笹本稜平 著 「極点飛行」を読みました。
桐村彬は、南極で物資輸送に携わるパイロット。
チリ有数の富豪である日系実業家シラセが南極基地で負傷。
救助に向かうが、帰路、謎の双発機に襲われる。
背後には黄金伝説を巡る陰謀があるのか。
独裁者ピノチェト将軍の元部下、南米に巣くうナチス残党とネオナチ、見え隠れする超大国の影…真の敵の正体は?
『天空への回廊』や『太平洋の薔薇』・『フォックス・ストーン』・『グリズリー』など今まで読んできたこの著者の作品はかなり面白かった。
本作もかなり期待して読み始めました。
ストーリーの背景にはナチスのユダヤ人迫害、迫害されたユダヤ人の過酷な運命
戦後、南米諸国の軍事政権の裏舞台にあるナチス残党とアメリカCIAの陰謀
そのあやの中でしたたかに成功をおさめた日本人実業家
南極地の地質学上の新説
愛する女性のためには命がけの戦いを挑む男の心意気
いろんな冒険小説のネタがこれでもかと詰め込まれているが・・・。
残念ながら全てをうまく融合させる事が出来なかったようです。