熊本熊的日常

日常生活についての雑記

幻ふだんのちゃわん 1日目

2020年04月08日 | Weblog

ふだんのちゃわんは中止となったが、会場で配布を予定していた日替わりのチラシがある。以下は本日分。

縁起
 
陶芸を始めたのは2006年10月です。都内のカルチャース年半クールの陶芸講座を受講しました。途中1ほど転居のために中断がありますが、以来今日に至るまで同じ陶芸教室に通っています。一度だけ美大の通信教育を受講して、スクーリング授業として陶芸を選択したことはあります。陶芸の経験はそれが全てです。自分の工房と窯を持ち生業のようにして制作をしてみたいと思うこともありますが、給与生活のぬるま湯から踏み出せないままに過ごしています。

陶芸を始めようと思ったきっかけは、今となっては記憶にありません。ただ、絵を習おうか陶芸にしようかという漠然としたものがあったのは確かで、友人との何気ない会話のなかで陶芸を勧められたことは覚えています。たまたまその友人の母親が勤めを定年でやめて陶芸と絵画を習い始めたという話を聞きました。絵は描いた後の始末に困るが陶芸は作ったものを使うことができる、というのです。妙に納得して、陶芸教室を探しました。ネットで検索して、なんとなく今の教室を受講することにしました。

始めてみると楽しかった、というだけでここまで続いています。最初に師事した先生から、陶芸作品だけでなく絵でもなんでもいろいろなものを見るといいと助言を受けました。同じ頃、たまたまロンドン勤務から帰国したかつての勤め先の同僚と話す機会があり、彼は絵が好きになったというのです。毎日定時退社で暇を持て余していたので、毎日のように帰宅途中に美術館や博物館に立ち寄っていたら好きになったというのです。そんなこんなで、いろいろ見ることを心掛けるようにしました。尤も、それでなにかが顕著にどうこうなったということはないと思います。

その後、一応、轆轤も使えるようになり、作品が溜まってきたので、2011年1月に第一回目の「ふだんのちゃわん」を開催しました。その時は、もちろん、作品展を開こうと思うような自分の作品に対する認識がありました。しかし、今から振り返ると、あのとき作品を買っていただいた方々に申し訳ない気持ちが湧いてきます。尤も、返金に応じるつもりはありません。

その年の3月に大きな震災があり、11月に当時の勤務先を解雇され、など諸々あり2回目の「ふだんのちゃわん」は2017年3月になりました。やはり、その時も作品展を再開しようと思うような自分の作品に対する認識でした。しかし、今は、その認識は少し甘かったかなと思っています。たぶん、作品を作り続けている限り、同じことの繰り返しになるのでしょう。主体的に何かをするというのはそういうことだと思います。