ザ・コミュニスト

連載論文&時評ブログ 

世界共同体通覧―未来世界地図―[補訂版](連最第32回)

2024-06-06 | 世界共同体通覧―未来世界地図―[補訂版]

四 汎アフリカ‐南大西洋域圏

(15)サヘル合同

(ア)成立経緯
サハラ砂漠南淵のサヘル地域を共有するモーリタニア、マリ、ブルキナファソ、ニジェール、チャドの5つの領域圏が合同して成立する合同領域圏。サヘル地域の東部を共有するスーダンも招聘領域圏として参加する。

(イ)構成領域圏
合同を構成する領域圏は、次の5圏である。いずれも統合領域圏である。

モーリタニア
主権国家モーリタニアを継承する領域圏。

マリ
主権国家マリを継承する領域圏。

ブルキナファソ
主権国家ブルキナファソを継承する領域圏。

ニジェール
主権国家ニジェールを継承する領域圏。

チャド
主権国家チャドを継承する領域圏。

(ウ)社会経済状況
主権国家時代におけるこの地域の政情不安と武力紛争の解決、さらに持続可能的な共通経済計画によって構造的な貧困や人口爆発が解消されるとともに、世界共同体再生可能エネルギー機関との協働での再生可能エネルギーの開発・利用も進展する。この地域特有の干ばつも、世界共同体の砂漠化抑止計画により改善され、食糧難も解消される。

(エ)政治制度
合同領域圏は、各領域圏民衆会議から選出された同数の協議員から成る政策協議会を常設し、圏内重要課題を討議し、共通政策を協調して遂行する。政策協議会は、各領域圏の政治代表都市で持ち回る。サヘル地域に領域圏をまたいで居住する自立的な遊牧民トゥアレグ民族も独自の民族自治体を結成し、政策協議会に代表者を送る。紛争防止のため、世界共同体平和維持巡視隊と協働しつつ、サヘル平和維持隊を共同運用する。

(オ)特記
旧版ではモーリタニアを除く4圏を環赤道‐中央アフリカ合同領域圏の各領域圏とともに、一つの合同領域圏に包括していたが、サヘル地域には固有の特色と課題があるため、分割した。また、旧版ではモーリタニアをマグレブ合同領域圏に包摂していたが、地政学的にはサヘル地域にかかるため、当合同に包摂した。

☆別の可能性
モーリタニアがマグレブ合同領域圏に加入する可能性もなくはない。


コメント    この記事についてブログを書く
« 世界共同体通覧―未来世界地図... | トップ | 世界共同体通覧―未来世界地図... »

コメントを投稿