■有限責任事業共同組合(LLP)のことを1日中考えっていた。株式会社のアンチテーゼと考えるとわかりやすい。
出資額に比例した議決数、支配力に対し、構成員の個性、能力に応じて損失利益の分配をきめる方向は物的会社の資本多数決よりも人的会社による差別化の経営がもとめられているのだろう。
企業の方針・待遇に満足できずスピンアウトした優秀な技術者が何人かで独立創業した場合、今までの例だと技術者を失った企業も、経営基盤の不安定な創業も、どちらも疲弊するのが世のならいだ。
しかし、今は企業がすすんでこのスピンアウトした者たちを支援し、自分の企業をふくめてLLPを創立するのだ。企業にとっては子会社化を実現し、損益通算して損失のカバーができる。資金援助などが得られるスピンアウト組にも同様にメリットがある。
これがスピンアウトベンチャーというLLPだ。ハイリスク、ハイリターンに対応するいまどきの経営組織といえる。