Studio_Rosso 1/43 自動車模型制作日記1

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アベンタドール&312P修理

2017-12-29 22:02:31 | その他
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今日の山陰は比較的過ごしやすかった様な気がします
午前中は曇り、午後からは雨が降って来ました、まあ中で仕事にいそしむにはうってつけのコンディションですね(笑)
最近頑張って修理をしています、ちぎっては投げ、ちぎっては投げ・・・していますがなかなか終わらないんだな〜(爆笑)
こんなに仕事を貯めちゃあいけませんね・・・。

さて本日はアベンタドールからですね
昨日自作カーボンデカールを貼りました
これについて「なぜ市販のカーボンデカールを使わなかったのでしょうか!?」とご質問を頂いております
実はそれがカーボン模様が透けなくて楽なんです、このカーボンデカールでは透明と黒いラインだけなので重ねると透けるのは昨日書きましたよね。
しかしこのアベンタドールにはリアウインドウのスリット部分とかに同じ模様のカーボンデカールが貼られていましてそれとウイングの質感が変わってしまうと困るからなのです。
ですからリアウイングの塗装を剥がす前にスキャナーで取り込んでデータを残しておきましてそれに合わせてデカールを作っています。
しかしプリンターにも再現性の限界がありますから巧くいくかどうかはわかりませんでした、しかし修理というのは作品を作るのとは違う難しさが有るのです、それが元に戻すという作業になります。ここが難しいけど楽しい所ですね。
昨日自宅に帰る前にウレタンクリアーを塗っておきました。

今朝は1000番のペーパーをかけて塗料のユズ肌を取り除きました
リアのスリットの部分のカーボンデカールと色味を比較しています
少し白っぽい様ですがこれは想定内ですね・・・
この上からフラットのスモークブラックを塗って色調を合わせてゆきます。

スモークブラックはクリアーにブラックそしてつや消しにするならフラットベースですね
混ぜたらただのブラックにしか見えませんね〜(笑)

フラットベース入りのスモークブラックをリアウイングに塗って艶を整えてみました
リアのスリットの部分の色と艶に合わせてみました。
まあ実際、分解前のリアウイングはこんな感じなのでいい感じになりましたね。

次はドアミラーの部分ですね
おそらく落ちた時にドアミラーが外れて塗装を持って行ったんだと思います
反対側は大丈夫だったのに・・・
こちらから落ちたのかもしれませんね〜。
レジンの樹脂が見えてしまっています・・・。

少し赤みが強いですね〜
この赤みは消しにくいですね〜
この後少し白の混入していないブルーを混ぜてみました・・・

ボディカラーをタッチアップしました
この部分は小筆に塗料をつけてタッチアップですね〜
ミラーの陰なのでそう目立たないんじゃないかな!?

そしてクリアーを盛り上げておきます
だいたい元の塗料の高さより少し高めが理想ですね
最後は削って磨きます

なんと・・・こんな部分もチップしていましたよ。
まあリアウイングが折れていましたから後ろ側が無傷とは思えませんよね。
上の塗料が乗っていただけだったのでしょう・・・それが取れちゃったんですね。
ここはレジンが掘れていますね・・・
塗料がチップしただけじゃないのです・・・

補修の前にまずはマスキングですここで注意したのは中央にあるランボルギーニのエンブレムです
エッチングではなくメタルシールのようなものでこれはマスキングテープで簡単に持っていかれてしまいますからね〜
この部分には粘着がかからないようにしておきます。

さすがにレジンが割れていますと塗料で盛り上げただけではすみません。
ポリパテを盛っておきましょう

ポリパテを削りました
研磨が周りのクリアー層で収まるように研磨してボディ表面を均します

調色した塗料をパテの部分にエアブラシで塗っています
周りの部分とぼかして整えます。

クリアーは筋彫りで囲まれた部分をマスキングして塗っています
少し埃がついてしまいましたが硬化後に研磨して磨きましょう。


312Pのフロントゼッケンの貼り直しです
貼り直しは簡単なのですが・・・
困ったことがあるのです。
ゼッケンのベースになるホワイトデカールが無いのです。
この車のゼッケンに使ったのは昔のモデラーズのホワイトを使ったのですがそれが丁度無くなってしまったのです。
他のを使えばいいじゃ無いかと思われるでしょうが、それがそうはいかないのです。
ホワイトの色が違うのです。
何種類か持っているのですが全て色が違うのです、少しアイボリーっぽいものや白なのだけど貼ると透けてしまったりと仕上がりの色が違うのです。
一番近かったのはファインモールドのものなのですが艶が違うし上の文字を貼ると密着がよく無いのです。
仕方がないから貼ったデカールの上にクリアーをかけて密着させないと耐久性がないのです・・・本当に簡単に剥げてしまうのです。

クリアーを塗ってデカールを定着させてから他のゼッケンと同じような凹凸をつけなければなりません
フロントだけツルツルにしておくのも変ですしね〜

こんな感じで他のデカールと質感を合わせてみましたがいかがでしょうか??

そして312Pのも一つのお願いがこれでした
3本の角があるものがフロントのホイールロックナットで右側の六角なのがリアのホイールロックナットなのですが
実車にはこの六角形のものがフロントリア共に使われているようなのです
リア用のものをよくみますと3本の短な角が見えますが実車にはこれも無いのかもしれません
お客様はこのフロント用の角が気になるらしくて作り直して欲しいということなのです。
フロント用の中央の丸いカバーの部分は簡単に外れますのでとりあえず外しました。

フライスと割り出し円テーブルで六角ナットのベースになるものを作りました

3.0mmのエンドミルを使って中央に穴を掘っています
底の部分を平らにしたかったのでエンドミルを使っています、ドリルを使ったのでは底の部分が平面にならないのです
切り取りましたが下の部分に少しバリがついていますがこれは後で削ってしまいますのでご心配なく(笑)

削って加工した後のロックナットがこれです

角を削ったロックナットに先ほど作った六角形のナットを接着しました・・・

左側の1個が元々のリア用、右の2つが今回作ったものですね

実車には3本の角は無いかもしれませんがこれを削ってしまうわけにはいかない訳がここにあります。
実車では六角のナットがあれば脱着は出来るので角はなくてもいいのですが・・・
模型ではレンチがついていましてこんな風になっていますので3本の角がなければロックナットが回せないのです・・・

作ったロックナットを取り付けてみますとこんな感じです・・・
写真の上下が逆になっていまして見えにくいかもしれませんが・・・なんとか完成です。


明日はこの修理と同時に依頼された330P4の1/18モデルの車高調整をおこないます。
そしてアベンタドールを完成させたいですね〜。