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ララミー牧場からNCISまで

 日本のテレビが何時頃から面白くなくなったのかはっきりはしないが、そういえば思い当たることはある。

 この50年も毎冬スキー場に通った。朝、リフトが動く前にゲレンデに出て、リフトが止まってもエッチラオッチラ斜面を登って滑ったりしていたからグッタリ疲れてしまう。宿に戻って夕食を取るとコタツに入りぼんやりとテレビを見て時間を過ごすのが常であった。

 そのテレビだが、タダでは見せてもらえない。テレビの横に弁当箱のようなものがついていて、これに100円入れないと電源が入らないのだ。シャンツェから飛び降りる思いで100円投入しても1時間経つとプチンと画面が消えてしまう。1時間100円なのだ。

 聞いた話だが、予め100円玉の大きさの輪を作った針金を用意したり、100円玉にアロンアルファで糸を貼り付けたりして、投入口に放り込むと、電源が入りっぱなしになったらしい。それまでしてもテレビを見たかったのだ。

 何年くらい前だろう、この弁当箱がなくなった。サービスの向上を目指したのかもしれないが、ある時点で弁当箱の売上がガタンと落ちたのではないだろうか。1時間100円払うのに値する番組が殆どなくなってしまった結果なのではないかと思う。

 そんなわけでアナログ放送の中止をいい機会に、テレビのない生活を始めようと思っていた。ところが、老人ホームでの楽しみはテレビしか無いらしい。やはり若いうちに、テレビの前でぼんやりと何時間も座っていられる訓練をしなくてはと地デジのテレビを買ったのが運の尽き。最近はテレビをつけっぱなしの生活を送っている。

 何を見ているかというとBSのDlife。これは主に米国のドラマを延々と流しているチャンネルである。ララミー牧場やローハイドを見て育った世代にはぴったり嵌り込めるチャンネルだ。NCISにイリア・クリアキンが出てくるなど、涙なしでは見られない。


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米国のテレビは今でも面白いのだ。もっとも老人ホームでDlifeを見せてもらえるかという問題はあるが、、、



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