公益財団法人 通信文化協会 北海道地方本部

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小池日本絵手紙協会名誉会長が札幌で講座

2019年09月09日 17時01分56秒 | その他
絵手紙創始者の小池さんが北大で講座「道開く 筆と墨」を開催
高みを目指す実技を交えて絵手紙の心を説く




 日本絵手紙協会の小池邦夫名誉会長(77)を講師に招き、札幌絵手紙の会(箕浦尚美代表)主催の講座「道を開く 筆と墨」in札幌が、9月7日に北大高等教育推進機構大講堂(札幌市北区北17条西8丁目)で開かれました。会場には道内各地を中心に香川や三重、青森などから絵手紙講師ら300人余りが詰めかけ、小池さんが実技を交えながら説く絵手紙の高みを目指す講演に熱心に耳を傾けていました。

 絵手紙の創始者として知られる小池さんが、学習塾で国語を教えていた昭和60年に日本絵手紙協会を設立、東京都狛江市を拠点に絵手紙の魅力を伝える活動に乗り出しました。個展や講演会で全国を飛び回り、マスコミにも取り上げられていくうち公認講師制で絵手紙のすそ野を広げていきました。通信文化協会でも岡野裕記念講演会の講師陣の1人に加わってもらい、平成26年8月には北海道地方本部が主催して帯広市で講演会を行っています。

 この日の講座で小池さんは「手紙は1人では成り立たない。自分には毎日はがきを受け取ってくれる友人がおり、相手を想って書くことから良い言葉が生まれ、絵ができました。メールは手軽に情報を送れますが、相手への気遣いや自分の心は伝わりません。『下手でいい、下手がいい』の絵手紙は、自分を自分で育てる“育自”、一生懸命取り組むことが大切」と絵手紙の魅力を訴えました。

 その後「筆はひじを伸ばして直角になるように持ち、1分間で10㌢の水平線と垂直線を描く“線トレ”をやってみよう。線画の大切さを実感して」と呼びかけ、実技に入りました。続いて受講者たちは、約2千年前の中国漢時代に書かれた「無極」や明治政府の内務卿(大臣)で書家としても有名だった副島種臣の「閣薫」などの漢字、だるまの絵などを学んだ線画ではがき10枚に書き、描きました。

 小池さんは、真剣に実技に取り組む受講生たちに時折「筆を紙に突っ込む気持ちで」、「細い線でいけ」などと気合を掛けながら指導していました。さらに「手先で書くな。身体で書け。そうすれば自分の絵、字が書ける。きれい事をやらないのが絵手紙だ」と語りかけ、最後に「絵手紙は、上手くなるのが目的ではなく、人間が良くなるのを目指すもの。絵手紙には似たりよったりの欠点があるので、自分の味わいや個性を出して集中力を持ち、喜んで楽しんで挑戦して欲しい」と結びました。

 終了後は小池さんの著書が当たる抽選会が行われ、小池さん自らが当選者に本を手渡しました。主催した札幌絵手紙の会代表の箕浦さんは長年、日本郵便㈱北海道支社が行う小学校での絵手紙出前授業の講師で、カルチャーナイト企画にも協力しています。また、通信文化協会北海道地方本部が10月10日に天塩郡天塩町で予定している絵手紙教室でも講師を務めます。



 
講座で熱弁をふるう小池名誉会長

真剣な表情で線画の実技に取り組む受講生たち

中国漢時代の漢字をお手本に緊張感みなぎる会場

当選者に著書を贈る小池名誉会長

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