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日高川町 川上診療所と医大で遠隔診療試験 心エコーや心電図を「5G」で伝送 〈2020年1月10日〉

2020年01月10日 08時30分00秒 | 記事

高機能移動診療車内で診断した動画などの診断情報を5Gで医大に伝送


 早期の実用化を目指し、日高川町川原河の国保川上診療所と県立和歌山医大で行われている超高速の移動通信システム「5G」を活用した遠隔診療の3度目の実証実験が8日に行われた。心疾患で診療所に通院する対象患者の過去の映像データなどを医大地域医療支援センターに伝送したあと、高機能移動診療車を出動させた想定で、派遣医師が患者のバイタルサインや心エコー、心電図などの高精細なデータをリアルタイムで医大に送信して状況を報告。医大側の専門医が治療方針を助言するなど今回の実験も円滑に進んだ。

「5G」は、総務省主導で研究開発が進められている超高速の移動通信システムで、現行のLTE方式に比べて100倍の最高伝送速度などを実現する超高速、多数同時接続、超低遅延の性能がある。5Gを使った遠隔診療の実証試験は、NTTドコモが実施主体となり、県と県立医大が実証試験に協力して3年前から実施。平成30年2月、県が推進しているへき地診療所と医大を結ぶ遠隔医療支援システムの一環で、両機関を結ぶ回線の一部に5Gを導入。首都圏以外では和歌山県が初、医療分野での試験も初めてとなる実験を行い、昨年1月には診療所医師の訪問診療先と医大間を接続した遠隔診療や地方病院医師の医療分野の遠隔教育の実証実験も行った。
 今回は、総務省の令和元年度5G総合実証試験の一部として実施し、川上診療所に通院する心疾患の60歳代男性の容態が自宅で悪くなり、診療所に通院出来ない状況のため、医大から高機能移動診療車を出動させた想定。川上診療所と医大地域医療支援センターを5Gで結び、診療所の平林直樹医師と上野雅巳センター長が、過去の診断で得た心電図や心エコー動画の診断情報を伝送してテレビ会議システムで症状を確認した。その後、高機能移動診療車を患者のもとに出動させ、救急科の田本花織医師が車両内で診断したバイタルサイン、心エコー動画、心電図のデータをリアルタイムで同センターに送り、循環器専門の山野貴司・副センター長が最新の情報と過去のデータなどと比較して遠隔診療を行い、田本医師と診断結果を共有する診療が試された。


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