対局日誌

ネット囲碁対局サイトでの、私の棋譜を記録していきます。
全くの初級者がどう成長していくか、見守ってください。

新刊棋書情報「中盤戦マスター上・下」

2010-10-03 11:15:19 | 棋書
中盤戦マスター 上」という本が
東京創元社から出ているのをdasさんのブログで知った。
早速、本屋でチェック。

著者の徐奉洙(ソ・ボンス)は韓国のプロ棋士。
独学で70年代にプロ棋士になり
李昌鎬以前の韓国の力碁の最高峰として
1993年の応氏杯で大竹プロを破って優勝したのが有名。
「野武士」と称される。
今並べている李昌鎬名局撰集によると早碁が得意だそうだ。

が、本書はその持ち味が十分に発揮されているとは言えず、
普通の中盤の定型を扱った問題集だ。

上巻
第1章 攻めの急所(60題)
第2章 打ち込みの急所(22題)

下巻
第1章 打ち込みの急所(10題)
第2章 実戦中盤の要領(70題)

上巻第1章は部分図を用いての攻めの解説。
コスミツケで重くして攻めるなど、
他の本でも良く見る形。

問題によっては見開きの右のページに問題、
左のページに解答というケースもあるので、
この章、ページ割が悪いと思う。
また解答も1ページに2図で、
見やすいといえば聞こえは良いが、
ハッキリいって四六版には不適。
大きすぎて無駄に感じる。

上巻第2章、下巻第1章から全局図を用いている。
が、こちらもよくある打ち込みの形で、
問題数を考えると満足とは言えまい。

本書独自といえば下巻第2章。
ただ恐らく徐プロの実戦などから取材したものと思われるが、
問題が私の嫌いな選択式なのがツライ。

総じてあまり欲しいとは感じなかった。
詳細はリンク先の立ち読みコーナーで。

最近、韓国の棋書が次々発売されているが、
打碁集などを除いて、良いと感じる本は少ない。
わざわざ日本語に翻訳してまで出す価値があるとは思えない。
日本の棋書にも十分には満足していない私だが、
韓国の出版事情もさほど良くないのかなと感じる。

あるいは私が棋書にあまり多くを求めすぎているのか!?