乙一 著 「夏と花火と私の死体」を紹介します。


九歳の夏休み「わたし」は友達である弥生ちゃんにあっけなく殺される。
弥生ちゃんは自分が殺したことを隠し、兄の健くんに相談する。
そこで健くんは「わたし」を隠して,その時頻発していた誘拐事件に偽装することを提案する。
死体をどこへ隠せばいいのか?
次々に訪れる危機。
二人の死体隠しは難航し、周囲の人も巻きこんでいく。
彼らは大人たちの追及から逃れることができるのか?
そして「わたし」はその一部始終を見ている・・・。
1996年、第6回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞した作品。
乙一が17歳(執筆時は16歳)という若さで書いたデビュー作という事で遅まきながら読んでみました。
物語は死体の「わたし」の視点で進んでいく。
死者目線からの視点も斬新で、兄妹の死体隠しにもハラハラさせられる。
最後はえっと思うような落ちもあり、一気に読めます。