対局日誌

ネット囲碁対局サイトでの、私の棋譜を記録していきます。
全くの初級者がどう成長していくか、見守ってください。

【カスノート】勝手に第36期天元戦第1局

2010-10-28 22:53:38 | 雑談
はじめ画伯やさんさんの影響で、
今日開幕した第36期天元戦第1局の棋譜をちょっと観てみた。
握って結城プロの黒。

序盤は見慣れた定石でスタートしてホッとしたが、
戦いが始まって真っ先に「アレッ?」と思ったのがこの局面。



▲の交換の後、黒1と結城プロは打った。
ヘボ眼には白2とカミ取られて、
白の眼形作りのお手伝いのようにみえてしまう。
実際に白10までの生き。

勿論、この生きは白ツラい上に後手なのだから、
黒はこれで満足というのはわかる。
ただ黒Aぐらいで封鎖すれば取れそうな白に、
ワザワザ眼形を与えて生かすという発想が
ヘボには真似できない。
黒Aでは「味悪」で黒3と「味良く」封鎖するための、
ダメを詰める犠打ということだろうか?



白1・3なんかも、ものの本を鵜呑みにすると悪手と思ってしまいそう。
本では「白A辺りに打つか、中央に出るべし」ということになっているが、
ここで出て行っても下辺に触りそうな上、
右上を盛り上げられるので早生きを目指したと言うことか。



この手も一瞬、「こんなところを愚形担ぎだすなんて…」と思ったが、
これは周辺の黒がそれほど強くないので、
タネ石とみて助け出すと言うことでわからなくはない。



この後は比較的淡々と大ヨセが続いたので
この黒1-5で▲の白2子を切り離したのが決め手か?



最後、黒1から7となったところで白の山下プロが投了。
ここはセキということでオッケー?

山下プロは黒▲に白2と手を抜いてヨセているが
恐らく投げ場を求めてのことだと思う。
ここは仮に中央がこのまま地になっても黒が若干厚いようだ。

はじめ画伯、おめでとうございます。

黒の勝因は白いマンゴープリンを食べたことで、
白はココアにクリームが多すぎたのが悪手だったでしょう。

新刊棋書情報「1週間でぐんぐん強くなる! やさしい布石特訓200」

2010-10-27 21:50:50 | 棋書
MYCOM囲碁文庫から「1週間でぐんぐん強くなる! やさしい布石特訓200」が刊行。
著者は「至高の詰碁」「求真詰碁」の郭求真プロ。
監修は王立誠プロ。
ライターはいないようだ。

「1週間」とは要は中身を7つの章に分けて、
1日1章消化していきましょうということ。

1日目 根拠を持つのが最優先(30題)
2日目 弱い石から動く(30題)
3日目 大きいところの見つけ方(25題)
4日目 模様の考え方(25題)
5日目 まとめ問題─1日目から4日目までの復習─(30題)
6日目 チャレンジテスト─めざせ初段!─(30題)

これら6日間は布石の4択問題。

最終章の7日目 卒業問題─実戦感覚を養おう!─(30題)のみ
選択肢がなく、実戦に即したものになっている。

まぁ「やさしい」という看板には偽りなく、
パラパラッと各章から10題ほど解いてみたが、全問正解だった。
ジョバンニとしては当然
よってネット碁初段までの人向けと思うが、
ネット碁有段者でも結構、
布石はいい加減に打っている人が多いので、
心当たりのある人は取り組んでみると効果あるかも。
第6章のチャレンジテスト全問正解の人は
「布石6段」だそうです。

勿論、
「布石は慣れるより習うもの」
「囲碁の問題集で選択式はありえない」
というのが持論の私は買わないけれど、
文庫と言うことでお手軽だし、
布石問題集は1冊ぐらいは持っていてもいいと思う。

新刊棋書情報「囲碁の力が10倍になる 山田式トレーニング」

2010-10-26 22:00:18 | 棋書
囲碁の力が10倍になる 山田式トレーニング」は
事前にアナウンスされたMYCOMの紹介文で
やさしい内容なのは承知していたが
いざ本を開いてみたら
普通の石を取る手筋問題集でガッカリした。
構成は内藤由起子。

第1章と最終第6章に掲載されているシチョウ問題や、
詰碁風の問題は山田プロオリジナルだと思うが、
それ以外の問題は「基本手筋100」や「ポケット手筋200」で、
あ、見たことある」というものも多い。

確かに「初手を発見できれば後は一本道」で、
「かつ明快に石を取る」問題がセレクトされているので
解いていて爽快ではあると思うが…。

全部で122題、解答は2図から43図ぐらい。
ネット碁初段ぐらいまでの棋力の人に好適。
手筋問題集をあまり持っていない人なら
購入を考えてもいいだろう。

せめて新書サイズならばこの内容でも、
手筋問題集としてある程度評価できたのだけれど。
やや持ち運びに不向きな四六版だもんな…。

帯にある「100手先が読めるようになる」という謳い文句は
よっぽど基礎をないがしろにしている人でない限り、
囲碁の力が10倍にはなりません。
…って、10倍って、どうやって計測するのよ?
こういう「昭和の香り」のするタイトルは、そろそろやめません?

坂田栄男先生

2010-10-23 10:21:58 | 雑談
携帯のニュースで坂田先生の訃報を知る。
真っ先に思ったのは
藤沢先生の後を追うようだなぁ」

私が囲碁を始めたのは5年前だから、
既に接点はなくレジェンドとしてしか知らないけれど、
不思議とその名を借りた著作は
出雲屋さんのオススメなどもあって集めている。



このシリーズの第2巻
三堀将さんがライターをつとめた「碁の殺し屋」という本は、
わざわざ埼玉、蕨の古書店まで自転車でいって購入した。
その後、アッサリ他の古書店で100円売られているのを見つけ、
愕然としたけれど、それだけの価値のある本で気に入っている。



上村先生だったか趙先生だったかの評に
「木谷先生は『こんなに先までヨンでいるのか』という読みなのに対して
 坂田先生は『こんなところまでヨンでいるのか』という読み」
というようなものがあったように記憶しているが、
碁の内容は私には難しすぎてよく分からない。

対局場の旅館でお世話をした、
囲碁を知らない女将さんが
その対局姿をみているうちに惹きこまれて、
「(囲碁を知らないのに)負けないかとハラハラしながらみていました」
と語ったというほど、
その身を削るような対局姿勢は凄まじかったらしい。

だから「勝負師」と見られがちだが、
若いときには本因坊に中々なれないなど勝負弱いところがあり、
また昔は戦争や棋戦がほとんどなかったことの影響で、
その才能が本格的に開花したのは30代以降である。

また「向かうところ敵なし」の全盛期は意外と短いので、
全体として「史上最強棋士」に選ばれるのは難しいかも知れない。
しかし碁打ちとしてのMAX値で比較すれば、
ベスト1の候補に当然入ってくるだろう。

合掌。

新刊棋書情報「置碁のバイブル上・下」

2010-10-21 22:15:18 | 棋書
東京創元社の碁楽選書新刊「置碁のバイブル 上」が発売された。
著者の梁宰豪プロは韓国囲碁年鑑や
世界大会の予選でその名前をよく見かけるが、
韓国の中堅棋士のようだ。
とはいえ1990年に東洋証券杯で優勝の実績があるらしい。

中身は平たくいえば9子から2子の実戦例から、
黒のオススメの打ち方を紹介していくというもの。

上巻で9子から6子、下巻で5子から2子を取り上げている。

これといった特色もなさそうだが、
9子の実戦例に趙治勲プロが「囲碁とっておき上達法」の中で、
「とても最善ではないので有段者にはオススメしませんが、
 9子で打つレベルの人には適切な打ち方でしょう」
という作戦が紹介されていた。

あるいは最善の打ち方を紹介するのではなく、
そのレベルでの難度のテクニック、
考え方で打つことを勧めた本なのかもしれない。

ただネット碁が中心となりつつある昨今で、
どの程度置碁に絞った本にニーズがあるかは疑問。

またバイブルというほど内容が濃い訳でもない。
置碁なら「基本置碁事典」の方が網羅的で数段バイブルという名に相応しいと思う。

わざわざ翻訳して出すほどの本かなぁ?

IGO FESTIVAL 2010 「その他」

2010-10-19 22:10:11 | 雑談
その1


IGO FESTIVAL 2010」最終盤、
「9路スタジアム」に「妙花」に解説としてきた
張栩プロが参戦していました。
これは貴重
9路とはいえ張プロの指導碁なんて聞いたことないです。

大澤健朗プロとの対局大満足だったので、
この回にはエントリーしなかったのですが、
正直対戦されている方が羨ましかったです(汗)。

その対局の様子を観戦していて気づいたのですが、
小さな子どもとの大差の対局でも張プロ、
ちゃんと手を止めて考えて打っている。
著書「勝利は10%から積み上げる」の中で
いい加減な碁を打ったことは一度もない
という言葉は少なくともこの指導碁の中では実践されていて、
一見のどかな風景なのに、
鮮烈さを感じた一場面でした。

その2


美人のスタッフが作ってくれる
TORAYAの出張スイーツ in 囲碁カフェ。



こちらが囲碁の白黒にちなんだ限定商品「ミルク葛ゼリーモノトーン」。
上の「黒」が吉野葛固めたコーヒーゼリー、
下の「白」が同じく吉野葛で固めたミルクゼリーで、
なめらかなプリンのよう。

コーヒーゼリーの苦味、酸味と
下のミルクゼリーのほのかな甘さのバランスが絶妙で、
上品な味に仕上がっていて美味しかったです。
ビンボーな私にはちょっと背伸びしたお値段でしたが、
フェスティバル参加料と思えばどうということはない!

IGO FESTIVAL 2010 「妙花 決勝戦 下」

2010-10-18 21:50:55 | 雑談


黒45と打たれると46が省けない。
なるほどなるほど。

で、47で右上と連絡すればシノギはある…らしいけれど、
右上は部分的に目がないよねぇ?

案の定、白50と出てこられてどうなるのかと思ったら…。



黒51・53・55と形を決めて、
黒57-59と先ほど打った32の石に一撃!

そして返す刀で61-63と活きたのが歩様の答え。

しかし白68と切られては右上は取られているように見える。
13路としてはかなり大きなフリカワリになって
ここはもうどっちが得したのか、どっちが有利なのか
観ていてわからなかった。

尚、対局後、
白70では先にAと割り込んで
黒の応手を問うた方が良かったのではという
武宮プロの指摘があった。



黒73から右下の形が決まった後、
白84と取られているように見える石を動いてきたので、
「ああ、ここは梢恵ちゃん不利とみているのだな」
とちょっと安心した。
今、数えてみると動かなくても細かそうだけれど…。

白88まではこうなるのとして、
黒89で91とオサえなかったのが、
私の浅い読みでは不可解。
先に91とオサえれば、
コウにはならないように思えたのだけれど…。

中央の一子に何か味があり、
それが双方の形勢判断の要因になっているということか?
あるいはコウダテを作る、
または消す意味か?

90が打てればここは当然コウ。
応援しているこちらとしては
「こんなところがコウになっては、大変!」
とドキドキものである。



黒95とコウを抜いた手を手帳にメモしていて、
顔を上げたらバタバタと局面が進んでいて、
どう打ったのか分からなくなってしまった
間違っていたらどなたかご指摘ください。

よってここ数手はちょっと憶測が入ってしまうのだが、
投了図から察するにコウダテとして右辺、
白96とツイだようだ。

ところがこれが「夜空のムコウ」で、
黒97・99というカウンターを誘発。
最後、秒読みに追われて梢恵ちゃん
震える手で白100とツイだが、
黒101と冷静にツガれてこちらが攻め合い負けとなり、
ここで投了となった。
左辺の白が活きても左下、左上共に活きているようだ。



結果、歩様が優勝
おめでとうございます

一昨年の9路大会でも準優勝だったし、
やはりヨミに力がある人は
路数に関係なく強いのだなというのが、
今大会を観ての感想。

また9路の時は天元脇などが多く、
19路と完全に別物と捉えて打っていたプロが、
13路では序盤を19路と同じ感覚で定石、布石打っていたのが興味深い。

歩様はその辺り、定石にとらわれず
自然に石を運んでいた感じ(事前研究?)で、
そこにも勝因があったように思う。

IGO FESTIVAL 2010 「妙花 決勝戦 上」

2010-10-17 23:11:03 | 雑談
去年もそうだったが、
今回も妙花はあまり観なかった。



ただし決勝、しかも歩様が進出となれば話は別。
座席をキープして
手帳に棋譜を取る準備の上、
しっかりスタンバイ。
もう一つの山からは本命イーミンちゃんを押しのけて、
梢恵ちゃんが勝ちあがってきた。

歩様の黒番。



チラッとみただけだが準決勝、
対コンユさん戦でも序盤、歩様はこんな布陣をだったように思う。
ジョバンニ的には黒がいい感じ。
あるいは今大会に備えて歩様、
予め研究して作戦を練ってきたのかもしれない。



白18は利敵行為だと思ったが、
小路盤では先手が特に重要なので、
梢恵ちゃん、一手で右下を間に合わせようとしたのか?
ただ地でも厚みでも黒が勝っている印象で、
白は相当の頑張りが必要と見ていた。

時間の方も既にこの辺りで梢恵ちゃんは3回中2回を消費。

ただ白22には「なるほど」。
一子を取り込みつつ上辺を安定されれば、
白もまだやれそうだ。

黒29は左下の白根拠を奪いつつ左上を安全にし、
これもこの一手。



白32はちょっと意外な着点。
勝負手だろうか?

ところがその勝負手を無視して黒33と攻撃を継続!
こちらを取りきれば十分というのはプロならではの大局観か?
私ならつられて右上を受けてしまっただろう。

白はどう凌ぐと固唾を呑んで見守っていると。
34と連続勝負手
難しいところに着手するものだ。



断固36の方にハネると思っていたが、歩様は黒37と下バネ。
恐らく深いヨミの上と思うが、ここはよくわからなかった。

更によく分からなかったのは、
考慮時間を使った上で着手した黒41で
私は「44に切ればいいんじゃない」と思っていた。
黒43と二子を切り取り、
左辺をマルっと取ったけれど、
右上と左下は大丈夫なの

IGO FESTIVAL 2010 「vs大澤健朗プロ 下」

2010-10-16 23:55:55 | 雑談


「囲碁とっておき上達法」によると、
9路では強い人は基本的に戦いになるとのこと。

その言葉の通り、大澤プロは白10に打ち込んでこられた。
私もこの石が上辺と連絡してはたまらないので、黒11は当然。

黒13の下バネは厳しく白に迫ったつもりだったが、
素直に黒Aの方が白大変だっただろうか?

黒15とカケついだのは左上への侵略を考えてのこと。
ただ考え過ぎの気もする。

ここで白Bと打ってらっしゃらなかったのが自分としては意外。
こういう場面は何はともあれアテてくるものだと思うのだけれど。
「ヘボが何をいうか」
と言われてしまうかも知れないが、
あるいは私のヘボ具合を見て、
ちょっとユルめてくださったのかなと思ってみたり。

そこで狙い通り黒21と左上に侵略していった。



黒25では26も考えたが単に後手を引くだけと思いやめた。

白28に対して黒29は待望の一手。

そこで白32と打たれたところがターニングポイント。
次の一手が黒AかBか迷った。



勿論、第一感はAなのだけれど、
そうすると部分的に下辺白と右下黒に眼がなく、攻め合いになる。

攻め合いが苦手な私はこの結末が全くわからなかった。
今見ると、一手負けのように見えるが…。



よって「潰れるのだけはイヤよ」と黒33を選択。
この辺では「2目ぐらい負けかな」と思っていた。

黒35・37とハネツイで先手のつもりが黒39と戻らざるを得なかったのが誤算。

ただ40のツギと41のカミトリは見合いのようなものなので、
後手か先手かはあまりここでは関係なさそうでもある。



どうやら黒45と受けたのが最後の敗着のようで、
上の図のように黒1とこちらを打てば、
あるいはジゴになったのかもしれない。

白もコウ材がないので白4で5とは打てないようだ。

結局、作って、残念ながら私の1目負けとなった。

IGO FESTIVAL 2010 「vs大澤健朗プロ 上」

2010-10-15 22:35:17 | 雑談
9路スタジアムは第1回抽選、第2回抽選ともにハズレ。
エントリーナンバーが「35」「67」と当たりそうな番号だったので期待していたが…。
思わず「(去年も含めて)4回も当たらないなんて、倍率どれくらいなんですか?」と
スタッフに聞いてみようかと思ってしまった。



宝酒造杯で対戦した方が、高梨プロと打っているのを
「いいなぁ」
と眺めるばかり。

ところが第3回抽選、政光さんが奈穂ちゃんと話しこんでいるのを横目に、
エントリーした番号は「50」!
「何だかいい番号」と期待していたら、これが大当たり。
見事当選しました!

そして気になるお相手は…大澤健朗プロ。
…正直に言おう。
お名前を知りませんでした(すまん)。



大澤健朗プロは長野県出身で、
中部総本部の院生を経て、2007年に入段した若手プロ。

リンク先をみていただくと分かりますが、中々のイケメン。
NagoyaAmigoの代表です。
これから応援しますよ、うん。

さて2子にしようか先にしようか迷いながら着席したところ、
何となく対局が始まってしまい、こちらの先番ということに。
こういう時は黙って2子置くものですか?
失礼したかなぁ?



黒1は特に深い意味はなく、去年までの「妙花」で結構多かった記憶があったので。
黒7で最初に手が止まり、
黒Aとガッチリツグものか、
実戦のようにノビるか迷った。

結局「頑張ろう」と黒7とノビたのだけれど、
白6とツイできたのをみて、
「プロはやはり守るところは守るのだな」
と感心して、つられて黒9とカケついだ。

ただここでツグならやはり黒7ではAだったか?
9路で一手遅れるのは大きすぎる。

また今見ると不思議なのだが、黒8などアテる手は全く考えなかった。