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比井小学校閉校記念史を作成 〈2022年3月31日〉

2022年03月31日 08時30分00秒 | 記事


閉校記念史を手にする森順教育長


 日高町教育委員会は、志賀小への統合に伴い、令和3年3月に廃校となった比井小学校の閉校記念史「ひのはな」750冊を作成。標題は最終令和2年度の全校児童から募集した中から選んだもので、最終在校生らによる文集や活動写真、大正4年度以降の各年度卒業生集合写真などを盛り込んだ。今後、比井崎地区の全戸に配布する。

 比井小は明治7年9月16日に創立開校し、昭和27年の火災により校舎が焼失したことにより、それ以前の詳しい資料は残っていないが、48年に現校舎が建設され、49年に100周年記念式典を開催、平成6年に阿尾小と比井小の統合、7年の阪神淡路大震災で義援金活動を展開、10年に校舎耐震化工事を終え、16年に現体育館が完成など閉校を迎えるまで146年余りの歴史を持つ。
 閉校記念史作成に向けては、元校長や区長ら5人による同校史編纂委員会を設け、日高町誌や、以前あった阿尾小の「阿尾校史」、比井小の「百年史」などを参考にしながら、令和2年7月から編集に取り組み、標題は児童に募集し、毎年、児童一人ひとりが、学校生活の思い出などを作文や詩で表した文集「ひのはな」(現在は、ひの花と表記)を採用。
 記念史は、校旗と校歌に始まり、校舎と校内、令和3年3月28日の閉校式の様子を写真で紹介し、松本秀司町長、森順教育長、最終年度の校長である三原章宏さんのあいさつに続き、歴代の校長や教職員録、児童数の変遷、同校の沿革のほか、「百年史」に載せたものを使うなど大正4年度以降、毎年度の卒業生写真を掲載した。
「比井小学校の思い出」や「ありがとう比井小学校」、「わたしのたから物 比井小学校」などを題に最後の年度の在校生一人ひとりが書いた文集では、運動会の比井小ソーランの取り組み、比井小祭りでの昔遊びや昼食のカレーなどの思いを綴り、昭和30年代の卒業生や阿尾小と比井小との統合時の保護者らがあいさつを寄せている。
 塩崎貢・同校史編纂委員長は「統合は児童数の減少に伴っての決断ではありましたが、比井崎地区から学校がなくなることに寂しさを感じずにはいられません。とりわけ在校児童の様子や声を折り込んで編集に取り組み、この子どもたちも将来、比井小学校の思い出を胸に誇りと希望を持って大きく羽ばたいてくれることを念じています」と締めくくっている。


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