熊本熊的日常

日常生活についての雑記

新しいカメラで知ったこと

2011年11月28日 | Weblog
何年も前から外出するときは遊びであろうと仕事であろうとカメラを持っている。今使っているのはリコーのGR Digital3で、その前がGR Digitalだった。ライカはこのリコーのカメラの買い替えではなく、別系統の存在として使うつもりだ。

カメラを常に持ち歩いているからといって、写真撮影が趣味だという認識はない。毎日持ち歩いていても、撮影をするのは月に数えるほどしかない。所謂「写真家」と呼ばれる人たちは、例えば「銀座4丁目交差点」を撮れと言われれば、そこで200枚や300枚は撮るのだそうだ。勿論、無闇にシャッターを切るのではなく、ぱっと眺めてそれくらいの「画になる」場所を見つけ出すという意味だ。そういう画をいくらでも見つけることのできる人が「写真家」ということでもある。私にはとてもできないことである。

いざ使ってみると、困ったことが起きた。ボディ背面の液晶画面でピント合わせをするとき、フォーカスポイントを拡大した画面がポップアップで現れるのだが、それがよく見えないのである。機器の問題ではなく、私の老眼の所為だ。近視用の眼鏡を常用しているのだが、数年前から老眼を感じていた。例えば、クレジットカードを使ってサインをするとき、手元がよく見えない。よく見えないままぐちゃぐちゃとサインを書いているが、それを見咎められたことはただの一度もないのだから、サインがサインとして機能しているということなのか、伝票のサインなど形式に過ぎないということなのか、よくわからない。そんなわけで、そろそろ老眼対策を施さないといけないとは感じていた。それがこのような形で切羽詰まったものになるとは想定外だった。

ただマニュアルで写真を撮るという行為が、子供の頃に家にあったニコンの一眼レフを使って以来のことなので新鮮な思いがある上に、デジタルなのでその場で撮ったものを確認することができる。写真やカメラのことはわからないので、絞りとシャッター速度の関係をオートにして、ISOとピントを自分で操作するように設定した。それだけでも、今まで撮ったことのないような面白い画が撮れる。特に夜間の屋外に思いの外多くの撮影ネタが溢れていることを認識した。

新しいカメラを手に入れて発見したのは、写真を撮ることの楽しさと自分の老眼の深刻さだった。