監督 田中幸夫
阿倍野区民センターでの地域福祉関連の無料上映会にて鑑賞
無料って事もありほぼ満員の場内ですが、地域団体の会長さんの挨拶を経て上映が始まりました
大阪北浜に住む認知症の母とその介護をする娘さんの一夏を追ったドキュメンタリー映画
壮絶な介護記録に重い雰囲気が漂う映画だとおもったら何んと!77分の上映時間のほとんどが場内が大爆笑の渦と言う意外な展開に度肝抜かれる!
認知症の母と娘によるちぐはぐな会話がまるで漫才の掛け合いのように思えて笑わす
本物の猫を尻目に縫いぐるみを一生懸命構う母の姿に当の本物のネコも横で複雑な表情だったり、徘徊中に電柱に話しかける姿、家のドアをリズミカルに叩きまくる母…1歩下がって見れば大変で笑えない事柄ばかりなんだが、この作品のように見方を変えれば認知症、介護の問題の一つのヒントが見えたりする
認知症に対して明るく接する娘さんの姿にある種の苦労を突き抜けた覚悟を感じます
それがかえって認知症介護に取り組む事に前向きに明るく出来るようになっているのではないですかね
私も経験あるのですが認知症に対して拒絶するのでなく、介護する自分自身が認知症に対して受け入れるようにしていくと気持ちも楽になりました
もちろん個人それぞれに寄るとは思いますが、この作品の親子もそんな例ではないでしょうか?
たまに敢えて徘徊させて上げたり(もちろん後で尾行するんですが)
一緒に外食に行ったりと定期的に互いにストレスを堪らないようにされてる姿はとても前向きで、語弊あるかも知れないが介護に対して楽しそうに見えてしまう
もちろんそこまでの境地に行くまでには相当なご苦労があったそうですがね
認知症や介護について対応より、気持ちの持ち方や考え方が参考になる映画だと思います
笑って良いのかどうか考えてしまう部分もありますが、ママリンとアッコちゃんの掛け合いに知らず知らずのウチに顔が綻んでしまいます
しかしヤクザ、ゾウさん、認知症と全くそれぞれ違うドキュメンタリーの鑑賞が続くなー
★★★★ 2015.2.26(金) 阿倍野区民センター 19:00