました。

 

 登山開始から2時間半ほどで飛騨頂上のすぐそばに立つ五ノ池小屋に到着。ここのテラスをお借りして昼食をとります。じっくり食べている仲間を見ながら、私はさっと行動食を食べます。

 

 急いで昼食をとったのは、行きたいところがあるから。できれば、噴火の影響を受けた二ノ池の近状を見ること。あと、まだ行っていない摩利支天岳に登ることです。

 まずは五ノ池から南に進み、三ノ池を左に見ながらトラバース気味に登ります。三ノ池は青く澄んでいました。またその先には、木曽山脈、赤石山脈(の北部)、八ヶ岳連峰が望めました。

 

 乗越しを越えると、賽の河原と呼ばれる広大な岩礫地があります。所々に積まれたケルンと、紅葉した低木のコントラストがきれいでした。(二ノ池手前から北方を振り返ったところ)

 

 二ノ池近くに来た時、立ち入り禁止の立て看板がありました。複雑な思い出に。

 

 

 二ノ池、火山灰で半ば埋まっていました。その先にはまだ捜索の終わっていない含む剣ヶ峰方面が見えました。

 

  また、新聞紙上等でちょっと話題になっていた「2.5池」も見つけました。ここの周りでは、長野県からの登山者で結構にぎわっていました。

 

 そこから引き返し、集合時間の13時まで、摩利支天岳の山頂を目指します。写真は撮りたいし、急ぎたいし、摩利支天の山頂まで行けるかわからない感じでしたが、何とか予定時間にギリギリ到着。ほっと一安心して山頂から写真を撮りました。

 

 下りは半ば走って、五ノ池小屋に12:57到着。時間内に何とか行ってくることができました。その後、飛騨頂上で記念撮影。そこから濁河温泉に下ります。

 途中で蛙岩を発見。以前は書き込みはしてなかったと思うのですが、顔の線が書き加えられていました。

 

 下りもいいペースで歩き3時には下山。途中仙人滝も見てきました。

 下山後は濁河温泉で温泉に浸かって、ミニ懇親会。風呂上がりのビールは美味しかったです。

 秋山シーズンも終わり頃となってきました。今後冬に向けては、初心者向け冬山研修を企画したいものです。

 

 

 


前穂高岳・北尾根 2017.9.22・23 

2017-09-26 21:52:37 | 登山

  ここ数年来の山の課題は、「北鎌尾根、奥穂高岳南稜、前穂高岳北尾根」の尾根三部作(?)でしたが、このたびようやく最後の前穂北尾根に行くことができました。予定は一泊二日、上高地から涸沢に入り一泊、翌日に北尾根から前穂に登り、岳沢~上高地と降りる予定です。

【22日】遅い夏季休暇を一日とり、9月22日(金)はちょっと用事を済ませて平湯温泉に向かいました。早立ちできなかったため、上高地に着いたのは11時半。上高地を出発したのは昼近くになってしまいました。あさ

 そこから早足で梓川沿いの道を進みますが、涸沢に向かうような登山者はもうとっくに先に進んでいるようでした。なお、山にはけっこう行っていますが明神館から先は今回初めて足を踏み入れます。徳沢、横尾、屏風岩など初めて通るルートであり目新しい風景でした。

 遅い出発でしたが、本谷橋を渡るころから、涸沢に向かう人に追いつき追い越すようになりました。涸沢に到着すると、金曜日だというのに百張ほどテントがありました。これまで涸沢に来なかったのは、紅葉シーズンなどむちゃ混みするイメージがあり敬遠していたこともあるのですが、小屋の売店やテラスはやはり大変にぎわっていました。これで土日になるともっとすごいことになるんでしょうね・・・。

 今宵の宿は軽量化を旨としてツェルト。結露は覚悟のうえで、軽めのダウンシュラフとシュラフカバーで安眠できました。明日は4時発の予定で、3時にアラームをセットして就寝しました。(写真の真ん中のグリーンのツェルトが我が家です)


 夜にふと気づくと雨がツェルトをたたいていました。今回は晴れ予報の2日間でしたが、予想外の展開。初めてのバリエーションルートに濡れた状態で突っ込むのは躊躇されますので、前尾根に行くかどうかは朝起きてから判断しよう、と再び眠りにつきました

23日】朝3時、まだ雨が残っており、そのため一般登山道に変更することに。で、二度寝して4時起床に。4時頃に起きると、今度は星空が見え回復の兆しがみられました。うーん、迷う。迷いながらとりあえず、コーヒーを飲み、ラ王と魚肉ソーセージの朝食。5時頃には空が白み始め、雨雲レーダー画像などを見た結果、やはり北尾根を目指すことに決めました。

 出発は5時半。カールの中にわずかに残った雪を踏んで登り始めると、残雪の縁を歩く3人パーティーがいました。こちらも北尾根に向かうようです。


 雪渓はすぐ終わり、岩礫地を進みます。途中から左に見えてきた5・6のコルに向いました。踏み跡らしきものもうっすらありましたが、時折がらがらと足元が崩れます。


 約1時間で5・6のコルに到着。ここで左を見ると6峰、右はこれから進む5峰が見えます

。5峰は比較的歩きやすい岩稜ルート。ほどなくしてピークに到着しました。


 語法の先には4峰がそびえていました。事前に見たネット情報では、フリーで行けるが浮石が多いとのこと奥又白側に巻くとか涸沢側に巻くとかの情報もありましたが、覚えられないため、野生の勘で向かいました。


 下からは厳しそうに見えた岩場も、うっすら踏み跡があったり、残置支点があったりして、注意深くルートファインディングをすれば何とかいけそうでした。

 1か所、まっすぐクラックを行くか左寄りのスラブを行くか迷ったのがここ(下の写真)です。どっちも行けそうですが、結局どっちもいけませんでした・・・やはり単独で、靴も登山靴ではあまり無理はできません。結局、右の手前側を巻いて、何とか進むことができました。


 こんな厳しい岩場に相対しているとき、ふとザトウムシを発見。森ではよく見かける虫ですが、こんな岩場をよじ登って(下ってか…)いる姿はけなげに見えました。心なしか森にすむ種類より足が短くがっしりしている印象です。


 4峰の先は、これまた厳しいと評判の3峰がそびえています。こちらもノープランで行けそうなところに突っ込んでいきました。(確か、左寄りに進んだと思います)


 4峰よりは岩がしっかりしているようですが、スリルはこちらの方があるような印象です

。やがて、どなたかのブログで拝見したクラックが見えてきました。ここは中に入って進むと大きな岩が頭上にあり、その下を抜けていくとあった記憶があり、進みました。

 

 

 何とか3峰もクリアできました。ただ、2峰との境が分からないまま稜線を進み。気が付いたら2峰の有名な懸垂下降ポイントについていました。

 

 ここは左寄りをクライムダウン。何とか2峰とのコルに出ました。

 2峰と本峰の間は、それほど難所もなく8:50に前穂高岳頂上に到着。

 ガスであまり遠望はききませんが、時折ガスが晴れ、ジャンダルムなども見えていました。

 


 前穂から奥穂の往復も行けば間に合いそうでしたが、今日は前穂高岳(3,090m)を楽しむということで他の山(前穂より高い山には特に)には向かわず下山方向に進みます。

 何年か前に進んだ岳沢小屋への下りでは、登ってくる方が多くてちょっと驚きました。

 上高地のバスターミナルまで下ってくると、12時のバスがちょうど出た後で、しばし待機。近くの売店では、春に来た時に見た「河童焼き」を買ってお土産にしました。


 どの峰も眼前にするとすごい迫力でしたが、取り付いてみると薄い踏み跡と残置支点などがあり、何とかルートを読んで越えていくことができました。ただ、あまり細かいルートは思い出せません…。難易度の印象としては、北鎌尾根の最終部分と同程度のスリルあるところが数か所ありましたが、距離は短く、注意深く進めば何とか抜けられという感じでした。

 自分の中では、北鎌尾根、奥穂南稜、そして今回の前穂北尾根の3ルートを単独で行くのがここ数年の課題でしたが、ようやくクリアできた今、次の課題を今模索中です。

<データ>【22日】平湯温泉(11:00)→上高地(11:30)→横尾山荘(13:30)→涸沢(15:45

23日】涸沢(5:30)→5・6のコル(6:30)→前穂高岳(8:50)→岳沢(10:50)→(上高地(12:10


十七夜の月の下、川上岳に行ってきました。

2017-09-11 23:54:55 | 登山

 地元の位山、そしてその峰続きの川上岳、隣の舟山を「位山三山」と呼びますが、昔話として位山の男神をめぐって川上岳と船山の女神が競い合い、川上岳の女神が位山の男神と結ばれる、というものがあります。

 その結ばれるときというのが、位山の上に満月がかかった時、川上岳の女神がいち早く位山に向かうのですが、満月の夜に川上岳から位山に行ってみたら、なんかいいかなぁ、と思い、計画してみました。

 19月の満月は6日でしたが、雲が厚く断念。そして2日後の9月8日、秋晴れとなったため、これならいけそうかな、と、暗くなってから川上岳に登ってみました。

 晴れ渡っていたと思ったのですが、登山道を登りかけるとガスというか霧がかかり始め、ヘッドライトの明かりが白くかすみ始めました。

 稜線に出るころには風も出始め、ガスが勢いよく尾根を越えていくように。十七夜の丸い月は、現れたりかすんだりしてなかなかはっきり表れてくれません。

 やがて山頂に着きましたが、しばらくガスの晴れるタイミングを待って何枚か写真を撮ることができました。

 

 月がはっきり表れると、周りが青白く照らされて、明かりがなくても歩けるくらいです。

 川上岳の女神は、この月明かりの下、昔なので提灯の灯りくらいを頼りに、位山の男神の下へといそいそと向かったことでしょう。

 

 東を向くと、位山ははるか彼方にガスをかぶって佇んでいます。さらに遠くには御岳や船山もぼんやりと見えました。

 

 夜景モードで写すと、肉眼で見るより明るく写りますが、実際は下の写真よりはちょっと薄暗いくらいの明るさでした。

 

 今回はちょっと上り始めが遅いのと、翌日クライミング研修が早くからあるということで位山への縦走はあきらめました。

 来月の満月の夜を狙って、また来てみようかな、と思った一夜でした。