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日高川町 全国初、町内全小中校に防災RPG 和高専と県土砂災害啓発センターが開発 〈2022年3月29日〉

2022年03月29日 08時30分00秒 | 記事


日高川町全小中校に防災RPGを寄贈する県土砂災害啓発Cや和高専の学生ら


 御坊市名田町野島、国立和歌山工業高等専門学校(和高専)と県土砂災害啓発センター(那智勝浦町)、日高川町が共同で開発したRPG(ロールプレイングゲーム)「命を守るハザードマップ」などのデジタルコンテンツを活用した土砂災害に関する教育教材が28日、同町内全13校の小中校に贈呈された。同教材は、ゲーム感覚で小中学校等の防災学習に活用してきたRPGの第2作で、それぞれの学校周辺の画像やドローンの上空映像などを組み込んだもので、自治体の全小中学校を対象にしたものは全国でも他にないという。

 土砂災害啓発Cでは以前から学校での防災学習に和高専が開発したRPGを用いてきた。
 第2弾は、それぞれの小中学校独自に校舎の写真や学校付近の砂防えん堤、ドローン空撮動画などを収録。子どもたちの身近な映像が流れる中でゲームを進め、自宅にいる自分のキャラクターが家族とともに避難する方法などを身近に学ぶことが出来る画期的なRPGで、第4回高専防災コンテストでも最優秀賞を受賞した。
 同町防災センターで行われた説明会と贈呈式には、森川智・県砂防課長、土砂災害啓発センター職員と開発した和高専の辻原治教授や学生3人、町関係者らが出席。防災RPGの「土砂災害が発生したとき」「命を守るハザードマップ」、避難シミュレーションの「災害にそなえて、じゅんびをしよう」、ハザードマップ作成アプリ「マイハザードマップ」、学校周辺のハザードマップ「土砂災害・洪水ハザードマップ」を和佐公生教育長に贈った。
 森川課長は「土砂災害の犠牲者ゼロを目指してハード対策に取り組んでいるが、ソフト対策は行政と住民が一体となり、関心と知識を持つことが必要。防災養育を継続させるのは有効な手段で、自治体単位でこのような例は全国でもない」、辻原教授も「ゲームが面白いから学ぶ新たな教材。町の防災教育に役立てばうれしい」と話し、和佐教育長は「地域や学校に特化した教材を開発、提供して頂いたことは本当にありがたい。新年度から防災教育の計画に取り入れたい」と感謝した。


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