対局日誌

ネット囲碁対局サイトでの、私の棋譜を記録していきます。
全くの初級者がどう成長していくか、見守ってください。

プロ棋士ペア碁選手権2011決勝観戦記 後編

2011-01-31 22:18:59 | 雑談
つづき

棋譜はコチラから。



俗に白134から白138と黒石を切断して、
上辺に取り残された黒石はいわゆるひとつの
「機内持ち込み」ってヤツ(違)?

「メーエン先生の勇み足だったか?」
これだけマルっと取っては「流石に勝ったのではないかと」思った。

ところが白140と打った直後、結城プロが
アーッ!
…と、声には出さねど両手で顔を覆い、天井を仰いだ。

読めなくても見ている側にも何か
大変な誤算があった」ということが伝わる。

その誤算というのが白140そのものなのか、もう少し前なのかはわからないが
黒145に147とワリコメないというのが、結城プロ&歩様ペアの結論だった。
ちっとも結末が読めないが、これは攻め合い負けになるのだろうか?

とにかく黒151と二子を取られては、黒無事生還。
明らかに白の失敗で、私もガックリである。



以降、結城プロはややフテグサれ気味の表情での着手が続いたので、
「もうダメなんだろうな…」と信用して私もトーンダウン。

それでも一応、自分なりにヨミながら観戦を続けた。

上の黒が203と打った局面では、白200のノゾキを生かして、
当然白Aから決めていくものだと思っていた。
対局後に大盤解説に戻ったら、石田プロの解説もその線で進めていたようだった。



しかし結城プロから手を渡されて歩様が選んだのは白206。
ここは見合いみたいなものということ?

それ以上によくわからなかったのが白210。
ここも黒211の2子取りと同じ大きさなのかなぁ?
どうしても私レベルでは「取る」手が大きく見えてしまう。

と、色々考えるのもダメダメだと思っていた局面が、
形が大分決まった頃に、試しに盤端から数えてみると結構細かかったから。
アゲハマがいくつなのかがわからなかったので不正確だとはわかっていたが、
「もしや?」

ドキドキ…

しかし結果は…黒…半目!半目勝ち!

う、うわぁ

プロ棋士ペア碁選手権2011決勝観戦記 中編

2011-01-30 22:55:55 | 雑談
つづき

棋譜はコチラから。



さて昨日の死活。
実戦はこうなった。

生きるだけならば右下とのフリカワリも睨んで、
決して難しい順ではないが、白102までの出来上がりは、
作った詰碁のようにピッタリ二眼で面白い。

尤も白90では変化の余地もあった模様。
歩様も生きが読めていないはずはないが、
いろいろと全局的な折り合いが難しいらしく、
首を振りつつ考慮時間を消費していた。
黒105と打たれてこの3子の動き方がまたまた難しいので、
損得は微妙な感じ。

実際対局後の大盤解説場でも、この辺りも俎上にあがっていた。



一考の余地があるというのは歩様が打った白106もそうで、
個人的には107と抜いたほうが厚いんじゃないかと、観戦して思った。
実際、黒107と打たれて歩様が顔をしかめていたし。

ともあれここを荒らすのも大きいといえば大きい。

黒119と打ったところで観戦者してはあまり目にしない光景が。
結城プロが「ちょっとトイレに」と立ち上がったところ、

メーエン先生「あ、ボクも」
歩様「それじゃ、私も」
イーミンちゃん「私はいいです



結果、一人取り残されたイーミンちゃん。
辺りを見回してちょっと苦笑しながら黒125と着手していた。

ちょっと余談だが、写真手前のある、
矢印のランプは今回から導入された新兵器
手番が回ってくるとランプが緑色に点灯して、
今、誰の手番かがわかるようになった。
これで治勲先生も安心さ!

さて、盤上に戻ってメーエン先生が放った黒131。
勝負手といった雰囲気で、
私「メーエン先生が形勢を苦しいとみているのかな?」

結城プロも考慮の末、「深入り」と判断したようで、
白132と敢然と切断に。
局面は一気に緊迫化!

プロ棋士ペア碁選手権2011決勝観戦記 前編

2011-01-29 22:55:55 | 雑談
既報の通りプロ棋士ペア碁選手権2011にいってきましたよ。

そいや私が観戦してから、歩様の決勝進出は初めてだから、
私の決勝観戦も初めて…かもしれない。

会場にこれから開会式という、いいタイミングで到着。
ハン・コンユプロと梢恵ちゃんが登壇していたので、
何故だろうと思ったら記録係を努めるとのこと。

で、紹介が終わった後、
ハンさんと梢恵ちゃんが対局室に移動したので、
つられて移動してみると…ん?対局者がまだいない。

対局者の紹介はまだこの後だった(汗)。
慌てて講堂に戻って決勝に出場する、
結城プロ、鈴木歩プロ、王銘プロ、謝プロの
花束贈呈を確認して、今度こそ対局室へ。
結城&歩ペアは今回も日本代表ジャージ。



握ってメーエン&イーミンペアの黒番。



メーエン&イーミンペアの違い小目に対して、
結城&歩様ペアは向かい小目を採用。
最近、私の白番愛用の戦法で嬉しくなってしまう。

左下のカカリに手抜きに対して、
メーエン先生は大謝ならぬ大斜にカケる。
カケだけに謝プロにカケたのではないだろうが…。

堂々と受けて立つ結城&歩ペア。
結城プロは「大斜村正大ナダレ」という本も出しているので、
研究済みを警戒したか、謝プロは黒21と大斜の中でも、
比較的簡明な戦いの変化を選んだ。

ますます私好みの展開でどうなるかと見守っていると、
結城プロは左上白24と切り、
更に白28と左辺の2子を捨てる順を選ぶ。
これで黒が凝り形とみるか大きくとられているとみるかは微妙…。
加えてとられた2子にどういうアジが残っているかだが…。

右下の形も比較的プロでよく見る形。
白38にメーエン先生が迷った末、黒39とヒラいたので
結城プロが当然というように白40。
ここで謝プロが放った右上黒△41に
歩様が「どうしよう」というように首を振った。



結局迷いに迷った末、「結城先生任せます」と白42にキカす。
結城プロは白44とツケ、ワタらせることに甘んじた。
何だか歩様の顔色からここは失敗したのではないかと思ったが…。

とりあえず先手をとって結城プロは白52。
そして歩様の白54で、今度はメーエン先生が悩みだした。
何だかとられていた2子が働いてきそうなムード。

そして2子を働かせるならばタケフの急所である白60は自然。
白64とツケて、局面はより複雑になり、双方小刻みに時間を使う。



黒65白66とここにもキリチガイが出来た。
メーエン先生と歩様双方が頭を振りつつ打ち進めるので
気が気ではなかったが、黒67とアテればコウまで一本道のようだ。

歩様はコウダテに自信がなかったように見えたが、
結城プロは白76と右上にコウダテを求める。
なるほど、これで失敗したかにみえた上辺がコウダテに変わった。

結局ヌキと4子捕獲のフリカワリで、
これは白が上手くやったようだ。

しかしイーミンちゃんも楽をさせてくれず、
黒81と左下の一団の死活を問う。
さぁ、「白先如何」?

北海道伊達市

2011-01-28 22:07:22 | 雑談
第35期棋聖戦第2局が行われた北海道伊達市

どこかで聞いたことあるなと思ったら、
セオリー」という中高年向けのムックで、
「住み替え成功例」の街として取り上げられているのを、
広告でみたのだった。

他が市名だけなのに、
伊達市だけわざわざ「伊達(北海道)」と書かれていたので
印象に残っていた。

加えて
「何故に北海道なのに伊達やねん」
という内心ツッコミもあって。
ググッてみると結構、伊達市って方々にあるのね。

件のムックを書店でみつけたので
手にとって見ると伊達市についてかなりページが割かれていて、
北海道でも温暖な気候で移住者が多く
「北の湘南」と呼ばれているとか。
また市政も移住者を積極的に招致しているらしい。

で、実際に現地入りしてどうよ奈穂ちゃん(笑)?
囲碁が盛んという報告はあったけれど。

今住んでいるところから、そう動かないだろうけれど、
湘南と北海道はちょっと憧れるなぁ。

新刊棋書情報「即効!囲碁総合力アップの30章」

2011-01-27 21:19:17 | 棋書
誠文堂新光社から「即効!囲碁総合力アップの30章」という本が出ている。

タイトルからはそれとわからないだろうが、
月刊「囲碁」誌で連載中の「月替わり講座」を
2005年10月から2008年7月掲載分から30回分をセレクトしてまとめたもの。
講座の執筆者は高成謙。

この講座は毎月46ページのミニ講座ながら好評らしく、
dasさんも「毎回楽しみにしている」と方円書庫で述べていた

私はというと回によっては興味深く読む時もあるが、
どちらかというと熱心な愛読者とは言えない。
見た目以上に私には内容が高度なのかもしれない。

加えて本書は、講座の内容から
「序盤」「中盤」「終盤」に並び順を再構成しているものの、
それ以外は連載時の講座をそのまままとめただけなのが不満。
当然、毎月月刊「囲碁」を購入している読者には不要だ。
月替わり講座というのは連載にはいいけれど、
単行本としてまとめるとまとまりのなさが逆に欠点になる。

折角、単行本化するのだから特に反響のあった講座に絞って、
講座の内容をより掘り下げたものだったら、
もっと興味が湧くと思うのだが…。

新刊棋書情報「すぐに身につく はじめの30手」

2011-01-26 21:26:02 | 棋書
小林光一プロがMYCOMから「すぐに身につく はじめの30手」という本を出した。

以前、小林プロは同じMYCOMから「簡単マスター!はじめの30手」という文庫本を出しているが、
それとは別物で、新たに書き下ろしたもののようだ。
構成は朴道純。

内容としては短路盤や「決め打ち碁」で、
囲碁を最後まで打てるようになった初級者が、
実際に19路を最初から打つに際に、
どんなことを心がけたらいいのか、
どんなことを指針にしたら良いのかということを、
囲碁のセオリー(第3章)や定石・布石(第2章・第4章)を通して解説していくという内容。

出だしで「ここを『星』といいます」というレベルから解説からはじまったかと思うと、
何の説明もなく「カカリ」「ハサミ」「シマリ」という囲碁用語も登場したり、
どのレベルに対して、どの辺に軸足を置いて解説したいのかが
ややボヤけている印象を受けた。

ただ正直、こういう狙いの本は自分は読む機会がないので、
細かいところ良し悪しはパッと眺めただけではよくわからない。

とりあえず「こんな本が出ました」程度の、
簡単な報告とさせていただく。

新刊棋書情報「山田規三生の碁」

2011-01-25 19:55:55 | 棋書
羽根直樹の碁」「結城聡の碁」「謝依旻の碁」に続く、
「世界一わかりやすい打碁」シリーズ第4弾として
MYCOMから「山田規三生の碁」が刊行された。

構成はシリーズ通して朴道純。
また基本構成もシリーズ通して変わらない。
このうち「羽根直樹の碁」については既に並べながら読み終えたので、
近日感想を詳しく記事にする予定。

掲載局はタイトル獲得の第45期王座戦、
3大タイトル初挑戦の第61期本因坊戦を中心に、
早碁優勝の第8期竜☆戦、国際戦準優勝の第5回三☆火災杯などから、
山田プロの勝ち局をセレクト。
棋歴の主要なハイライトはカバーしている。

ミニコラムも3つ掲載されているが、
いずれも碁ワールドの山田プロの講座をよく読む人は、
既知のことなのが残念。
流石に単行本用に新たな話題を提供するのは難しいか(笑)。