僕の前世はたぶんオランダ人。

おもしろきこともなき世をおもしろく

かつ好(人形町)

2021年02月08日 | 揚げものをいただく

大衆店~高級店まで
幅広くよい店が点在する人形町エリア。
お目当てのかつ好は
下調べ無しでは絶対たどり着かないであろう
無茶苦茶な路地裏にある。
しかも暖簾らしい暖簾もない。
さらには二重の玄関ときたもんだ。
ロースかつ110gを頂く。
なお、ご飯と味噌汁は別となる。
別でこのお値段とはなかなか強気!
店の場所といい
お値段といい
分かる人だけ来ればいいという
あくなき職人魂を感じる。
オーダーした後もすぐに肉を揚げるようなことはしない。
肉を愛おしそうにそっと持ち出して
カットしてハンマーで打つところからスタートして
卵をつけて
ふんわりとパン粉をうち
そっと脂へ投入するとことまで
一連の動作全てに愛情を感じずにはいられない。
最後にサクッ!サクッ!
を包丁を入れる姿もなんというべきか
一切入魂とタイトルをつけたくなるような様式美。
ここまで目で十分堪能した後は
もう何も言わず箸を動かすのみ。
フワジュワトロッとして肉に
ソースなど下の極み。
山葵か塩をお勧めしたい。
余談ながら出自は
静岡市相生町の水塩土菜という店なのだそう。
へえー。
しらんかった。
早速いかねば。
帰り道に見つけた東京銭洗い弁天
小網神社。
酒類販売の小網を連想せずにはいられない名前。
下町のこじんまりとした場所にあるわりに
強運のご利益があるとかで
参拝の列が絶える事はない。
ビルに挟まれて
ちんまりと肩身の狭い拝殿。
ここで洗った銭を財布に忍ばせておくとよいのだそう。
当社シンボルの稲穂のご神紋。
金運のご利益を期待せずにはいられない
五円玉のような意匠。
シャッターまで笑。
「包み抱き稲」
というのだそう。

対岸の彼女(角田光代)

2021年02月07日 | よむ

通算4作目の角田光代。
角田作品にでてくる女性は
全員根無草のような放浪を強いられる。
不思議なことに
根を張る大地を求めているのか
いないのか。
それすらわからないようで
精神的な意味でも
フラフラとしている。
心にぽっかりと穴が空いたまま
必ず誰かのために
フラフラを強いられる。
キッドナップツアーも
八日目の蝉も
紙の月も。
そして根を張ることなく
物語りを終える。
起きている事件のいくつかを除けば
他は当たり前に起きている
当たり前の日常なわけで
それを活字を用いて細かく
描写して紙の上に再現できる
角田光代はすごい作家だと思う。
対岸の彼女といいながらも
人と人の人生が
交わらないことなんて
そうそうない。
小夜子の見た川沿いの道に
橋が架かっていてよかった。
角田作品の
最後の1行は
必ず次へとつながる動詞で終わる。
ここがとても好き。

津山城下でウルトラソォル!

2021年02月02日 | ぶらぶらする
毎晩毎晩毎晩毎晩
22時ちょうどに見送ってきた
国内唯一の寝台列車
憧れのあのサンライズに・・・!
乗るぅ~!
きたぁ~っ!
しかもA寝台のデラックスシングル!
ご覧のとおりまさにホテル。
ふっふっふ労働者諸君、
今日も遅くまでご苦労である。
と悦に入りながら
家路へと急ぐスーツ姿を肴に
缶ビールを傾けるのが
この寝台特急至上の楽しみかもしれん笑。
アメニティはこんな感じ。
ほんとにホテルと同じ。
しかし快適だったのはここまで。
ついついパソコンを開いてしまったのが運の尽き。
一晩中電車酔いに苦しめられることに・・・。
シャワー券で6分のシャワータイム。
熱々のお湯がバッシャバシャでてくる。
アジアの安宿に見習ってほしいほど。
冬の寒い中
6分はぎりぎりかと思ったが
気をつけながら使えば
2分以上余った。
岡山到着
朝6時半。
名物の切り離しを楽しむ。
ガッシャァ~ン。
高松へ出雲へ
行ってらっしゃい!
ここからローカルの
それもドローカルの
津山線へ乗り換え。
2時間揺られて津山駅。
初日は一仕事終えた後
西日本ナンバーワンとの名高い
焼肉千恵で喉を潤す。
コロナコロナの世の中で
普通に卓を囲って
普通に乾杯できるこの幸せよ。
こちらの焼肉屋さん。
オーダーした後、
1階の鉄板で全て一緒くたに
玉ねぎとガシガシ焼いたものを
各テーブルの鉄板に配ってくれるシステム。
これがやみつきになるほどの旨さで
酔うほどになに食ってるんだかわからなくなってくる中、
玉ねぎの旨さだけは普遍!
という真理に気付く。
かつては美作国の中心として栄えたこの津山市。
知る人ぞ知る
ウルトラソウルなあのお方の出身地なのだとか。
帰郷時はこちらの千恵さんにも必ず立ち寄るとかで
レジ周りは写真で一杯!
翌日は飛行機の時間まで
駅前のレンタサイクルで市場調査することに。
町の中心を流れる吉井川を越えて北へ漕ぎ出す。
ひゃっほう。
目指す美作国一ノ宮までは
とにかく一直線。
自転車だと真っ直ぐ北へ30分ほどの距離だが
常時登りとなるため
間違いなく電動自転車がお勧め。
観光地的な人気はないようで
鳥居をくくった境内はひっそり。
けどなかなか広い。
丑年にふさわしく
牛の置物がドッスン。
参道を進むと見えてくる拝殿。
やってきました美作国一ノ宮中山神社!
なおこちらの門は
津山城廃城の折に城から移築したものだとか。
吉備津神社のようにかっこいい本殿なのに
立地柄うまいことフレームに収まらないのが残念。
静かにお参りを済ませて
一路津山駅へ来た道を南下する。
ちなみに「中山神社前」へ停まるバスは
1日2便なのでお気をつあそばせ。
高級旅館でしょうか。
津山別邸。
世の津山諸君。
別邸だそうだ。
ぜひ泊まりにきたまえ。
駅の近くまで下ってくると
小高い丘の上に櫓が見えてくる。
こちらが日本3大平山城の一つ。
津山城。
自転車を止めて早速石段を上る。
入場門で結構な高さになり
津山市街地が一望できる。
こちらが津山城のシンボル。
備中櫓(復元)。
そしてこちらが津山市のもうひとつのシンボル。
ウルトラソウル!
そうなんですBzの稲葉さんの故郷なんだそうです。
津山市内どこにいても目にするというか
稲葉さんの影を感じずに
津山市内にいることは
もはや不可能!
といっても過言ではないほど
稲葉さんの姿を目にします笑。
津山城の東側。
崖になっておりその下を川が流れるという
防御施設として素晴らしい立地。
ちなみにお堀は残っていない。
その代わりに圧巻なので
この石垣の数々!
何の予備情報もなく訪れただけに
この遺構の数々は嬉しい誤算!
建物として残っているものは皆無だけれど
この石垣を見るだけでも訪問の価値アリといえる。
復元が櫓一つというのも
実に素晴らしい。
変に巨大な鉄筋コンクリートの天守閣でも作られた日には
この日本有数の石垣群が
色あせてしまうところだった。
櫓でこの規模ってことは
天守が残っていたなら
姫路城クラスか
それをしのぐ規模だったこと間違いなし。
ちなみにウィキペディア先生によると
櫓の多い順に
広島城>姫路城>津山城>岡山城>福山城
なんだとか。
中国地方に固まっていることから
この地方の戦乱の多さと
財力の豊富さを感じる。
外から見ればかっこいい備中櫓も
中から見ればただの土産屋さんという笑。
天守台からは津山城下を四方に眺めることができる。
こちら天守台。
ここまでむき出しで見れるのは
江戸城依頼かもしれん。
というくらい貴重。
登るもよし。
グルグルして楽しむもよし。
必見なのは人影まばらな北西部の石垣群。
視界に入る石垣のその数やまさに圧巻!
最後にもう一度櫓を眺めて城を後にする。
さてここまできたら
ウルトラソウルの実家を見に行かない手はないでしょー!
枡状に整備の行き届いた城下町津山を横断する
出雲街道を東へひたすらこぎ進める。
こちら定休日でしたが
津山ホルモンうどんで有名な橋野食堂。
定休日のため後ろ髪を引かれながら
さらに東へキコキコすすみ
同じくホルモンうどんの幟を掲げた
広島風お好み焼き「くいしん坊」さんへ到着。
えっ、
うどん屋じゃないじゃん!
しかも広島って岡山ですらないじゃん!
というクレームはさらっと無視します。
ご覧の通りホルモンうどんもお好み焼きも
作る設備は同じ。
というよりお好み焼き屋さんが始めた1品
というべきなのね。
そしてこちらが津山ホルモンうどん。
うん!
まぁモニュモニュしたホルモンが入る以外は
想像に難くない庶民的な味わいだね!
さて、
ここから旧道に戻ること暫し
こちらがウルトラソウルこと
Bzの稲葉さんのご実家。
イナバ化粧品店でございます!

表向きは昔ながらの化粧品店というか
昔ながらの化粧品店って
いくつ現存しているんだ・・・?
稲葉さんの似顔絵を看板にしちゃうちゃっかりさん。
ちっちゃな庇にも稲葉さん。

駐車場の案内にも稲葉さん。
稲葉さんの愛され具合を堪能したところで
旧道を津山駅へと戻る。
戻る途中気になる建物
というか
えっ!
となる異質な建物を発見。
寺と洋風な何かが合体したような何か・・・。
調べてみると
大正期に建てられた
中国銀行の全身の
「妹尾銀行林田支店」なる建物を
津山市が買い取って
使いまわしたというか
リユースしたというか
リノベーションしたというか判らないけど
とにかく
ギャラリーとして転用したもの。
とにかく異質なつくりが目を引いてしまう。
城下町からの津山城石垣東側面。
とにかくでかい。
こんなお城とともにくらせる津山市民は幸せだなあ。
南からの備中櫓。
アーケードがシャッター通りなのは
どこも同じだな。
もう一度吉井川を渡って津山城へ。
津山駅でレンタサイクルを返却し
ディーゼル列車にお別れを告げて
乗り合いという名の
貸切タクシーで一路岡山マスカット空港へ。
ぴったり70分で空港着。
長い一本道なので
前にダンプカーとか走られた日には
もうどうしようもないのね。
高級桃のゼリーをお買い上げしたら
機上の人。
上空から眺める駿河湾。
電車を乗り継ぎ10時間を要した津山駅。
飛行機を使えば
岡山空港→羽田空港が
わずかに80分。

やっぱ早ええわ。
飛行機。

タオ(新橋)

2021年02月01日 | 揚げものをいただく

からあげ定食を頂く。
どういう経緯で作られたのか
全くイミフな唐揚ソングが流れる店内。

人気店のようで13時半にもなると
唐揚げ定食の1択が残るのみ。
巨大な唐揚が5枚。
アゴが動かなくなるまで
第一走者からアンカーまで
完全に唐揚のみで
完走しなければならない。

がしかし
作り置き...
口をやけどする心配はないけど
そりゃないぜ...。
そのあとの2組目から受注生産を再開。
そりゃないぜ!
相当味付け濃いめ。
胸肉1枚じゃねーかってくらいデカい。
味噌汁が豚汁でアツアツなのは高評価。
タフな戦いだったぜ!