湯の山温泉駅から登山口を目指して、急坂の舗装道路を行く
見上げれば御在所岳。ロープウエイの白い巨大な鉄塔が目に入る
喘ぎながら岩場を登り、やっとの思いでという表現がぴったりの山頂に
◆山行日程
5月29日(水)夜行バスで三重県近鉄四日市駅
5月30日(木)三重県の山[御在所岳]登山
伊勢市に到着後、外宮と内宮のお参り
18時から内宮前のホテルで宴会、宿泊
5月31日(金)ホテルの内宮早朝参拝に参加
三重県の山[朝熊ケ岳]登山
大阪に移動し、大阪梅田泊
6月 1日(土)兵庫県の山[六甲山]登山
有馬温泉入浴
帰京
山行日 2024年5月30日(木)
天気 晴れ
山域 鈴鹿山脈
メンバー 単独
コース&タイム
5月29日(水)我孫子=新宿=バスタ新宿21:50(伊勢・鳥羽線)
5月30日(木)4:55近鉄四日市駅5:26=5:53湯の山温泉駅(ここから歩く)
湯の山温泉駅6:00ー7:00御在所岳ロープウエイ7:05(ここから裏道登山道を行く)ー7:16一合目ー8:23藤内小屋ー9:00藤内壁分岐ー9:55国見峠ー10:00ハンバーガー岩=10:22裏道分岐ー10:45山頂ー10:47望湖台(山頂で休憩)ー11:50ロープウエイで下山
ロープウエイバス停12:21=12:30湯の山温泉駅=近鉄四日市経由=14:36伊勢市=伊勢神宮の外宮と内宮をお参りして、宴会場の内宮前のホテルへ。
御在所岳ははじめて歩く。前から気にかかる山だった。登ろうかどうしようかと思うのだが、いつもためらってやめてしまう。登る機会があればそのとき登ればいいと思うのだが、たぶんその機会は、もうないだろうと思ってきた。
あの世に行く手前になって機会が訪れた。同窓会を伊勢市でという案内。それならついでに登ろう。最後のチャンス到来である。
頭を悩ましたのはアクセスと登山コースだ。出発直前までなかなか決められなかった。この日は、登山してから、伊勢市に向かい、午後6時からメインイベントの同窓会に出席。そのためゆっくり行動している暇はない。
まずはアクセス。登山開始時間をとにかく早くしたい。そうなると登山口となる湯の山温泉に前泊するか、それとも夜行バスかに限られた。前泊するほどのことはないだろう、となると気がすすまないが夜行バスとなる。もうこれに決めよう。
次は登山コース。表道、中道、裏道の3つある。とうぜん一番人気の中道をとるつもりだ。中級上級コースらしい。ところが出発直前になって裏道に変更した。
理由はこうだ。公共交通機関ではアクセスが制限される。湯の山温泉駅には午前6時に着く。ここから中道登山道まではタクシーだが、午前7時まで待たないといけない。1時間も駅で待つことになる。
ここから歩くか。駅から歩くと中道登山口まで1時間30分ほど。きつい。裏道登山口までなら1時間で行く。時間短縮を考えると、後者か。そうすることにした。
このように、アクセスと登山道の選択に家を出るまでにかなり頭を悩ました。実際、現地に行くと全部が全部とはいわないがマイカー利用だ。公共交通機関で来たという人はたぶんこの日はわたくし一人だろう。
裏道登山道は初心者コースとある。後期高齢者のわたくし、ひざに痛みをかかえ、昨年後半からは本格登山を控えていたため脚力が衰えている。それもあるのだろうが一般的には中級以上のコースといえるのではないか。
このコースは沢沿いに歩く。藤内小屋を過ぎると岩の急な道は国見峠まで続く。喘いだ。長い。つらい。岩は花崗岩で滑らないのが唯一の救い。そんな感じの道だった。国見峠からだって疲れた体には頂上までは長かった。
とにかく山頂にたどり着いた。同窓会の開始時間から逆算して、ここを何時に出れば間に合うか、その時間までにはだいぶ余裕がある。これで安心した。
山頂でゆっくりして、帰りはロープウエイ。展望は極めていいのだが、急こう配のうえに下を見るのが怖いほど。こんなロープウエイははじめてだ。ロープウエイといえば谷川岳がなじみだが、これに比べたら段違いに楽しくて怖い。15分ほどで、あっというまにあの喘いだ道を空中散歩で下ってしまった。
予定時刻より1時間ほど早く下山できた。これなら同窓会が始まる午後6時に、伊勢神宮の外宮と内宮を急ぎ足でお参りしても間に合うはずだ。
この日の登山がいかに体を酷使したか。ダメージが大きいか。近鉄四日市駅から伊勢市駅に向かう車内でのこと。いきなり下肢全体がけいれんしてきた。かなり痛い。激痛といえるほど。我慢できず、立ち上がりデッキに。顔をゆがめながらストレッチ。登山中のふくらはぎや腿のけいれんは日常だが、下肢全体がここまでんけいれんするのははじめてだ。これだけいまの体には過酷な登りだったのだなと納得した。
予定の山を歩けたという充実感と達成感がある一方、けいれんの痛みに耐えながらいまの体では無理をしたかなという反省も。
この日はもうひと頑張り。今回で3度目となる伊勢神宮の外宮と内宮のお参りに向かう。
近鉄湯の山線の車窓から御在所岳、ロープウエイの巨大な白い鉄塔でそれとわかる
湯の山温泉駅から歩く。舗装道路の坂道が続く。駅でタクシーを待っていたほうがよかったか、と思うほど結構きつい上り坂だ。1時間近く歩いて湯の山温泉
駅から歩いてちょうど1時間でロープウエイ乗り場。この建物の左側を行く。まもなく裏道登山道の標識が出てくる。裏道登山道への入り口の事前情報がないと、どう行けばいいのか迷うはずだ
すぐに1合目
沢沿いの道を行く。しだいに大きな岩が出てくる。藤内小屋までは右岸を行く。藤内小屋までに何度かの徒渉がある。大雨でたびたび橋が流される。前日大雨が降った。心配したが、昨年こんな立派な橋に架け替えられたという。これなら安心だ
藤内小屋。冷たい水をここで補給できる。ここから国見峠まで左岸をいく。岩場で急坂が続く、これでもかと長く感じられた
ロッククライミングの藤内壁の分岐。藤内小屋で出会った男2,女2の4人組がここを登る。女性2はロッククライミングをするようには見えない。このおばさんがと、見た目ではわからないものだ
これが藤内壁。わたくしにはできないし、やろうとも思わない
岩場の急坂が続く。左側は谷で切れ落ちている。そのキワを行く。気が抜けない。
いつまでたっても岩場の急な道が終わらない。青空が近くなり、この標識が見えたときはさすがにほっとした。この裏道コースは初心者向けというが、いまの体では中級以上に思える
直進して1、2分ほどでハンバーガー岩(ゴジラ)
国見峠に戻り頂上を目指す。まもなく裏道コースが終わる手前に。
これには癒された。それほど疲れ切っていた
裏道登山道はここでおわり、舗装道路に出て山上公園へ。
そこにシロヤシオ。ことしは丹沢山のシロヤシオははずれで、逢いに行くのをあきらめた。それがここに・・・。だがこちらでもはずれだったという
山頂はまだ先だ。ラストスパートといいたいが、ガス欠。足が重い
ようやく、山頂に立つ。帰りはロープウエイを利用するからここがゴールになる。
湯の山温泉駅から4時間45分。精一杯頑張った。おかげで帰路に着くまでにだいぶ時間がある。頂上付近を1時間ほどうろうろ。
予定よりも1時間ほど早く帰路に着けた。ロープウエイ乗り場からの鎌ケ岳
このロープウエイからの展望は素晴らしい。高所恐怖症のわたくしには怖いくらい高度感がある。それに扉が閉まっていても振り落とされはしないかと緊張してしまう。怖いがじつに楽しい。
予定より1時間ほど早く下山できた。余裕をもって伊勢市に向かう。
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