「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「紫陽花」

2006-06-09 07:34:11 | 和歌

 入梅が近ずくと、紫陽花の季節を迎える。

 すっかり色づいてボンボリ状の紫陽花も見応えがあるが、まだ色づき始めて間もない紫陽花には、初々しさがあって虚庵氏好みである。

 色付いて大きく開いているのは、専門的には花ではないらしい。学者先生からオシカリを受けそうであるが、虚庵居士にとっては植物学を究めるのではないから、美しいものを花と呼びたいのだが・・・。

 親しくお付き合い願っているT氏が、彼方此方から集めて屋敷に植え、慈しんで来られたコダワリの紫陽花は、見事な花を付けたであろうか。

 今年も鎌倉の紫陽花は、どうだろうか。鎌倉のお寺さんは、理由は定かでないが、紫陽花を上手に活かした庭園が多いようだ。あちこちのお寺さんを巡って、紫陽花を愉しみ、食事とご酒を愉しんで、酩酊気分で帰宅したいものだ。






             ほどもなく入梅なるぞとささやくや
  
             アジサイの花色づき初めにし  



             降る雨を厭いもせずに飛び石を
  
             伝いて紫陽花あないす君かも



             ぬれそぼる敷石の道せばめては

             紫陽花連なる寺を訪ねむ