MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

「赤穂城断絶」

2021-08-15 13:09:00 | DVD&ビデオ&テレビ(地上波/CS)





私この映画は今回が初見なんですね
忠臣蔵を題材にした東映の作品であり、「柳生一族の陰謀」の大ヒットを受け東映が時代劇よ再び!とばかりに製作した大作であります
公開当時、近鉄線阿倍野橋駅のコンコースの片隅に小さいモニターがあり、そこでアポロローズやアポログリーンを始め天王寺周辺の映画館の上映作品の予告編が流されてまして、近映大劇場で上映されてたこの作品も流れてるんですが、これがサングラスかけた萬屋錦之介が時代劇への思いれを淡々と語ってるインタビュー映像だけが流れるシュールなもんだったんですね(予告編と違うやん)

そんな思い出しかないこの作品を初めて見ましたが、今まで見た忠臣蔵のストーリーを王道的に描きながら軽くサイドストーリー的に討ち入り前に金の為に女房を女郎屋に働かせたり、身を滅ぼし死んでいくものが描かれたりして浪士達の別の視点も描かれたりしている

萬屋錦之介の大石内蔵助は眼光鋭く鬼気迫るような強面の内蔵助で、ここはさすが萬屋錦之介のキャラが良く出ていると思いました
クライマックスの討ち入りシーンの立ち回りはさすが深作欣二監督らしく、70年代の東映映画らしい時代劇らしくない(笑)軽快な音楽とともにスピーディーで迫力がアクションシーンとなり、特に忠臣蔵の討ち入りシーンではあまり見かけない、赤穂浪士の千葉真一と吉良側の渡瀬恒彦との剣豪対決による一騎討ちが時間をかけて描かれる
ここではさすが千葉ちゃんぶりを見せてくれます

吉良上野介を演じた金子信雄はさすがの当たり役、もっと嫌らしくても良かったと思うくらいです
しかし出番は少ない目でした
そう言う意味では大石内蔵助も出番は思ったより少なく感じましたね
赤穂浪士達がスパイ戦を展開しながら、それぞれの思いを持って行動してる場面も多々描かれてるので1人に焦点充てるのでなく、映画としてはテンポよくメリハリのある展開でクライマックスの討ち入りまで一気に160分見せてくれました

大石内蔵助の切腹シーンで血がバッと飛び散るとこで幕を閉じるが、深作欣二監督らしいバイオレンス美学をちょっと感じました