岡嶋 二人 著 「チョコレートゲーム」を読みました。
学校という名の荒野をゆく、怖るべき中学生群像。
名門秋川学園大付属中学3年A組の生徒が次々に惨殺された。
連続殺人の原因として、百万単位の金がからんだチョコレートゲームが浮かび上がる。
息子を失った一人の父親の孤独な闘いをたどる、愛と死のショッキング・サスペンス。
買ってから何故か手を付けずにずっと本棚においてあった本をようやく読みました。
中学校が舞台の殺人事件を描いた小説です。
最近映画化され話題になっているサイコ教師が生徒たちを無差別に殺してゆく胸糞悪い某小説とは全然中身が違います。
父親が自殺した息子の無罪を信じて孤立無援で真相を辿っていく・・・。
心の底から息子のことを愛しく思っている主人公の想いは読んでいて心を震わせます。
1985年の作品ですが、今読んでもまったく古さが感じられません。
テンポがよく、ストーリー展開もよくて、サクサク読めます。
日本推理作家協会賞受賞作。