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映画、トランスフォーマー/ロストエイジ

 映画、トランスフォーマーシリーズ第4作、ロストエイジを公開初日に見てきた。

 初日なのに劇場は3分の1も埋まっていない。前作も初日に見て、観客数の少なさに心配したものだが、本作はそれを上回って少ない。どうしたのだろう。

 前作までの主役はシャイア・ラブーフだったが、本作ではマーク・ウォールバーグに変更されている。マーク・ウォールバーグ演ずる町の発明家、ケイド・イェーガーとその娘テッサ・イェーガー、それにテッサの恋人、レースドライバーのシェーン・ダイソンがメインキャラクターだ。

 娘テッサの学費を稼ごうと購入したトラックが実はオプティマス・プライムだったことから騒動に巻き込まれていく。



 165分というから二時間45分のこの映画、出だしの1時間くらいは順調で絵も綺麗だなと思っていたが、舞台が中国に移る頃から、ストーリーがなくなるのである。同じような戦闘場面の繰り返しで、少々退屈してくる。唯一引きこまれたのは金属生命体へと進化した恐竜たち、ダイナボットの登場場面だけであるのが残念。

 また、ケイド・イェーガーとその娘テッサは良い配役だと思うが、残念ながらその魅力を描ききれていない。オートボットについても、例えばオプティマス・プライムやバンブルビーの描き方が通り一遍で、魅力を感じることができないのだ。

 観客へのサービス精神満点のはずのハリウッド映画が一体どうしたのだろうと思っていたら、中国の国営企業との共同制作だったとのこと。ずいぶん雰囲気の変わった映画に仕上がっていた。

 ストーリーが少なくて登場人物にも魅力が少ない3時間近い映画、3Dで見るとまた印象が変わるのかもしれないが、そんな冒険はやめておこうと思っている。



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映画、マダムインニューヨーク

 映画、マダムインニューヨークを見てきた。

 近所では公開していないので、暑い中、わざわざ東京まで出かけたが十分その価値があった。

 英語をヒトコトも喋れないインド人の女性が、5週間の予定でニューヨークに住む姪の結婚式の手伝いに出かけることから話は始まる。



 やっとの思いでニューヨークに着いた彼女は、4週間で英語が話せるようになるという広告を見て、英会話学校に通おうと決心したのには理由があった。

 インド人を上から目線で見た米国製映画かと思って見に行ったら、オープニングで見慣れない文字が出てきた。おや、インド映画か、、、、

 ストーリーは細かいエピソードをつないで進んでいく。超大国に対する抑制された皮肉もところどころにでてくる。

 結局、英語を話せることと知性やコニュニケーション能力とは無関係だ、というのがテーマの映画のようだ。そしてキーワードは"Judgemental"、「決めつけ」

 英会話学校で知り合ったフランス人シェフと、彼はフランス語で、彼女はヒンズー語で話をしても通じ合えるのだというシーンが何度かでてくるし、彼女の家族が深く感じとったのは彼女が英語を話せるようになったという事実ではなく、彼女のとつとつと話す英語のスピーチの中にある知性を深く感じ取ったからである。

This marriage is a beautiful thing. It is the most special friendship. Friendship of two people who are equal. Life is a long journey. Meera, sometimes you will feel you are less. Kevin, sometimes you will also feel you are less than Meera. Try to help each other to feel equal. It will be nice. Sometimes... Married couple don't even know how the other is feeling. So... how they will help the other? It means marriage is finished? No. That is the time you have to help yourself. Nobody can help you better than you. If you do that... you will return back feeling equal. Your friendship will return back... Your life will be beautiful.

Meera... Kevin... Maybe you'll very busy... but have family... son... daughter. In this big world... your small little world, it will make you feel so good. Family... family can never be... never be... never be judgemental! Family will never... put you down... will never make you feel small. Family is the only one who will never laugh at your weaknesses. Family is the only place where you will always get love and respect. That's all Meera and Kevin... I wish you all the best. Thank you.

 インド映画といえば突然歌が始まる踊りが始まるというイメージがある。そう、期待に背かずこの映画でもいきなり歌と踊りが始まる、とても効果的なシーンで。

 暑い夏、おすすめの映画だ。




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映画、X-MEN:フューチャー&パスト

 X-MEN:フューチャー&パストの初日に見てきた。

 3D版もあるが、脳内の3D処理能力の低下が顕著になってきたため2Dで見ることにした。3Dで見るとストーリーを追うために必要な血流が不足してしまうからだ。

 アメコミをベースとしているX-MEN、kindleで最初に購入した本がレンズマンシリーズだった私には好きなジャンルの映画だ。

 人類対ミュータントの戦いが破壊的な様相を見せる未来。このような状況になった原因を1970年台に戻って取り除こうというのが主題。タイムトラベルではなく、過去の自分に憑依させることのできるミュータントを登場させたのがこの映画の目玉である。



 絶望的な戦いの最中、ウルヴァリンを50年前の自分に憑依させると、当時のウルヴァリンはマフィアのボスの娘のボディーガードをやっていて、ベットの中というのが笑える。バックに流れるのが1972年当時はやったThe First Time Ever I Saw Your Face。その他当時の音楽が流れてきて懐かしい。

 ストーリーは年寄りにもわかりやすい。現状の問題点が明確に示され、どのように解決するかが予め提示されそれを実行していき、結果がどうなったのか見せてくれるのだ。

 xmenシリーズの中で一番おもしろかったというのが感想だが、X-MEN: ファイナル ディシジョンってどんなんだっけと、まったく思い出せない状態だからあまり信用しないほうが良い。

 




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映画、ラストベガス

 ラストベガスの公開初日に映画館まで出かけた。

 シネコンの190席という小さなシアターが割り当てられていたが、初老の紳士方でほぼ満席であった。

 マイケル・ダグラス(70歳)、ロバート・デ・ニーロ(71歳)、モーガン・フリーマン(77歳)、ケヴィン・クライン(67歳)をラスベガスに連れて行って馬鹿騒ぎという映画だからストーリーはない。



 その上恋模様に出てくるのがメアリー・スティーンバージェン(61歳)というのだから、なにおか言わんやである。このメアリー・スティーンバージェンどこかで見たことあるなと思っていたら、あのバック・トゥ・ザ・フューチャーPART3に出てくる先生だというので納得、上品に歳をとったものだ。

 コメデイ映画なのであるが、なにかというと前立腺が出てきたりする年寄ギャグ満載で、大いに共感したり苦笑いをしたりする。

 REDといいこのラストベガスといい、「老人向け映画」R-65指定という新しい映画のジャンルを作り上げたのではないかと思う。そこで簡単にR-65指定の要件を書いておくと、

 1,往年の俳優を使うこと。最近の俳優の顔も名前も覚えられないが、昔の俳優はしっかり頭のなかに焼き付いている。残念ながら役名を覚えることはもう無理だが。AKBの入山とか川栄とか言われても識別できるはずがない。

 2.スラップスティック・コメディをベースとすること。間違っても推理サスペンスなどにしてはいけない。観客の推理をミスリードするようなエピソードをわざわざ入れなくても、ストーリーは殆ど追えていないのだから無駄というもの。

 3.上演時間は短く。1時間程度の上映時間が最も良いが、それ以上になる場合は途中でお手洗いのための休憩時間を取ること。この休憩の前後で話が完結していることが望ましい。休憩の前のストーリーを覚えていないと後半が楽しめない映画など観客のことを考えていないひとりよがりな映画というしか無い。

 メアリー・スティーンバージェンのオンリーユーをもう一度聴いてみたいものだ。


 

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映画、ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅

 ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅を見てきた。もう公開が終わりに近づいているようで17時20分の上映しか無い。

 サイドウエイの監督が撮ったこの映画、「当選したので100万ドルをお支払い致します」と書かれた手紙を信じ、ネブラスカまで賞金を受けとりに行くと言ってきかない父ウディと、彼を車で連れて行く息子デイビッドの物語である。



モノクロームで撮られたロードムービーの範疇のこの物語、旅の途中で立ち寄った街で旧友に会った父がだんだん正気を取り戻していくのだろうと読んで映画館に出かけたのだが、、、

 なら息子が成長していくのかと思ったら、、、

 この映画でカンヌ国際映画祭の男優賞を受賞したブルース・ダーン、痴呆症の父親を上手に演じている。映画は笑いとストレス発散と思っている私に痴呆症の映画など無縁と思っていたが、実際痴呆症の肉親を抱えている身になってみると、この映画がストレス発散になるから不思議だ。

 「そーだよなー」というシーンが沢山出てきて、自分の大変さを分かってくれる人がここにいるという気分になるから、ほっとするのだ。

 気分転換して、ちょっと優しくなれる映画だ。あまり大上段に構えず、ちょっとしたイタズラでも楽しんでみようかなと思っている。




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映画、ラッシュ

 ぜひ見たいと思っていた映画「ラッシュ」。気がついたらもう公開も終わりに近づいたのだろう、夕方の4時からしか上映していない。早速109シネマズに出かけた。

 この映画は1970年代のF1レースの実話を元にしていて、余り見る人も少ないのだろうと思っていたら、幅広い世代の観客で満席だった。

 主人公はニキ・ラウダとジェームス・ハント。彼らはF3時代からのライバルで、1976年にドライバーズチャンピオンを激しく争っていた。



 すでに5勝をあげリードしていたラウダだが、第11戦ドイツGPで瀕死の重傷を負う。

 年間チャンピオンは絶望的と思われていたラウダだが奇跡的に回復し第12戦イタリアGPに出場、4位に入賞した。その後ハントが2勝し、タイトル争いは富士スピードウェイでの最終戦に持ち込まれた。

 私にとってF1レーサーはと言うとジム・クラークとグラハム・ヒルになる。ところが工学系の大学に入った頃から興味はメカニカルなものになり、プロトタイプレーシングカーだった。R381やトヨタ7を見て日産やトヨタに就職した同級生がいたものだ。

 そんなわけでニキ・ラウダとジェームス・ハントをリアルタイムで見ることはなかったが、もちろん名前は知っていた。彼らがこんなドラマを持っていたとは知らずに見たラッシュだが、まるで映画のような話で、楽しむことができる。

 実話だから美化されているきらいはあるが、おすすめの映画だ。



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映画、はじまりは5つ星ホテルから

 大雪の後遺症の残る東京まで出かけ、「はじまりは5つ星ホテルから」を見てきた。

 なぜ東京まで、というと東急の文化村にあるル・シネマでしか上映していないからだ。この映画館、最近はインターネットでチケットを買えるし、各種割引も充実してきたので使い勝手が良くなったのだ。

 映画は、高級ホテルの一室で白い手袋をはき、(私のベースは関西で、手袋は「はく」ものだったのですが違和感がありましたら「つけ」と読み替えてください)部屋の隅々まで埃を調べる、という印象的なシーンではじまる。

 主人公のイレーネはホテルの格付け調査員。一般客を装って高級ホテルに宿泊し、サービスについて800項目もチェックするである。



 覆面調査員なのだが、時にはホテルの支配人に面会し問題点を指摘したりもする。あるホテルでは、少々場違いなカップルが新婚旅行なのだろうか、一生に一度の贅沢という雰囲気で宿泊しているのだが、ホテルの従業員たちは馬鹿にした態度で無視を続ける。この態度に怒ったイレーネは支配人に格付けを下げると脅したりするのである。

 そんな、女性の職業としては華やかなイメージだが、実生活との乖離は大きい。安い給料で、本来5つ星ホテルに泊まることなどできない生活をおくっているイレーネは、先の少々場違いのカップルと何が違うのだろう。

 40歳になったイレーネ、自分にとって大切だったものを捨て、本来自分がいるはずがなかった場所で偽りの人生を過ごしてきたわけだ。

 身の回りの親しい人たちや、旅先でのいろいろな出会いから自分の生き方に疑問を抱き始めた彼女は、このまま偽りの生活を続けるのだろうか、それとも本当の生活を探すのだろうか、という映画である。

 笑いもたくさんあるし、いろいろなエピソードが関連していて、よく出来た話だと思うが、主人公を演じるマルゲリータ・ブイにもう少し華があればなお良かったのではないかと思う。もっとも高級ホテルでのイレーネに華がありすぎてはストーリーが破綻するので仕方がないとは思うのだが、、、、



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映画、マイティ・ソー/ダーク・ワールド

 関東地方に大雪が降った。

 スキー場に降る雪は大歓迎だが、里に降る雪は迷惑以外の何物でもない。高速道路はどこも通行止めだし、映画でも見るかということで、今年最初の映画がマイティ・ソー/ダーク・ワールドだ。

 マイティ・ソーは、アメリカのマーベル・コミックのアメコミに登場するヒーロー。2011年に第一作が公開され、ダーク・ワールドは第2作である。

 ヒーローたちは北欧の神話に基いていて、神々が世界を守るというSF映画。



 キャストも豪華で、北欧神話のオーディンを演じているのがアントニー・ホプキンズ。ソーの恋人役がナタリーポートマンだ。

 スター・ウォーズでのパドメ・アミダラのイメージが強いナタリー・ポートマン、マイティ・ソー第一作では地味な天文学者だったので、ミスキャストではないかと思っていたが、本作では神々の世界で魅力を発揮する。

 主役のソーを演じるクリス・ヘムズワース、スタートレックでカーク船長の父親を演じていたようだが、あまり記憶に残っていない。実質マイテーソー・シリーズでデビューだが、適役である。

 スペースオペラの雰囲気もあり、笑いの小ネタも散りばめられていて、好きなタイプの映画だ。もっとも隣に座っていた外国人風青年は一人でゲラゲラ笑っていたから、コネタの半分も理解してなかったのかもしれないが、、、 

 スキー場に行けなくて退屈しているあなたにお薦めの映画だ。



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映画、鑑定士と顔のない依頼人

 多分今年最後に見る映画がこの「鑑定士と顔のない依頼人」だろう。

 トルナトーレ監督の映画なので、ぜひ見たいと思っていたが余り多くの映画館で上映していない。日比谷のシャンテシネに出かけた。

 12月13日公開のこの映画、1週間たった今も満席が続いている。前日にインターネットで予約しておいたので見ることができたが、11時過ぎの時点で1時の回と3時の回は売り切れになっていた。実際最前列まで観客が入っていたから人気があるのだろう。

 映画は主人公バージル・オールドマンが高級なレストランで食事をするシーンから始まる。テーブルにセットされたワイングラスには彼のイニシャルVOが入っていて、とてつもなく裕福であることを暗示している。

 彼は美術、工芸品のオークションを主催している。貧しく生まれた彼が、その鋭い鑑識眼でオークションニストとして大成功したわけだが、自らが女性を描いた絵の膨大なコレクターでもある。



 女性との付き合いのない彼は、豪邸の隠し部屋の壁にところ狭しと飾られたこれらの絵を一人で眺めるのが唯一の楽しみであった。

 こんな少々気味の悪いバージルのところへ古い館の美術品の鑑定依頼が来た。依頼人は若い女性のようだが、精神を患っているようで館の一室にこもっていて顔をだすこともない。



 気分の浮き沈みの激しい依頼人クレアと潔癖症のバージルが、ぶつかり合いながらも次第に少しづつ変わっていく。電話の受話器を手袋の上にハンカチを巻いてとるような潔癖症の彼がどんどん変わっていったのだ。

 女性と付き合うのが怖いといっていたバージルが狂おしいほどクレアを愛してしまうことになる。クレアと出会ったことは結末はどうであれバージルにとって幸せなことだったのだろう。

 結末は予測可能なので、登場人物の細かい所作を集中して見ていたからだろうか、エンニオ・モリコーネの音楽が余り記憶に残っていないのは少々残念。おすすめの映画だ。



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映画、2ガンズ

 11月1日封切りの映画、2ガンズを見てきた。公開直後なのに106席という小さなシアターでの上映。おもしろくないのかと心配になるが、観客の入りは悪くない。



 アクション・コメディ映画と銘打ったこの映画、アクションとコメデイが絶妙のバランスと言いたいところだがさにあらず。アクションというよりバイオレンス映画なのに、大笑いさせるコネタが撒き散らされている。好きなタイプの映画だ。

 コメデイ映画だから、それはないだろうというシーンが山のように出てくるが、全体のプロットは良く出来ている。

 映画は田舎町の銀行を襲おうとしているチンピラ2人組のシーンからはじまる。マフィアの金を数千万でも盗んでやろうということなのだが、驚いたことに40億も盗んでしまった。ここから話が大きくなっていく。

 主役の二人をデンゼル・ワシントンとマーク・ウォールバーグが演じている。フライトではいささかがっかりさせられたが、この映画では魅力的なデンゼル・ワシントンだ。

 TEDで少し太ったなと思っていたマーク・ウォールバーグは相変わらず腹が出ている。それでもシューターを思わせるシーンもあってアクション・コメディ映画にピッタリのキャステイングだ。

 映画に笑いが必須という方にはお薦めの映画だ。



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映画、ランナウェイ/逃亡者

 ロバート・レッドフォードの主演作、ランナウェイ/逃亡者を見た。



 今売れっ子のシャイア・ラブーフは別として、脇をスーザンサランドンやニック・ノルティなど豪華メンバーで固めている。豪華メンバーだが1940年台生まれの彼らを使うのには理由がある。

 これは1960年末から70年代に実在した、ベトナム戦争反対を訴え連続爆破事件を起こした過激派グループ過激派グループ、ウェザーマンをモデルにした映画。彼らはその後姿をくらまし、30年後メンバーの一人が逮捕される。

 という訳で日本で言うと全共闘世代の俳優がたくさん出てくる映画になったわけだ。

 反体制グループを主人公にした、それも実話にもとづいていると重い話しになりそうだが、政治的主張は少ない。この映画は、主義主張と実生活をどう折り合いをつけていくのかという話だから、本当はもっと重いテーマなのかもしれない。

 原題はThe Company You Keep。訳すと「仲間たち」か。30年たった今でも彼らは昔の仲間を裏切ることはない。

 殺伐としたところは無く、静謐なミステリー映画である。公開館数は少ないようだが、善良な市民の仮面をかぶって生きのびてきた革マルだった君にお薦めの映画だ。




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映画、大統領の料理人

 実話をもとにしたフランス映画と聞けば敬遠するところだが、美味しそうなポスターに惹かれて見てきた。

 この映画はミッテラン大統領の料理人として2年間仕えたダニエル・デルブシュの実話をもとに映画化されている。彼女がエリゼ宮に招かれ、そして去るまでが描かれている。



 映画は南氷洋に浮かぶ島、クローゼへ向かう船のシーンで始まる。荒れる海を背景に甲板ではオーストラリアのTVクルーによるインタービューの撮影である。

 インタビューを受けるのは男性のシェフ。フランスの極地研究所アルフレッド・フォール基地でこれからの一年間務めるシェフへのオーストラリアのインタービューだ。

 そのシェフと交代するのがミッテラン大統領の料理人だった彼女。なぜ絶海の孤島でシェフをしているのか。ここからエリゼ宮と南極基地のシーンを切り替えながら話が進んでいく。

 さてこのクローゼ諸島、南極基地と字幕が出るが、実は緯度で言うと稚内程度の位置にあるからパリより赤道に近いのだ。昭和基地のあるオングル島のように一面真っ白という過酷な環境ではない。

 エリゼ宮での人間関係に疲れた彼女が、人間嫌いになり逃げ込んだのが南極基地。これがこの映画のストーリーラインと思っていたら、最後のナレーションでひっくり返される。もっと前向きな行動だったのだと。

 信念のある一流の人間には魅力がある。この映画はその魅力を上手に描いている。おすすめの映画だ。

 30年前のクローゼ。





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映画、天使の分け前

 久しぶりに飯田橋にあるギンレイホールに映画を見に出かけた。

 この映画館はロードショーが終わった映画の中から選んだ映画を2本立てで見せてくれる、200席くらいのこじんまりした映画館だ。いまどき流行りのマルチスクリーンのシネコンとは違い、いわゆる昔の名画座の雰囲気だが、厳密に言うとマルチスクリーンのシネコンと言えないこともない。というのもギンレイホールの地下にクララ劇場というのがあるらしいからだ。もっともここは敬して遠ざけるのがよさそう。



 今回の2本立ては「世界にひとつのプレイブック」と「天使の分け前」。

 この「天使の分け前」は第65回カンヌ国際映画祭で、監督のケン・ローチが審査員賞を受賞した作品。



 樽熟成のブランデーやウイスキーなどが少しずつ蒸発して量が少なくなっていく。これを天使の分け前というらしい。なかなか洒落た言い回しだが、この映画では天使とも言えない若者たちがその分け前にあずかろうという話だ。

 将来になんの希望も持てない生活から犯罪を犯してしまった、若者たち。かろうじて実刑を免れ数百時間の社会奉仕を命じられた彼らは、その犯罪歴から就職もできずアパートを借りることもできない。一体彼らはこの悪循環から抜け出すことができるのか?

 英国の片田舎を舞台としたこの映画は「フル・モンティ」のようなテイストの、佳作だとおもう。英国風のユーモアがそこここに散りばめられ、笑いながらも犯罪者集団の一挙一動にドキドキしながら、画面に引き込まれていく。


 天使がせっかく与えてくれた分け前を、彼ら活かす事ができるのか。最後のシーンが暗示しているのは、、、、



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映画、マン・オブ・スティール

 マン・オブ・スティールを見てきた。




 マン・オブ・スティールと言われてもピンと来ないが、崩壊してしまったクリプトン星のただ一人の生存者という設定のスーパーマン・シリーズらしい。



 この映画は、そのクリプトンが崩壊に向かう中で後にスーパーマンになる赤ん坊を地球に送り出すエピソードから始まる。これはまさにスペースオペラであり、この手の映画が大好きな私の気持ちをグッと捉えてしまう。

 そして青年期と幼少期のエピソードを繰り返し織り交ぜながらスーパーマンの成長を見せてくれる。

 そして、追放されていたクリプトン星人のゾッド将軍がスーパーマンを追って地球に来た時本当の戦いが始まる。

 青年期のスーパーマンを ヘンリー・カヴィルが演じている。ウディ・アレンの人生万歳!に出ていた彼だが、あまり印象に残っていない。この映画でも最初のほうでは違和感があったが、そのうちなるほどスーパーマンだと思えるようになってくる。普通の人間として生活していた彼がスーパーマンになっていく過程を描くという映画としては良く出来ているということだろう。



 彼を育てた夫婦をケビン・コスナーとダイアン・レインが、彼の恋人をエイミー・アダムスが演じていて、あまりSFものに出てきそうもない大物を使ってる。

 それに、スーパーマンの実父をラッセル・クロウ。デイリー・プラネットの編集長をマトリックスの、というよりCSIのローレンス・フィッシュバーンが演じているのだから、登場人物の識別が容易で、ストーリーを追いやすい。

 戦闘場面は、まるで漫画みたいな出来だから、最高の出来ということ。まるでフィールド・オブ・ドリームスのような落ち着いた場面と、大笑いしながら見られる戦闘場面とのメリハリが効いていて、リズム感があるのもよい。これがパシフィック・リムとの違いかもしれない。

 スタートレックもそうだったが、この映画もプロローグの映像がすごい。始め良ければ全て良しというのが最近の映画かもしれない。



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映画、スター・トレック イントゥ・ダークネス

 夏休みにたくさん映画が封切られたが、これが最後。



 スター・トレック イントゥ・ダークネスはキンドルで最初に買った本がEEスミスだったスペースオペラ好きの私には見逃せない作品。

 今回の目玉は敵役のカーンに、現代に蘇ったシャーロック・ホームズを演じたベネディクト・カンバーバッチがあてられたこと。

 遺伝子操作され生まれた、頭脳明晰、身体強靭なカーン。その優秀さ故、高圧的でシニカル、上から目線のカーン、ベネディクト・カンバーバッチにピッタリの役だ。

 もっともBBCのTOPGEARに出ていた彼はおっとりとした好青年だったから、演技もうまいのだろう。

 今回もスポックのお父さんが出てくる。もちろんTVシリーズのスポック。懐かしいし、頑張っているなーと感心したりする。

 ビジュアルは素晴らしいの一言。年をとって3D映画を脳細胞が処理しきれなくなってきているので、それに経済的にも、2Dで見たが、プロローグでエンタープライズ号が水中から現れるシーンなど、鳥肌が立つ。

 CGが発達してきてからの映画はつまらないという意見があり、私も賛成だが、この映画だけは別。新しい劇場版シリーズ2作目のこの映画、お薦めだ。



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