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映画、タイピスト

 このところハリウッドの大作が続いていたので、軽くフレンチコメディのタイピストを見てきた。

 17日に公開だから公開2日目に横浜の109シネマズで見た。パシフィック・リムやローンレンジャーにあまり客が入っていなかったのを見ていたから、このマイナーな映画にほとんど客は来るまいとのんびり出かけたら、188席の館内がほぼ満席。お盆休み中とはいえ少々驚いた。

 話は1950年台のフランスが舞台。小さな村の雑貨屋の娘ローズは、店にあった売り物のタイプライタでタイプを独習している。都会に秘書の仕事を見つけて田舎から飛び出したいのだ。

 二本指でタイプするこの娘の才能に気づいた保険屋のルイはタイプの競技会に出させようと特訓を始める。



 この映画、オープニングから田舎の雑貨店の描写で一気に観客を惹きつける。なにしろ画面がきれいなのだ。そのうえフランス風なのだろうかすべてが洒落ている。そして女性たちのファッションが、50年台をモチーフにしているのだろうが、いま着ても素敵なデザインが満載だ。

 また登場人物に悪人が出てこない50年台の米国のホームドラマのテイストだから、安心して見てられる。ルイの性格付けは少々ひねくれているが、その他の人たちは期待通りの動きをしてくれる。

 音楽もその当時の音楽が使われているから「白い渚のブルース」などそのまま涙腺を刺激したりする。

ジェットストリーム 白い渚のブルース


 最後のエピソードで、より早くタイプするためにルイはタイプボールのアイデアを思いつくのだが、事実だったのだろうか。確かに1960年台にIBMから発売された電動タイプライターには交換可能なゴルフボールのようなボールがついていたのを思い出したのだが、、、、



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映画、パシフィックリム

 最近あまりテレビでみなくなったなあと思っていた芦田愛菜が出ていると宣伝している、ハリウッド映画、パシフィック・リムを見てきた。



 3D吹き替え版がメインストリームなのだろう、公開2日目だというのに通常字幕版の観客は少ない。

 この映画を簡単に言ってしまえば、どんどん湧き出てくるゴジラを鉄人28号がやっつけるというところか。2時間強の全編これ怪獣と人間たちが操縦するロボットとの格闘シーンで埋め尽くされている。

 そういうわけで殆どストーリーはなく、120分3本勝負のプロレスを見に行ったようなものだ、それもタッグマッチの。プロレスの大切な要素はストーリーではなく、戦いの様式美だろう。最新のCGで作られたこの映画も、その虚構世界の美しさを堪能する映画だ。

 日本人が出演するハリウッド映画といえばインセプションの渡辺謙などを思い出すが、重要な役柄であったとしても脇役といわざる得ない。この映画の菊地凛子は準主役であり、存在感がある。芦田愛菜はこの菊地凛子の子供時代を演じていて、なかなか上手だが、せりふは殆どなく、子役としてハリウッドで通用するかは未知数。それでも俳優としては菊地凛子より芦田愛菜の方が花があると私は感じた。

 起承転結があったり、だんだん盛り上がっていったりと言うわけではなく、最初からテンション最大で、これが最後まで続くから館内が明るくなったとき、ぐったり疲れていた。劇場を後にするときは頭を少々クールダウンしてから。そうしないと劇場に忘れ物をしたり落し物をしかねないから。


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映画、ローンレンジャー

 ローンレンジャーを公開の二日目に見てきた。

 この映画は桜木町にあるブルク13の一番シアターに割り当てられていたが、400席あるところ半分以下の入りだった。

 ローンレンジャーは日本では50年も前にテレビで放送されていた米国製の西部劇。マスクをした白人のローンレンジャーとお供のインデアン、トント。それにローンレンジャーの愛馬シルバーが活躍する勧善懲悪の西部劇だ。これを見て育った世代には主題歌とエンディングの「ハイヨーシルバー」は体にしみこんでいるのだ。テレビのオープニングはこれ。



 この映画でも、冒頭で主題化が朗々と鳴り響くと全身に鳥肌が立ち、それだけで大満足になってしまう。

 観客はテレビでローンレンジャーをリアルタイムに見た世代だろう、頭髪の薄い人たちが多かった。勿論私もその仲間である。娯楽作品としての西部劇をこの21世紀に見ることが出来るとは思ってもいなかったのに、それがローンレンジャーとは、長生きはするものだ。

 ローンレンジャーは新人のアーミー・ハマーが演じている。トントはジョニー・デップだからどうしても主役のローンレンジャーが食われてしまわないかと心配になるが、そのとおりで、この映画の主役はトントであり、そのトントが、ローンレンジャーの誕生を語るという体裁になっている。

 製作は、ジェリー・ブラッカイマー。昔だとフラッシュダンス、トップガンやコヨーテ・アグリー。最近だとアルマゲドンやカリブの海賊シリーズの製作者。彼の作品は娯楽作品の要素が強く、私は好きだ。

 彼のプロデュースした映画は美しい映像が多い。今回も砂漠を保安官たちが馬で疾走する画面など、このシーンを撮りたかったのでローンレンジャーを撮ったのではないかと思うほど美しい。

 最後にはちゃんと「ハイヨーシルバー」も見せてもらって、大満足で映画館を後にした。 

 

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映画、ビル・カニンガム&ニューヨーク

 世界報道写真展2013を見に恵比寿にある東京都写真美術館に出かけた。この美術館のホールでビル・カニンガム&ニューヨークを上映していたので、あらかじめこの映画のチケットを購入してから写真展会場に入った。

 世界報道写真展はインパクトの大きい写真が多く、特に中東の現実が心に重く響き、連れとの会話も少なく会場を出ることになった。

 30分ほど近くのスターバックスで心のリハビリをしてからビル・カニンガム&ニューヨークを見た。平日の午後だと言うのに若い人を中心に半分以上の席が埋まっている。

 この2010年の映画は、ニューヨークタイムスのファッションのコラムを担当している、当時82歳の写真家ビル・カニンガム追ったドキュメンタリー映画である。

 自転車でニューヨークを走りまわり、気に入ったファッションを見つけると頭の先から靴底まで写真を取りまくる。



 そして撮られる人たちの鼻高々な様子。ビル・カニンガムに写真を撮られるのはニューヨーカーにとって最高のステータスなのだ。

 そんな有名な彼だから経済的にも恵まれ優雅な生活をしているのだろうと思うと、台所もない小さなアパートに住んでいて、部屋の中はネガを入れたファイルキャビネットでいっぱいだ。金を貰うと自分の撮りたい写真が撮れないと、小切手を貰っても破って捨ててしまうと言うのだ。

 セレブ達のパーティで取材するときも事前に粗末な食事を取ってから出かけ、どんなに薦められても、豪華な食事どころか水でさえ口にしないという彼の姿勢はすがすがしい。

 写真家ビル・カニンガムが被写体になったこの映画、その彼の魅力が十分に捉えられたお勧めの映画だ。

 写真美術館ホールでの上映は8月2日まで。



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映画、アンコール

 またマイナーな映画だが、アンコールを公開2日目に見てきた。



 どのくらいマイナーかというと、現在のところTOHOシネマズ シャンテでしか公開していないくらいマイナーだ。前日にインターネットで発券してから出かけたのがよかったものの、劇場は最前列まで満席だった。

 原題はSONG FOR MARION、イギリスではUnfinished Song。マリオンに捧げる歌か。

 主人公は年金生活をしている初老の夫婦。気難しくて怒りっぽい夫、アーサーは周囲の人たちとうまく関係を結べない。妻、マリオンは癌に侵されていて余命数ヶ月と宣告される中で、老人たちの合唱団で前向きに生きようとしている。 

 その合唱団がコンテストに出ることになり、予選会で妻マリオンは夫にあてたメッセージを歌い、そして亡くなってしまう。

 妻マリオンを亡くしてすっかり落ち込んでしまったアーサーを合唱団のリーダーであるエリザベスは合唱団に誘う。そして少しずつ周囲に心を開き始めたアーサーがコンテストの本選でマリオンに捧げる歌を静かに歌い上げ、新たな人生に一歩ずつ踏み出していくことになる。

 この映画はストーリーも良いが、音楽が良い。老人会の合唱だと唱歌のようなものになるだろうと思うとこれが、Gnarls Barkley の Crazyだったり、Cyndi LauperのTrue Coloursだったり、ヘビーメタルだったりするから楽しい。

 そして、エリザベスを演じるジェマ・アータートンも生意気だけど、可愛いくて繊細な思いやりのある、リーダーを上手に演じている。。

 エンドクレジットで流れるセリーヌ・ディオンのUnfinished Songの歌詞は

So you're thinking it's ending
But it's only just begun
Your whole life is there right
Right in front of you
Life's a story that is all twisted and turned
All that matters is the lessons we learn

終わりと思うかもしれないけれど、
実は始まったのさ。
人生はすぐそこ、
目の前にあるんだ。

 これがこの映画のテーマなのだろう。お勧めの映画だ。



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映画、ローマでアモーレ

 2012年のウディ・アレンの監督作品、ローマでアモーレが世界で一番最後に日本で劇場公開になった。



 最近は監督と脚本が多く、主演することは少なくなったウディ・アレン。もうすぐ80歳になろうという彼が、主演する体力はないが映画には出たいと言う思いが伝わってくる映画だ。

 このRôma de amôreはローマを舞台にした短編映画が4本同時に進行する。このような構成の映画は多くあり、たとえば微笑みに出逢う街角のように各々のエピソードが最後に交わるのが常道だが、この映画は最後まで独立である。

 この映画のもともとの題名はBop Decameronだったらしいから、ボカッチョのデカメロンを下敷きにしているのかもしれないが、デカメロンは読んだことがないから分からない。

 読んだことはないが、デカメロンのテーマからこの映画のテーマを考えると、「長い間熱望したもの、あるいは失ったものを手に入れた話」ということだろうか。

 短編としては各々起承転結があり、それなりに面白いのだが、一本の映画としては統一感にかけるのが残念である。


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映画、シュガーマン 奇跡に愛された男

 「シュガーマン 奇跡に愛された男」は神奈川では横浜の外れにあるシネマ・ジャック&ベティという映画館でしか上映していない。



 予告編も見たことのない、そもそもこんな映画があると知らなかったのに何故わざわざ関内まで出かけたかというと、ここで紹介されていたからだ。

 1970年代に2枚のレコードを録音し、その後消えてしまったシンガーソングライターのロドリゲス。「シュガーマン 奇跡に愛された男」は彼の消息を追ったドキュメンタリー映画だ。

 デトロイト出身のロドリゲスのレコードは米国ではまったく売れなかった。しかし、メッセージ性の高い歌詞のこのレコードはアパルトヘイトに苦しむ南アフリカで広く聞かれるようになっていった。

 映画はロドリゲスを知る人たちへのインタービューと、ロドリゲスを探し出そうとする南アフリカのファン達の話が平行して進む。



 そしてロドリゲスの娘と連絡がついてからは事態は急展開して、感動の嵐となる。



 映画館でサウンドトラックのCDを購入、今聞きながらこのブログを書いている。

The mayor hides the crime rate
council woman hesitates
Public gets irate but forget the vote date
Weatherman complaining, predicted sun, it's raining
Everyone's protesting, boyfriend keeps suggesting
you're not like all of the rest
(This Is Not A Song, Its An Outburst)

 シネマ・ジャック&ベティでは7月上旬まで上映。お勧めの映画だ。


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映画、きっと、うまくいく

 はじめてみたインド製の映画がこの「きっと、うまくいく。」 原題は 3 Idiots だから「3人のばか者たち」か。邦題は挿入歌のAll is Wellからだろう。



 インドは映画産業が盛んだとは聞いていた。しかし製作本数が年間1000本くらいと聞くとチープな仕上がりの濫作と思ってしまう。その上いきなり歌い踊りだすとも聞いていたので敬遠していたのだ。

 しかしあまりにも評判が良いようなので、川崎のチネチッタまで出かけた。比較的大きい劇場だったが、観客は9割以上の入り。驚きである。

 これはインドで一番の工科大学に入学した3人をめぐる物語だ。馬鹿騒ぎを起こす3人は、それぞれ背景に大きな事情を抱えていて、映画はそれを丁寧に描いていく。そして細かいエピソードを重ねながら、それが伏線となって、次々話が膨らんでいく。非常に良くできた脚本で、予測できない展開がテンポよく進んでいくのだ。

 映画のジャンルとしては学園コメディ、ミステリー、ロマンティック・コメデイがこの順番で出てくると思えばよい。その上、やはりいきなり歌い踊りだしたりするからミュージカルの要素もある。

 こう書くと支離滅裂な映画かと思うかも知れない。実際最初の30分くらいは少し違和感を感じたりしていたが、その後この3時間近い作品、大笑いし、涙し没入していった。

 インドの人々の生活を興味深く覗き、すばらしいカメラワークの美しい山岳の景色に見とれるのもこの映画の楽しさだろう。

 この映画は今まで見た映画の中でベスト10に入る。機会があれば是非ご覧になることをお勧めする。



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映画、アイアンマン3

 BREITLING JET TEAM JAPAN TOUR 2013の一環として、11日午後横浜でフォーメーションフライトをするという。



 当日は朝から雨だ。フライトの予定されている15時半から45分には雲が切れてくれるかもしれない。とりあえず桜木町あたりまで出て、映画でも見て時間をつぶすことにする。

 そういえば、ちょうどアイアンマン3の公開が始まっている、グッドタイミング。

 と思ったら、桜木町周辺の3劇場の午後一番の回を観ると15時半には間に合わない。なんとタイミングが悪いことよ。

 唯一15時前に上映が終わるのが3D上映のアイアンマン3字幕版。400円も余分に出して3D版など観たくないのだが、ブライトリングも見たいし、、、、

 こんな理由で新高島の109シネマズでアイアンマン3を3Dで観た。3Dの方式はXpanD。電子シャッターを使った眼鏡は少々重く、老眼鏡の上にかけると、低い鼻をずるずると落ちてくる。

 アメコミを原作としたアイアンマン、今回はエクストリミスを下書きにしている。


 
 アメリカの巨大軍需企業の社長、トニー・スタークはパワードスーツを着るとアイアンマンになる。今回の敵はエクストリミスの開発者、キリアン。エクストリミスは人間兵器を作り出すことの出来るウイルス。キリアンの目的は、、、

 パワードスーツは進化していて、今回はスーツのパーツが飛行してきて装着することが出来る。このあたりの3D表現はなかなか見せてくれる。

 パワードスーツの性能が上がればあがるほど敵役の能力も上げざる得ない。荒唐無稽の領域になっていくのだが、アメコミに対して荒唐無稽は最大のほめ言葉かもしれない。

 いつものようにエンドクレジットの後スタークとブルースが出てくる。ブルースは変身するとハルクになるのだが、アベンジャーズ2の宣伝なのだろう。

 エンドクレジットまでしっかり見て、外に出ると土砂降りの雨。スマホで確認するとフライトは中止されたとのこと。ちょっと残念な土曜日。どこかでおいしい肉でも食べて元気をつけて帰ることにしよう、、、

 


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映画、テッドともうひとつのTED

 最近の映画はあっという間に劇場公開が終わる。

 ところが1月18日に公開になったTEDがまだ劇場で上映されている。予告編が面白くて気にはなっていたが、アメリカンなジョークではな、ということで敬遠していた。それが4ヶ月以上劇場公開が続いていると言うことは日本人の琴線に触れたか。

 これは見てみるかと有楽町のTOHOシネマズシャンテまで出かけた。

 ストーリーは1980年代半ばから始まる。クリスマスにテディベアーをもらったジョン少年。友達のいないジョンはテッドと名前をつけ大切にしていた。そしてある夜、テッドが生きていればとお願いしたとき、偶然流れ星が流れ、願いがかなってしまう。命の宿ったテッドは両親を大いに驚かせるが、やがて世界中の人気者になっていく。

 しかしその人気もあっという間で、やがて皆に忘れられてしまう。

 それから20数年たった2012年、レンタカー屋で働いているジョンはまだテッドと太い絆で結ばれている。しかしこの20数年間にテッドは中年のオヤジになり、酒、ドラッグ、女に溺れる日々。

 そしてジョンの恋人ロニは、ジョンが子供っぽくて大人になりきれないのはテッドのせいだと考えている。そしてジョンとテッドに分かれるようにと説得する。

 コメディにしてはなかなかシリアスだと思うかも知れないがその心配は無い。この後、ジョンはテッドにアパートを見つけてやり、スーパーに職を見つけてやる。



 この映画は子供向けの御伽噺かと思うとR15+指定になっている。シモネタ満載なのだ。シモネタは歓迎なのだが、それ以外に笑えるところが少ないというのは少し期待はずれ。突然フラッシュゴードンが出てきたり、ノラジョーンズがでてきたり、サービス満点だが、脈絡無く出てきた感は免れない。

 それでも設定の妙、アイデアには感心するところがあり、まあ合格点以上かという映画だった。

 ところでこの映画を見た最大の収穫は、ブログでも書こうかとTEDを検索したとき見つけたTEDだ。

 Technology Entertainment Designの略であるTEDはいろいろな分野の「広める価値のあるアイデア」についてプレゼンテーションを行っている。

 私の気に入っている本の一冊に「奇跡の脳: 脳科学者の脳が壊れたとき」がある。脳卒中に襲われた脳科学者ジル・ボルト テイラーの本で、是非一読をお勧めするのだが、そのジル・ボルト テイラーがTEDで講演している

 今日は二つのTEDを紹介して終わりとする。


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映画、ダイハード ラストデイ

 ブルースウイルスのダイハードシリーズはこれが最後になるらしい。

 25年前に公開され当時30歳そこそこだったブルースウイルスの出世作、ダイハードの第5作目。一介の警察官がとんでもないトラブルに巻き込まれ、元妻だったり、守るべき人を、ぐちゃぐちゃにされながらもなんとか守りきるというコンセプトのダイハードシリーズ。今回は息子の登場である。

 しがない警察官だから、前作までは舞台がニューヨークだったりロスアンジェルスだったりと米国内であったが、今回は息子を登場させ、彼がモスクワでトラブルを起こしたという設定で、舞台を国外に移した。

 モスクワで何事かをやらかした馬鹿息子を助けにきたブルースウイルスだが、息子は迷惑千万という態度。



 それでもなんとか助け出そうと必死に努力するブルースウイルス。やがて舞台はチェルノブイリに。

 この息子を演じているのがジェイ・コートニー。先日見たトムクルーズのアウトローでは悪役を演じていた彼が、ここでは肉体派でありなかなかのアクション派ぶりを見せる。

 邦題「ダイハード ラストデイ」は米国では A Good Day to Die Hardという題名で公開されている。これらの題名から推測されるのは、ブルースウイルスを殺してしまい、ダイハードシリーズの主人公を息子にして新シリーズを作っていくのだろうと思っていたら、、、、



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映画、砂漠でサーモン・フィッシング

 砂漠でサーモン・フィッシングを見てきた。私にとって今年のベストスリーに入る一本だった。



 変わったタイトルのこの映画、砂漠でサーモン・フィッシングは邦題で、原題はイエメンで鮭を釣る。

 イギリスの水産学者ジョーンズ博士にイエメンの砂漠で鮭釣りをしたいと言うプロジェクトを持ちかけたのは、イエメンの富豪の代理人、ハリエット。ジョーンズ博士は、そんなことは不可能と一蹴するのだが、釣り好きの富豪はどうしてもやりたい。

 緊張の続く中東からは血なまぐさいニュースしか流れてこないが、これらから国民の目をそらそうと躍起な英国の外務省は「砂漠で鮭釣り」をプロパガンダに利用しようとする。こうして、アラブの大富豪、水産学者、英国外務省が絡み合ったプロジェクトが始まる。

 はじめは、イエメンで鮭釣りをしたいと言う富豪の道楽につき合わされるジョーンズ博士も気の毒なものだと思っていたが、やがてイエメンの川に鮭を導入する本当の理由がわかってくる。そしてジョーンズ博士もハリエットも個人的な問題を抱えていて、ストーリーだけを追のなら考えさせられることも多いのだろう。

 プロジェクトの成功は鮭が回帰してくるか否かにかかっている。この回帰という概念がジョーンズ博士とハリエットの問題の解決にも関係するのだろうと思いながら観ていたので、かなり早い時期から結末は読めたと思っていたら、、、、、

 このようにバックボーンにはしっかりとしたストーリーとメッセージ性がある映画だが、表面上はコメディ仕立てになっている。と言ってどたばた喜劇ではなく、ユーモアとウイットがちりばめられていて、大笑いしながら観ることになった。映画は笑えなくてはならないと言う基準からするとこの映画は満点。

 脚本は「スラムドック$ミリオネア」でアカデミー賞脚色賞を獲得したサイモン・ビューフォイ。監督はショコラのラッセ・ハルストレム。不器用なジョーンズ博士にユアン・マクレガーが、いつも前向きだったハリエットに「プラダを着た悪魔」のエミリー・ブラントが扮し好演ている。

 奇妙なタイトルに引かれ、公開初日に出かけた。初日の土曜日の午後二時からの回なのできっと混んでいるに違いないと思っていたら、200席ぐらいの劇場に観客は25人。早速公開が打ち切られてしまうかもしれない。早めにお出かけになることをお勧めする。



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映画、スカイフォール

 ジェームス・ボンド映画化50周年だそうだ。



 スカイフォールは日本では12月1日に公開開始。1日は映画の日で、誰でも1千円で見ることができる。私にとっては映画館がとんでもなく混雑する、あまりありがたくない日だが、インターネットで予約してから出かけた。

 最近のこの類の映画は、プロローグがやけに長い。いきなり活劇が始まり10分もしてからタイトルが流れ始める。プロローグは映画の背景や伏線を説明する重要な役割があるからじっくり見たいし、できたら2回見られると良いなと思っていたら、、、、

 いきなり字幕が出なくなった。

 私はといえば、字幕脳から自動的に英語脳に切り替わったようで、字幕が出なくなったのに気がついたのは連れに「字幕出てない」と言われてからだった。字幕などなくても問題ないが、なんだかぜんぜん話がわからないなあとは感じていた。

 周りの観客がざわつき始め、しばらくしたら映画が中断され館内の照明がつけられた。昔はフイルムが切れたりするのは当たり前だったが、DLPの時代、こんなのは久しぶりだ。

 照明がついて15分くらいして上映が再開した。もう一度最初からである。そんなわけでプロローグを2回見ることができた。

 ストーリーについてはあまり話すことはない。昔の007シリーズのテイストに戻っていて、心地はよい。タキシードでカジノへ行くなど、今までの作品へのオマージュのようなシーンも多く、懐かしいとともに、ストーリーに無理がかかっているような気もする。

 十分楽しめる映画だが、スパイ映画ではなくなっている。「ロシアから愛をこめて」のようにこのスカイフォールが50年後に語られているかと言うと、疑問だと思う。

 結局予定より30分遅れて劇場を後にしたのだが、出口で無料鑑賞券を配っていた。



 1000円のサービスデイで映画を見せていただいて、1800円相当の券をいただいたのだから、収穫の多い一日だった。


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映画、人生の特等席

 2009年に見たグラン・トリノが俳優として最後の作品だったはずのクリント・イーストウッド。人生の特等席が23日から公開されている。



 ポール・ニューマンのノーバディーズ・フールでとても残念な思いをしたのがトラウマのようになり、好きな俳優が年を取ってから老人を演じることはあまり好きではない。演出にせよ老いたことをことさら強調する演出をするからだろう。

 この映画もきっとそうかもしれないとは思ったが、初日に見に出かけた。

 年をとり視力に障害が出始めたメジャーリーグのスカウト、ガスがそれでもスカウトの旅に出る。それを助けるのが娘のミッキー。ミッキーは6歳のとき母親をなくし、以来寄宿舎に入れられ高等教育まで受けることになったが、父親とはまったく疎遠になっていた。今は法律事務所でパートナーになろうかというまでに出世している。

 その、父親に捨てられたと感じていた彼女が、ほんの数日と父親とのスカウト旅行に付き合ううちに大きく変わっていく。人生の特等席の主役はクリント・イーストウッドだろうが、この映画の主題は娘のミッキーが幸せとは何かを考え始める物語である。

 監督はイーストウッドではない。だからか、話がストレートでわかりやすい。1から10まで説明してくれるから想像力に頼ることも無く、余韻に乏しいといえばそうでもある。

 それでも他球団のスカウトやらサイドストーリーも細かく描いていて、最後にはこれらのトピックスが一点にまとまり、大ハッピーエンドだから気持ちの良い映画。グラントリノのように心にぐさっと刺さるものは無いが、お勧めの映画だ。

 
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映画、アイアンスカイ

 気がついたら横浜周辺ではもうどこもやっていない。新宿まで出向き、武蔵野館でアイアンスカイを見てきた。

 2018年、再選を目指すサラ・ペイリン風アメリカ大統領は、支持率を回復しようと、月の裏側に宇宙飛行士を送るが、いきなり通信が途絶えてしまう。実はそこに第二次世界大戦敗戦後に地球を脱出したナチスが帝国を築いていたのだ。



 彼らは地球に戻る機会を狙っていた。そして月面探査失敗で窮地に落ちたアメリカ大統領は、人気回復のため、どこかと戦争を始めようとたくらんでいる。

 「1期目に戦争を始めた大統領は必ず再選されるのよ!」

 そんな両者の思惑が絡み合って話が進んでいく。

 パロディ映画であり、コメディ映画であり、SF映画でもある。「総統閣下はお怒りのようです」そっくりの場面もあるし、博士の異常な愛情の会議シーンそっくりな場面もあって、劇場は笑いに包まれる。

 SF映画としても、ツエッペリン型宇宙船や、ナチス側の神々の黄昏号、USSジョージ・W・ブッシュなど良く出来ている。

 ドイツ語が解ればもっと楽しめたのにという思いはあるが、登場人物たちにも魅力があり、お勧めの映画だ。武蔵野館での公開は今週まで。


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