まさに恩田ワールド
誰しもが知る高校生活という日常に
1.5次元の非日常を放り込んでくるという
「三月」や「ピクニック」でも余すことなく見せつけた
あのテクニックだ。
山田君と6人の魔女だ。
「三月」に近い粗削りで強引な
せまっ苦しい女子の妄想のような世界に
これがデビューとなる初々しさを感じる。
妄想女子の脳内再現度の高さと
緩急が
恩田劇場の真骨頂。
けどなんか恩田さんの高校生活がわかる気がするなぁ。
ほんとに満ち足りた生活を送った人は
こんなこと書かないと思うもの。
こんな大事なことには気づかないと思う。
誰にも言えない複雑なジレンマを抱えて
まわりとはかみ合わない3年間を送ったのだと思う。
そうでないと
こんな高密度な生活は描けないよ。
放射状に人の糸が広がり
そしてまた収束する。
気が付いたら何かを紡いでるようであり
なにも紡いでいないようでもある
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