対局日誌

ネット囲碁対局サイトでの、私の棋譜を記録していきます。
全くの初級者がどう成長していくか、見守ってください。

歌舞伎座閉場

2010-04-30 23:18:17 | 雑談
歌舞伎座が本日で閉場となるので、
昨日今日とちょっと銀ブラ(死語)してきましたよ。



昨日は天気も良かったし、思いつきで。
もうこんな青空をバックに歌舞伎座を見ることもできないでしょう
(背後のオフィスビルが立つ予定なので)。



本日の閉場直前はこんな感じ。
やはり人がいっぱい集まっていたけれど、
最後は思ったよりは淡々と閉場しました。
まぁ中で行われた閉場式がメインだから当然か。

熱心な歌舞伎ファンではないけれど、
文字通り舞台裏を知っているので、
そういう場所がなくなってしまうのはやっぱり寂しいです。
記憶は残るけれどね。


新刊棋書情報「李昌鎬のハメ手対策」

2010-04-30 01:52:03 | 棋書
東京創元社からの新刊棋書「李昌鎬のハメ手対策」。

ただ李昌鎬という名前は特に必要がなく、
中身は古くからあるハメ手を紹介したものだ。
dasさん炯眼

具体的には

第1章 小目☆のハメ手(14型)
第2章 小目のハメ手(15型)
第3章 高目のハメ手(10型)
第4章 目はずしのハメ手(7型)

一つ一つの型は割と丁寧に解説。
ハメ手の本を持っていないなら候補にしても良い。

ただハメ手は
「相手をハメてやろう」
と邪心を抱いて学ぶのではなく、
定石をより深く知るためのツールと捉えるべきだと思っている。

【追記】尚、何故か巻末に数ページ碁罫紙が記載されている。
余ったページの穴埋めとしては露骨な手抜きだなぁ(汗)。

本書そのものよりも、かって「前田詰碁」を世に送り出した、
東京創元社がまた棋書界に戻ってきたことに目が離せない。

「名局鑑賞室」復刻へ

2010-04-28 23:00:59 | 棋書
日本棋院のHPによると、
大平修三先生の「名局鑑賞室」が復刻されるそうだ。



こちらは原著。
当時は新書サイズだったが、
復刻版は単行本サイズで出版される模様。

1.道策vs春知【道策畢生の名作】
2.道知vs里之子
3.烈元vs仙角(大仙知)
4.元丈vs知得
5.仙知(知得)vs丈和【当世極妙碁】
6.丈和vs因砂(後の幻庵)
7.幻庵vs秀和
8.秀和vs秀策
9.秀策vs雄蔵
10.秀策vs松和

上記、明治以前の計10局が収録。
名局といっても古碁の中でも、
「耳赤」「吐血」といった超著名局は含まれておらず、
それらは後に出版された
同じ大平先生の「名人名局の譜」に収録されている。

古碁解説としては最も丁寧に作られた本の一つで、
11譜~20譜程度に譜分けされている。

といっても私のレベルには難しくもあり、
以前、このブログで分からない点を記事にしたことも。

本書だけでなく今後も往年の名著が
復刻される予定なのは嬉しい限り。

ただ同時に、「昔に頼る」だけではなく、
もっと今出せる本も確り作って欲しいとも思う。
何でもかんでも「次の一手」形式、問題集ばかりではねぇ。

新刊棋書情報「ひと目の総合問題」

2010-04-27 21:50:00 | 棋書
MYCOMから「ひと目の総合問題」が発売された。

コンセプト的にはレベルを「ひと目」にしただけで、
日本棋院から出版されている
囲碁力
五段をめざす総合問題140
五段をめざす総合問題150
初段をめざす総合問題150
…となれば、言いたいことはわかっていただけますね(汗)。
詳しくはリンク先参照のこと。
構成も同じく朴道純。
これだけ似た本が出るということは
私と違ってこういう形の本を
歓迎している(買う)人もいるのだろう。

「定石」「布石」「手筋」「詰碁」「ヨセ」から各40問ずつ。
棋力チェック表があり、40問全部正解で五段以上(卒業)だそうだ。
30-34問正解で初・二段、35-39問正解で三・四段だったかな?
ちょっとテストしてみたい気はするけれど…。

私は「ひと目」ファン以外には薦めない。

小松プロ、NHK杯で著書を実践して勝利

2010-04-25 22:55:50 | 雑談
久々に(をい)NHK杯を観戦。
あ、でも先週も中盤以降、ちょっと観たな。

本日は序盤から。
というのも「中国流布石だけで勝つ方法」を先月発売した、
小松英樹プロが登場するので、
「もし黒番が当たったら中国流でいくかも…」
と期待したから。
今、ちょっと中国流を調べているので何か参考になるかなと。

そうしたら…やってくれました。



小松プロはバッチリ黒番を引き当て、中国流を採用。
対する潘プロは上の中国流対策新型を採用。
これまた興味深い。



そして本の中で「これで結構いい思いをした」という、
上の定石後の定型も登場。

これらをちゃんと実践して勝ったのだから、
本の信憑信頼性も上がるというもの。
潘プロが序盤、言いなりになりすぎた感もあるけれど。

終盤、潘プロの勝負手に小松プロがタジタジとなり、
ちょっと観ていてハラハラする場面もあり面白かった。
棋譜はこちらで。
次の結城戦も期待している。

新刊棋書情報「大模様が恐くなくなる本」

2010-04-24 23:00:37 | 棋書
今月はGW前だからか、棋書もちょいと早めに発売。
MYCOMからの新刊のうち一冊は林海峰プロ著「大模様が恐くなくなる本」。

序章でまず「模様が恐くなくなる6つの法則」を挙げ、
第1章~第3章の次の一手問題で実習というよくあるスタイル。
構成は伊瀬英介。

法則とは

法則1 囲えば囲われる
法則2 模様は移動する
法則3 模様は引きつけて消す
法則4 できるだけ攻められないように消す
法則5 模様のキズから入る
法則6 相手の弱い石を攻めて消す

のこと。

うーん、わかりやすくまとめているけれど、
副題の「誰も教えてくれなかった」というほど目新しくはない。
書き方は違えど、これまでに刊行された本で、
必ずいずれも見聞き知ったことだと思う。

みんなその6つの法則を知ってはいるのだけれど、
何となく焦って、慌てて深く入っちゃうんだよねぇ。



例えば慌てて消さなく手いい一例として、
上の図を挙げて「これで白優勢なんです」と言っているが、
それに読者が「うん、そうだ」と肯けるかどうか。
それが解決されないと焦りは解消されないし、
せっかく法則もタダの標語に終わってしまう可能性がある。

ともあれ「ついつい深入りして苦しくしてしまう」誰かさんには、
考え方を変え一皮剥けるために、一読の価値はあるかも。

尚、問題図までの手順もキチンと記されているのは嬉しい。
デフォルトになりつつあるかな?

棋書評「ポケット詰碁180」

2010-04-23 23:35:51 | 棋書


ポケット詰碁180」(日本棋院)

姉妹書である「ポケット詰碁200」に比べると、
あまり評判を聞かない。
だから何か問題があるのかと思ったが、
実際解いてみると、中々どうして悪くない。

出題は左達泰浩。

黒先統一。
1ページに問題2問が並び、
裏ページに各問につき2図で解答という形式は「200」と同じ。
ただし1章「死の部」(100題)と2章「生の部」(80題)の、
最後の2問だけは4図を使って解説している。

また180題の他に、古典詰碁と題して、
「玄々碁経」から2題、
「官子譜」「碁経衆妙」「前田詰碁」から1題ずつ、
取材した問題を収録。

レベルは「200」よりハッキリ上。
文庫の「初段合格の死活」「三段合格の死活」で見かけた問題があるので、
それらと大体レベルは同じと考えていいだろう。
ネット初段前後向け。
「200」のもうワンランク上の本をマスターした後ならば、
結構楽しく解けるのではないかと思う。

これで評判を聞かないのは出題がアマだからか…?
あるいは「200」と区別がつきにくいせいか…。
それとも「やさしく解ける」という枕詞が、
適切でないのが反感を買っているのかな?

LG杯予選準決勝で鈴木歩プロが敗退

2010-04-22 21:47:28 | 雑談
歩様LG杯予選準決勝で許映皓プロに敗退しました。

2回戦(歩様はシードなので実質緒戦)で、
世界戦でも度々見かける中国の若手強豪、
古霊益プロを破っており、
また今日対戦した許プロも
私が名前を知っているくらいの棋士ですから、大健闘
…と言いたいところですが、
もっともっと上を目指して欲しいので敢えて言いません。

やっぱりここまできたら予選突破してナンボ
たまに日本棋士からきく
「勉強になった」
というセリフはプロとしてNGです。

大きな結果に結びつかない「勉強」なんて自己満足。
これは他のスポーツなどでも一緒でしょう。



上は東洋囲碁から持ってきた、本日の対局。
黒が鈴木プロですが見て分かるように大きな戦いもなし。
ということはこれで2目半負けたということは、
大局観の誤りか、ヨセ負けたということでしょう。

鈴木プロの負けパターンからすると、
私は前者でないかと憶測していますが…、
ちょっと前に並べた碁ワールド2月号の
ルイナイウェイプロとの対局の敗因も、
大局観の悪さから無理をして自滅というものでした。
この辺りの弱点を克服しないと、
打倒謝プロはならないでしょうし、
やるからにはせめて女流世界No.1を目指さして欲しいものです。

…と変に厳しく書いてみましたが、
本当は予選組み合わせを見たとき、
古霊益じゃあ…(勝負にならない)」
と思っていたし、だから対局翌朝結果を知って
うそん!
と驚いてしまったというのが本当のところですが。
でもこれだけ勝てると贔屓として欲も出てきます。

時々、思わぬ金星を挙げる棋士ではなく、
世界トッププロに勝っても「さもありなん」と
言われるようになって欲しいですね。

尚、東洋囲碁で使われている歩様の写真が可愛いので、
是非、東洋囲碁で棋譜をみてみてください。

棋書情報「実戦に役立つ死活反復トレーニング」

2010-04-21 23:28:35 | 棋書


実戦に役立つ死活反復トレーニング」(日本放送協会出版:新垣武著)

実戦に頻出する死活の問題集。
基本形は50テーマ。、
テーマごとに問題が3~12題あり、
全部で227題からなっている。

ただし最初の問題の続きや変化図を
次の問題で出題したりしたり、
前半と同じ問題を後半に出したりもしているので、
実質はもう少し少ない。

尤もそれを差し引いても分量的には申し分ないだろう。

しかし1ページに4題まとめて出題されるレイアウトは問題がある。
また解答も縦割りだったり、横割りだったりとバラバラでかなり見づらい。

解答図は2~3図がディフォルト。
少々物足りないところもあるが、
先に述べたように変化図が、別に問題なっている箇所もあるので、
そこである程度はカバーされている。

よって級位者でも何とか取り組めるが、
実効性を感じられるのはネット碁有段者になってからだろう。
どんな詰碁、死活の本もそうだが、気楽に急がず、
地道に繰り返し取り組むことが肝要。

尚、テーマごとに基本形が出来るまでの手順が記されている。
数年前はこれがひどく魅力的に映ったのだが、
不思議と今は、ほとんど目に留めていない。

また裏表紙の新垣プロの写真が怖く(失礼)、
購入を見送った過去が私にはある(笑)。

新刊棋書情報「アマが使える世界の新戦法」

2010-04-21 23:27:26 | 棋書
asutoronさんが
「邱峻プロ監修の『世界の新戦法』という本が出た」
書いているのを読んで悶絶しそうになった。

というのもこの本は「囲碁研究」という通信販売の雑誌に
2005年3月号から2006年2月号にかけて(プラス不定期で2回ほど)
連載された講座がベースとなっているのだが、
私はこの講座を読み、そして秘策にしたいがために、
わざわざブックオフで講座が掲載された同雑誌を
全部買い集めたという過去があるからだ。



まさか「囲碁研究」の講座が書籍化されることがあるなんて、
夢にも思わなかったし、5年前の講座を何で今更…。
奇しくも同じテーマの「世界の新手法ガイド」が、
NHK囲碁講座終了から随分後になって
書籍化された時、以来の脱力感である。

慌てて書店に駆け込み内容をチェックしたところ、
連載すべてが掲載されているわけではなく、
その中からいくつかをピックアップされたものだった。



幸か不幸かにも全く見たことのないテーマはなかったが、
布石の研究はかなり進んでおり、
特に上の中国流の裏ガカリ対策に関しては、
かなりのページを割いて詳解していることを確認。

ただし書籍化されてやや読みにくくなったと思うのは僻みか(笑)?
図の使い方があまり上手くないような気がする。
一応、巻末にまとめをつけたりしてカバーしているが…。

また帯に「級位者でも使える覚えられる」とあるが、
実際には「使えません」。
これは級位者が理解できないという意味ではなく、
級位者がここに指定された局面になることが圧倒的に少ないから。
特に掲載された定石は私も虎視眈々と使用機会を狙っているが、
全く使う機会がないのが実情である。

ただし掲載された布石・定石は他の日本の本では
あまり詳しくは取り上げられていないと思う。
研究を元に難しく打ってあわよくば序盤で決着、
最低でもポイントを稼ごうと感じのものが多く、
日本の定石・布石本と読み比べると、
中国と日本の意識、スタンスの違いが感じられて面白い。
連載時から気になっていたのだが、
定石の結論の中には日本の本と評価が逆のものすらある。

ともあれ対象はネット碁5段以上か、
ジョバンニであるオレ様向きとしておく(笑)。

ところで連載時の構成は呉祺氏だったが、
本書の構成はコラムを書いている
伊藤大斜丸氏ということでいいのだろうか?