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飯田 健三郎/真夏のオリオン

2009年10月05日 | 小説

福井晴敏 監修・飯田 健三郎 著 

  「真夏のオリオンを読みました。



64年の時を越えてアメリカから届けられた一枚の楽譜「真夏のオリオン」。

過酷な時代の秘められたドラマがいま甦る。

第二次世界大戦末期。

米軍の本土上陸を防ぐため出撃した潜水艦イ‐77号の若き艦長・本孝行

それを追いつめる駆逐艦パーシバルスチュワート艦長

甚大な損傷を受けたイ‐77号に残された酸素はあと1時間

特攻を志願する人間魚雷「回天」の乗船員に倉本は言う、

俺たちは死ぬために戦ってるんじゃない。生きるために戦ってるんだ」。

倉本と乗組員の知力の限りを尽くした作戦が開始された・・・


本書は池上司雷撃深度一九・五』の原作を基に『終戦のローレライ』『亡国のイージス』の原作者・福井晴敏監修・脚色により、今年公開された映画真夏のオリオン』(監督:篠原哲雄、主演:玉木宏)のノベライズです。

第二次世界大戦を舞台に潜水艦イ-77号駆逐艦パーシバルとの戦闘を繰り広げる戦記小説。

イ-77号のモデルとなったイ-58号というのは、終戦間近に米重巡洋艦インディアナポリスを撃沈した艦で、このインディアナポリスというのは、広島と長崎に投下された原子爆弾テニアン島に運んできた、そのあとフィリピン方面に向かう途中で沈没したっていうのが史実だそうです。

中でも、イ-77号艦長・倉本駆逐艦パーシバル艦長・スチュワートとのお互い見えない相手に敬意を表しながらも、知力の限りを尽くした戦いが非常に面白い。

 適度に枝葉が取り除かれて、読みやすい小説です。

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