呑んベエSTING

ロック、やきとん、丼、ERをこよなく愛するオヤジのたわ言

肉の醍醐味は「滋味」にあり

2008-07-08 23:24:28 | 呑んだり喰ったり語ったり
  日暮里(根津)にある某もんじゃ屋で出されるステーキ




肉を口に入れ、グッと噛みしめる。
肉汁が口の中一面に飛び散って、うま味が拡がる。

ギュッと目を閉じて味の奥にあるものを確かめようとすると、
そこには「滋味」が存在する。

同じ肉でもまったく何も「滋味」を感じさせないものもある。
その差は何なのだろう。

うま味があって、その先に「コク」もある。

「コク」は、うま味(アミノ酸)、糖分(グリコーゲン)、そして脂(油脂)が三位一体となってギューっと味覚として凝縮されたもの。

聞きかじりですが、この三位一体の「コク」を口にすると生き物は本能的にそれをさらに欲するようになり、満腹中枢が働いても「もっと喰いたい」または「また喰いたい」と思うようになるのだそうだ。

俗に言う「別腹」?
まあ、あれは女性の甘味を欲する場合に使われる言葉ですが・・・・

日本人のラーメン好きは、
ラーメンのスープ材料である骨肉や魚介のうま味が、適度な脂と、麺を構成する小麦粉の糖分との絶妙なバランスで「コク」を生み出しているからなんですかね。

「滋味」は「コク」などの味の奥にある「深層の味覚」である。
前にも書いた人間の「本能」が求めるもの。
それは人間に必要な「栄養」という一面でもある。

旨くて栄養のあるもの、それが「滋味」に富んだ喰いものなのだ。

日本の伝統文化・芸能に秀でた事柄や演に対しても「滋味」という言葉を使う。
ものごとの奥が深く優れているということの表現なのだろう。

さて肉に戻りますが、
以上の事柄から、肉で一番旨い部位は「内臓」であることにお気づきでしょうか。

肉食動物は本能の赴くままに狩りをして獲物を捕らえる。
そして真っ先に喰らうのが「内臓」。旨いからだろう。

そしてわたしも夜な夜な本能の赴くままにモツ焼き屋に足を運び、
旨いモツに、そのコクに舌鼓を打つ、、、、のであります。