確か先週の今ごろは突然の寒さに見舞われ、仕舞いかけた冬ものをあわてて引っ張り出して
いました。所が今週は一転して思わず「暑い」とつぶやいてしまう陽気が、一週間のうち夏日が
5日も続きました。
四季の区分がはっきりとしているはずの日本なのにと愚痴りながら、新聞のコラムの切り抜きを
読み返していたら、徒然草に「……春暮れてのち夏になり、夏果てて秋の来るにはあらず……」、
つまり一つの季節が終わるのを待って次がやってくるのでないと。
兼好法師は続けて「春はやがて夏の気を催し、夏より既に秋は通い…」とも書いて、季節が
行ったり戻ったりするのはごく自然の摂理だと述べている一文が目にとまりました。
平年気温よりわずか2~3度上下していることぐらいは、老体と言えどもしっかり適応しないと
行けないと自分に言い聞かせいた途端、暑さのため転寝をして夏風邪を引いてしまいました。
春分以後、夜が明けるのが一日一分ずつ早くなり、つい先日までウオーキングのスタートする
5時は真っ暗闇でしたが、それが今では夜明けの薄明りが徐々に明るさを増していき、歩き
終わる6時過ぎにはすっかりと夜が明けています。
桜が終わりこの時期目につく花も初夏の花たち、コデマリ・シャガ・イチハツです。
このどれもが乾いた土など悪い環境下にも元気に育つので日本では庭の花として
重宝されていてよく見かける花達です。
そして草花ではムラサキカタバミです。カタバミの仲間の中で最も美形、園芸店で
「オキザリス」という名で販売されています。(「オキザリス」という学名は酸っぱいという意味)
私の子供の頃は「スイスイバ」とよんで口にくわえて酸っぱい味を楽しんだり、葉と葉とを
からませて管を引っ張り合って遊んだ懐かしい草花です。
さて、最後は今週の花、「ヤマブキ」です。
京都では春は桜の花が咲いて始まり、山吹が散る頃に終わるといわれています。
関西有数の山吹の名所松尾大社に、4月22日神幸祭の日の午後出かけました。
例年であればこのころが見ごろのはずですが今年は温暖のため花は盛りは過ぎて
いました。
境内を横切る一ノ井川沿いを中心に約3千株が植えられていますが、写真の好スポット
は限られていて人影を入れずに写すのに順番待ち。