熊本熊的日常

日常生活についての雑記

本人確認

2014年01月07日 | Weblog

郵便局から本人確認が必要な郵便を預かっているとの通知が届いた。不在通知ではなく、最初からその郵便局の窓口か、こちらが指定した時間帯での配達による対面受け渡しをするという知らせなのである。いままでこういう郵便を受け取ったことがなかったので驚いた。個人の通信というものは、おそらく過半が当事者以外には価値のないものだろう。だからこそ現行の仕組みで機能しているのだろうが、対面でのやりとりというものが減って、郵便や宅配も含めて通信だけのやりとりで完結してしまうものが増えてくると、その当事者は本当の当事者なのかという確認作業が必要とされるのは当然だろう。それにしても、郵便を受け取るためにどこかに出向いたり、改めて連絡を取ったりというようなことをしなければならないということには釈然としない。

それにしても、本人確認というのはどれほど意味があることなのだろうか。勿論、形式上は運転免許証とかパスポートとか本人でなければ持っていないはずのものを持っているということが証明になる。しかし、それはあくまで決め事であって、その証明書類は偽造しようと思えば偽造できるものだろう。現にそういう犯罪は起きている。疑問なのは自分はなにをもって自分であると言えるのか、ということだ。たとえば誰かと喧嘩をしたときに、「オマエがそんな奴だとは思わなかった」という台詞が吐かれる場合、「オマエ」とは「そんな奴」とは何者なのだろうか。自分が認識している「ワタシ」と相手が認識している「オマエ」との間に乖離があるのは日常生活のなかでは暗黙の当たり前だと思うのだが、その「ワタシ」や「オマエ」について考えるというようなことはあまりないのではないか。社会、つまり人と人との関係において主体というのはそれぞれの人の世界観の軸となるものであるはずだ。それが定まらないままに関係が増殖したり消滅したりということを繰り返しているのが現実社会というものだろう。だから社会は本来的に安定しないのである。それでどうということもないのだが、確認しようのないことを確認しようというのは厄介なことだと思いながら通知を通勤に使っているカバンに仕舞った。

自宅まで配達してもらっても、出勤途上で指定された郵便局に立ち寄っても、どちらでもかまわないのだが、まだその郵便局に行ったことがないので、これを機に場所の確認をかねて出かけることにした。明日、少し早めに家を出て出勤前に立ち寄ることにする。


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