対局日誌

ネット囲碁対局サイトでの、私の棋譜を記録していきます。
全くの初級者がどう成長していくか、見守ってください。

NHK将棋講座に懐かしの局面

2009-05-31 21:29:15 | 将棋
今日リビングに降りてみると偶々チャンネルが教育に合わされていた。
多分、「日曜美術館」を観た後の消し忘れだ。

普段はNHK将棋講座は全く観ないのだけれど、
折角だから観てみると懐かしいことに、
私がリアルタイムで観戦していた、
第14期竜王戦が題材として取り上げられていた。

この対局は私が一番初めにプロの技に感動した、
一局だったかもしれない。
取り上げられた局面をみて、すぐ思い出したもの。



先手の詰めろを受けにくいように見える。
当時、振り飛車党(振り飛車という戦法を好んで指す人達)だった私は、
振り飛車党総裁と呼ばれていた
先手の藤井プロを応援していたので、
「だめか」
とハラハラしながらこの局面を観ていたことを覚えている。

そして指された次の一手に驚愕



銀のタダ捨て!
これがいわゆる詰めろ逃れになっているのである。
思わず一人なのに声を上げて
「凄えぇ!」
と心底唸ってしまった。

今は将棋の観戦がめっきり減り、
囲碁の観戦が増えたけれど、
未だボードゲームを観戦していて、この時ほど感動したことはない。
将棋史上にはもっと凄い手がいくつもあるだろうが、
私にとってはナンバー1。
何より視覚的に凄さがわかりやすい。

しかし今期の将棋講座ってえらく難しいことをやっているのですな。
こんなの使いこなせるのはネット将棋の高段者ぐらいでは?

囲碁版ナイトライダー

2009-05-30 23:40:11 | 雑談



ナイトライダー

本因坊と破壊とコウ材の渦巻く現代に甦る正規の棋士

ドリームプレイヤー・呉清源とともに
模様から逃れるタネ石たちを追う若き(?)ヒーロー



マイケル・レドモンド

人は彼を…



英語でしゃべらナイトライダー
パックンと呼ぶ!


我ながらくだらねー。

【おまけ追記】

テンコレ先生
マイケルの良き理解者。
(名ライターにしてレドモンド先生の仲人だったと思う)

牛力力
呉清源開発メンバーの一人。
ゴーストライター担当。
(レドモンド先生の義姉だったと思う)

巨大な囲碁に立ち向かう現代の棋士、パックン。
今日、彼を待ちうけるものは果たして誰か…。

第2次猿十番碁第4局 第4譜

2009-05-29 23:50:53 | 棋譜
遡って黒41でアテコメば良かったとのhexaさんの指摘。



実戦の時も当然考えたのだが、
何か上辺に障りそうだし、難しそうなので、
「読むのを拒否」
してしまった。
実際は上図のように難しくも障りもしない。

一応白も締め付けの主張はあるけれど後手だし、
黒13に伸びれば黒良いんでしょう。

もうちょっとましな碁だと思っていたけれど、
実際はひどいことがわかってきてヘコむわぁ~。



前回の終わりの局面でも、
私が出した答えは正解(?)の逆。
白の腰の伸びすぎを咎めたくて直接切っていったのだが、
68にじっと伸びれば
「次に切るぞ」と脅しているし、
右下の黒と繋がり気味になるので、
下辺と中央の白石にプレッシャーがかかって、
文字通り一石二鳥だった。

全く強気と弱気が、
絶妙にハーモニーを奏で物凄い弱いプレイヤーを形成している。

黒69と切った後の進行も、
大体実戦のようになるだろうと「読んでいた」。
ウソじゃない。
でもこれで「何とかなるんじゃないか」と思っていたのだ。

…全然、黒悪くなってますな。

第2次猿十番碁第4局 第3譜

2009-05-28 21:47:03 | 棋書


黒31から担ぎ出したのでは白を笑えない。
ここは黒33と単にノビて、
黒35のハネを楽しみに置いておくところだった。

それに白が備えれば他に先行できる。
白を固まらせたことに満足すべきだったのだ。

迷ったところでもあるのだけれど
「出られるところは出なきゃ」
と見切りで発車。
前譜のnipparatさんのコメントにもあったけれど、

「グッと我慢して溜める」
という部分に本局は欠けていたように思う。
最近緩い碁でも勝てているからなぁ…。
ただしそれがプラス思考に繋がってもいるので
一長一短ともいえるけれど。

白36と出てきた石も攻められればいいのだが、
白40と利かされたのがシャクナゲの花で、
白42と叩かれているのではどちらが攻めているのかわからない。

打っているときは
「妙にやりにくいな」
ぐらいにしか考えていなかったが、
ここはもう形勢が白に傾いているのではないか?

しかしそれに気づかず、
白54をみて再び、
「こんな切れそうなところは切るのが気合だぁ!
とアニマル浜口ばりに切断。
もう切り切り舞いのダンスパレード。
とにかく攻めの対象が欲しかったのだけれど、
切れば切るほどこちらに負担が増すばかりであった。

それをみてのことか知らないけれど、
hexaさんはまたもや白62と挑発的な手を放ってきた…。

第2次猿十番碁第4局 第2譜「大斜ジマリ」

2009-05-28 05:04:33 | 棋書


「ヒカルの碁」にちなんで
2手目天元に打ってくるかな~」
とちょっと期待していたが、
hexaさんは普通に星。

黒3から黒5の大斜ジマリは予定通りで山下流を採用。
元は2002年NEC杯決勝、対高尾プロ戦で
この対局で山下プロは負けているんですけどね。
ま、気にしない。

初手5の五の布石のキモは、
どこまで高圧的な姿勢を貫けるかどうかで、
以降もセオリーにとらわれない打ち回しが求められるのだ。

7では11にシマるのが山下プロ推奨の手順だが、
一本様子を聞いてみた。
実験していたときは一間高ガカリが多かったのだが、
本局は気分で普通の小ゲイマ。

hexaさんは
「観音ビラキみたいですね」
と白8に入ってきた。
それをみて
ブルータスよお前もか!
と書いた私のチャットはちょっと説明の要があろう。

実は実験局数局も皆が皆、
hexaさんと同じように星にいきなり入ってきたのだ。
実験相手はhexaさんよりもう少し下のクラスなので
本局はそうは打ってこないかなと思っていたのだが、
まんまと打たれてしまったのでカエサル。
アマチェア共通の原始的心理なのだろうか?

もっともこれは歓迎で対策も織り込み済み。
これが怖かったら初手5の五は打たない。

白10で単に12と打たなかったはhexaさんの工夫(?)。



対してこんな図も浮かんだが実戦で悪からずと判断して黒11と打った。
2段バネの手筋から上辺も右辺も止めれば黒悪くない。

白20から担ぎ出したのは私が言うのもなんだが、
hexaさんの悪癖だと思う。
そもそもこの石を担ぎ出さねばならないのなら、
右上に問題があるのだ(言いすぎ?)。

「シメシメ」と思ってシメツケ気味に打つ。
黒23の手筋も気持ち良い。
白30までの局面は打ちやすいと思っていた。

新刊棋書情報「碁は戦略」

2009-05-26 19:49:18 | 棋書
期待の「別冊月刊碁学」復刊シリーズの最新刊
碁は戦略」(牛窪義高著)。

昨年発売された「碁の戦術」の続編という位置付けで、
前著では「ノゾキ」や「サバキ」「キカシ」といった「技術」を解説したのに対し、
本書では「厚みの活かし方」「大模様の消し方」などの
文字通り全局的な「戦略」を説いている。

ただ期待が大きすぎたのと、私が類書をいろいろ読んでいるせいもあって、
「案外普通の啓蒙書だな」
というのが正直な印象。
刊行から30年以上経っているので、
どこかしら他の本でも取り上げられていることが大半だ。

それでも
「テーマ17 機略〈ハザマトビ〉」や
「テーマ14 打たずの戦術」「テーマ15 相手を迷わせる」
は他の本ではあまり取り上げられないテーマであり、
また文章も厚みの勢力圏を「台風」に喩えてみたり、
現在のライターの型にはまった書き方よりは、ずっと「読ませる」。

やはり他の月刊碁学シリーズと同じく、
1度は腰を落ち着けて読んでみたい本である。

新刊棋書情報「プロの常識・アマの非常識 中盤編」

2009-05-25 21:27:46 | 棋書
MYCOMの新刊
プロの常識・アマの非常識 中盤編」(石田芳夫著)
が店頭にあったので、
書き始めたばかりの猿十番碁をほったらかして新刊棋書情報。

布石編」が散々だったので、
本書もちょっとどうかなと思いながら手にとったが、
レイアウトなどに色々工夫を凝らしているのがまず目に付いた。
構成は朴道純氏。

コンセプトとしては石田プロの碁を題材に、
アマが見過ごしがちなプロの4つの常識

1.「序盤からの流れをしっかり踏まえる」
2.「相手の狙いを読み取って対処する」
3.「相手の狙いを無視し、しっかり反撃する」
4.「形にこだわりすぎず、最善手を追い求める」

を「次の一手」形式で説いているのだが
1の「常識」を踏まえてか、
問題図に至るまでのプロセスも寄り道して解説のが特色。

また題材となった碁の総譜も収録し、
「是非並べながら読んでください」
としている。

棋書を碁盤に並べながら読むのは私にとっては「常識」なので、
どの程度の人がこの取り組みを新鮮に感じるかはわからないが、
姿勢そのものは好印象だ。

更にテーマに沿って問題が並ぶため、
同じ対局の碁がトビトビで登場する。
そこで現在の問題が前後のどの問題と同じ対局なのか
参照先を表記している。
読者の好みによっては、対局ごとに読み進めていくことも可能か。

ただ肝心の4つの「常識」がやや漠然としているため
読者がどこまで消化できるかは疑問。
特に常識1はともかく常識2-4に関しては、
アマが「常識」を「知らない」というより
「狙い」を「知らない・気づかない・読めない」ということが大半だと思うので、
解説を読んでも
「ははぁ、そういうものですか」
と感心して終わってしまいそうな印象を受けた。
結局「目がいくか」「力があるか」なので。

「布石編」よりはるかに良くなっている点は高く評価したいが、
「役に立ちそうか」と言われると
現段階では「うーん」という感じである。

第2次猿十番碁第4局 第1譜「初手5の五」

2009-05-24 22:01:26 | 棋譜


5月ということで初手5の五というのは、
前回の対局後に既に決めていた。

ここ2週間ちょっとは山下棋聖の棋譜を中心に10局ほど並べ、
書籍も数冊チェック。

そこから出た結論は
「とても勝ちにくい作戦
だということだった。
実際、山下棋聖も同時期に打っていた初手天元は好成績なのに、
5の五の棋譜は確認できた範囲では、あまり勝率は良くないよう。
模様をはっても広すぎてまとめにくく、
結局最後まで戦い抜かなければならないのが大変ということだろう。

ちょっと日和ってしまいそうだったが、
実際に6局か7局ほど打ってみた感触は悪くなく、負けなし。

3月に採用した初手三々もプロの対局では勝率が悪い作戦だったが、
実際の序盤は悪くなかった。
というか勝っていた(涙)。

やっぱりブログに載せるからには面白く打ってみたいし、
こうして研究することで作戦の幅も広がる。
実際以前より小目や目はずしへの理解も深まった。
勝負そのものより、そこに至るプロセスに意義があると感じたので、
決心を変えず採用と相成った。

…首のかかった対局では使いにくいけれど…。

棋書情報「5段を目指す総合問題140」

2009-05-23 22:46:54 | 棋書
今年発売された「五段を目指す総合問題140
まんま「囲碁力」の高段者向け。
と、思うのだけれど「シチョウ」問題などは私でも簡単に解ける。

全く評価しないことは「囲碁力」で触れた通り。
そういえば「囲碁力」は書店でみかけなくなったが、
少ない予算を割いて懲りずに出してきた棋院出版部に、
軽い苛立ちを感じる。

どこの五段かは知らないが、
天下五段を目指すレベルの人ならば、
もっとしっかりとした上達法を実践していただきたい。

棋書情報「新ポケット定石100」

2009-05-23 06:54:39 | 棋書
新ポケット定石100」が日本棋院から発売されていた。
2008年10月刊行ということなので

多分この本も紹介していなかったと思う。
私はつい最近までこの本の存在を知らなかったので、
レビューから漏れていたようだ。
そういう本はいくつもあるけれど…。

旧「ポケット定石100」と違い、
定石の問題集形式になっている。

同形式の定石問題集を私も何冊か持っている。
つい最近も外出のお供として「定石の危機管理」携帯したのだが、
正直なところ全く頭に入らなかった。

「ポケット定石」に比べると難しかったのもあり、
単に私が合わないだけかもしれないが、
他でもこういった定石問題集から
定石を学んだという話を聞いたことがない。

「定石の中の手筋」を学ぶと考えれば
これはこれで意義あるとは思うが、
それならば「手筋問題集」として出ているものの方が良い。

そもそも定石は「絶対」と思うと逆効果になりやすいので、
本書をオススメできない。
というより私はこういう定石問題集は
ほとんど役に立たないと考えている