対局日誌

ネット囲碁対局サイトでの、私の棋譜を記録していきます。
全くの初級者がどう成長していくか、見守ってください。

棋書情報「碁の戦術」

2008-12-31 08:46:00 | 棋書
今年最後の本の紹介はMYCOM囲碁文庫「碁の戦術」。
非常に気になる本で一度は読んでみたいと思っている。

内容はアマチェアの打ちがちな
「無駄なアタリ」や「ノゾキ」を矯正したり、
「サバキ方」や「キカシ方」を指南するもの。

「そんな簡単な内容、オレには必要ないね」
と思っているそこのアナタ!
本当に実践できていますか?

21の全項目をしっかり意識できている人は
案外アマチェアでも高段といわれる部類だけではないかと思う。

特に無駄なノゾキやアタリの項は立ち読みしただけでも学ぶところがあった。
確かに「3線と4線」など平凡な章もあるが、
是非マスターしておきたいテーマばかり。

「月刊碁学」は利益度外視で刊行されていた雑誌だけに、
編集者自身が「面白い」と思うテーマを書いているところが多いようだ。
「月刊碁学別冊」の復刊シリーズは、
今後も要チェックだと思う。

棋書情報「アマの弱点徹底分析」

2008-12-29 18:59:16 | 棋書
山下プロに関してはあまり、
私の評価は高くない。

理由を有体に言えば国際戦の戦績と、
近年の碁にもう一つ興味がわかないため。
あと嫁さんが美人なところ(謎)。
南斗聖健プロの妹さんなんだけどね。

しかし書籍の方は
「攻めの突破力」(日本棋院)、「戦いのベクトル」(MYCOM)と
悪い印象はなく、
四天王の中ではむしろ良い本を出していると感じている。

ただ11月に発売された「アマの弱点徹底分析」はイマイチ。

大学生の対局を題材に、
アマの陥りがちな布石や攻め、
守りの失敗を矯正しようというものだが、
「少し厳しく指摘しました」
という前書きの割には解説が簡潔すぎて、
ざっと見ただけではピンとこなかった。
構成の内藤由起子さんの悪い面が出てしまっている。

そもそもあまりアマの碁に興味がないし、
この辺りの手直し本は雑誌でやれば良いことで、
何も書籍の形する必要がないとも思っている。
将棋にはこの手の棋書はほとんど見かけない。

どうせ大学生の碁を俎上にあげるならば
その碁を「至高の決断」のように複数のプロが、
「ああでもないこうでもない」
とつつき回す方が面白いと思う。

猿十番碁最終局告知

2008-12-28 10:12:27 | 棋譜



♪あ~と~何日かで~♪
♪今年も終わるけど~♪

猿十番碁が終わっていないや…。

ということで
12/29(月)21:00~
KGSで第10局を打ちマウス。

昨年1月5日から始まった猿十番碁もいよいよ最終局。
拙局、熱戦いろいろありましたが、
有終の美といきたいもんです。

新刊棋書情報「すぐに使える 世界の最先端布石・定石」

2008-12-26 06:16:45 | 棋書
MYCOMからの12/25に発売されたクリスマスプレゼントは
すぐに使える 世界の最先端布石・定石」。

大矢浩一プロの前著
「アマの知らない最先端定石」
の続編という位置づけで、
世界の最近の布石、定石を紹介している。

布石・定石が出てきた背景の説明にも紙面を割いており、
実際にアマチェアにも使えそうな手順には
「オススメ」マークをつけているのも前著と同じ。

中国流への二間外からカカる形や、
河野プロ、張プロが愛用する変形中国流など見慣れた形も多いが、
中には私も全然知らなかった
定石・布石もあってなかなか興味深い。

一部ミニナダレ布石や、
猿十番碁第9局で紹介した布石など
「世界の新手法ガイド」とかぶるところもあるが、
むしろ併せて読めばより理解が深まるだろう。
ただ定石の項は、そろそろ発売されるであろう改訂版
「基本定石事典」
でどの程度カバーされているか気になるところではあるが。

大矢プロは今後も似たような形で、
世界の最新形を紹介することを目論んでいる節があるが、
それならばいっそのことアマチェアが使うなどということは気にせず、
「プロの碁観戦ガイド」
に特化してみてはどうだろうか?

ともあれ一度は眼を通しておきたい一冊である。

棋書情報「プロの常識・アマの非常識 布石編」

2008-12-23 07:29:50 | 棋書
2ヶ月前にMYCOMから出版された「プロの常識・アマの非常識 布石編」は
いかにも「本因坊秀芳の布石本」といった趣きの本。
構成は朴道純氏。
「布石編」ということは「中盤編」「終盤編」も予定しているのだろうか?

第1章の「6つの常識」は読むべきところはある。

しかしながら第2章からの「星+星の2連星」などの各論に入ってからは、
第1章の「6つの常識」を下敷きにしているものの
ほとんど布石の「次の一手問題集」(しかも選択肢付き)に堕していて、
大仰なタイトルの割にはありがちな内容になっている。

そもそもアマチェアで布石のいい加減な人は
非常識というよりも「全く気にしていない」という人が多いような気がする。
そんな人に「プロの常識」を説いてもどの程度の効果があるか?
そして逆に「布石に意を砕いている」人には、
6つの常識はそれほど目新しい知識とも言えないし、
6つの常識が布石の「キモ」という感じもしない。

私としては第1章に眼を通せば十分。
数年後には忘れ去られそうな一冊である。

新刊棋書情報「結城聡囲碁・世界の新手法ガイド」

2008-12-22 06:03:13 | 棋書
結城聡囲碁・世界の新手法ガイド」は
昨年の10月から今年の3月にかけて放送された
NHK囲碁講座が書籍化されたもの。

後発のマイケル・レドモンドプロの講座が先に書籍化されていたので、
「まさか出ないのでは?」
と危惧していたが、
無事、誠文堂新光社から出版されてホッと一息。
レベルがNHK出版の読者層から外れると判断されてのことだろうか?
何にせよ誠文堂ありがとう。

しかし…本屋で実物を手にとってみて絶句。
ダサい…そして高い…」

知らずにクリーム色の表紙と背表紙だけみたら、
「2008年じゃなくて1978年の新手法じゃないか?」
錯覚しそうである。
実際、本の構成は1970年ごろの誠文堂の囲碁の本に似ている。

ただ、今冷静に考えると、
この版型(A4サイズ)は1800円で出すことの多い誠文堂としては
1600円での出版は「勉強した」という気分だろうし、
更に誠文堂の表紙のセンスが私に合わないのは、
今に始まったことではないので、
それほど目くじらを立てるところではないのかもしれない。
他のNHK出版と同じ形で出てくれたら、
文句なかったのになぁという思いはあるものの。

しかし流石に即購入とはいかず、
まずは図書館に入った本を読んで「手元に置いておきたいかどうか」を、
判断することにした。

未確認だが前書きによるとNHK講座開講以降の、
最新の変化も盛り込んでいるとのことである。

BS囲碁将棋ジャーナルに羽生名人

2008-12-20 13:59:15 | 将棋
第21期竜王戦第7局の解説が観たくて、
今日(20日)放送のBS2囲碁将棋ジャーナルにチャンネルを合わせたら、
対局者の羽生名人が解説でビックリした。

番組の最後にこれまでの
羽生名人の永世位獲得の歴史を振り返る映像があったところを見ると、
どうやらNHKは「永世7冠」誕生を想定しての番組編成であった模様。
ちょっと名人には酷な生放送となったが、
あの第7局を羽生名人自身が振り返るということで、
興味深くみた。



この▲9二とは評判が悪かったが、
羽生名人としては他に思わしい手もないので仕方なくとのこと。
ただここまでの流れも
その前の▲7五歩の開戦も含めて羽生名人としては比較的自然らしく、
相手の注文に乗ってしまったというところなのだろうか?



ここでは▲6四角△8七歩成▲6二金△5三香▲5四歩みたいな順が難しかったらしい。
(局面が違うかも…)



この手が敗因で、
▲2二銀からばらして▲2三銀△3一玉▲4八飛なら難解。



この渡辺竜王の疑問手が出て
羽生名人に最後のチャンスが巡ってきたらしいが…、



飛車を働かせたのが機敏に見えて敗着で、
ここはじっと▲4八飛と金を取り△5二金でまだ難しかったということだ。

竜王戦の中継サイトから目立って新しい情報はなかったが、
なかなかこういう放送はないと思うので、
やはり「豪華」の一言。

今年最後ということで囲碁も
依田プロが登場してこちらも豪華だったが、
題材が先のリコープロペア戦というのは、
ちょっと牛刀狗肉牛刀で鶏をさばくの気がしないではない…。

ちなみに幸いなことに私は映像に映り込んだりはしていなかった(笑)。

今日初代永世竜王位誕生

2008-12-18 06:07:01 | 将棋
本日12月18日、第21期将棋竜王戦が決着します。
対局者は渡辺明竜王対羽生善治名人。
舞台は山形県「将棋の里」天童市。

勝ったほうが竜王位を獲得するのはもちろんのこと、
初代永世竜王位の座も掛かっています。

加えて渡辺竜王が勝てば、
将棋界史上初の3連敗4連勝!

本因坊戦で羽根プロが3連敗4連勝で、
本因坊位を獲得したのは記憶に新しいですが、
将棋界では未だ前人未踏です。
(3連敗後3連勝は2度)

羽生名人が勝てば、
7大タイトル全ての永世位を獲得!

加えて世代間最強対決の意味合いもあります。
過去4人しかいない中学生プロ棋士経験者の2人。

百年に1度の将棋界の大分水嶺とのことで、
中継サイトがパンクするのは必至と思われます。
どうする読売?

もっとも1日目の段階で既に抜き差しならない状況になっているので、
私が帰ってきた頃には決着がついていそうですが。

ともあれファンでなくてもお見逃しなく!

尚、この模様は12月28日のTBS「情熱大陸」でも、
ドキュメンタリーとして取り上げられるそうです。

2009リコープロペア碁選手権第2日の1

2008-12-14 09:54:58 | 雑談
歩様&ピカイチ先生ペアは準々決勝で、
「美人の扱いに長けた」今ちゃん&由香里先生ペアに半目負け(涙)。

その半目は私のせいだな、うん。

またまた15分遅れぐらいで会場に到着すると
こんな場面。



よくみると下辺の白はいわゆる6死の形で取られている。
下辺の黒の模様も大きそうだし、
「こりゃ全然歩様(白)が悪いな」
とガックリ。

ただ由香里先生のブログによると、
序盤は黒が悪くしたとのこと。
私の形勢判断が悪いのか?

あるいはもう少し前の局面のことを言っているのだろうか?
右上と左下の定石選択がちょっと変な感じではあるし、
下辺もコウ代わりで2手掛けて取った形なので。



もう少し進んでこの局面で、
下辺の取られた石と絡めて、
下辺を実戦より大きくエグる。
そんな手が局後検討されていました。
ここらが勝敗の分岐だった様子?



この辺(か、もうちょっと前)で数えてみて、
「あれ?案外(私的に)細かいな)」
アゲハマを入れないで黒が1目半ぐらい。
碁って難しい。

最後に白はコウを絡めて頑張ったものの足らず。
作って半目負けを確認した時の歩様の、
「チイッ」
というお顔が印象的でした(汗)。

2009リコープロペア碁選手権第1日の4

2008-12-13 09:29:19 | 雑談
今まで井山プロの評価は私の中では、
他の囲碁ファンよりは高くはなかったのだけれど、
今年の戦績からそれを改めなければいけないという感じになりました。



ただ「世界」という部分を考えると、
やはり彼一人では負担が大きく
やはりイソップロやそれに続く若手棋士の台頭がのぞまれるところ。

大器晩成とはいうけれど、
木谷一門全盛期でもタイトルこそ取らなくても主要な大棋士は、
10代か20代前半で本戦トーナメントやリーグに顔を出している。

当時より若干若手が出来やすくなっている現在を考えると、
日本の将来の不安はぬぐえないですね。
本当に「ヒカ碁世代」なるものは存在するのか?