MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

No.021「タワーリング・インフェルノ」(1974年 165分 シネスコ)

2013-04-12 23:25:42 | 2013年劇場鑑賞
監督 ジョン・ギラーミン
出演 スティーヴ・マックィーン
   ポール・ニューマン
   ウィリアム・ホールデン



久しぶりに午前10時の映画祭に行ってきた
今年からデジタルシネマになっての映画祭ですが、ラインナップの中には前回、前々回と同じ作品もある中、
この企画で「ジョーズ」と並んでもっと上映してほしい作品だったのが晴れて公開された
これがこの「タワーリング・インフェルノ」です
リアルタイムで映画館で見てますが実に38年ぶりの劇場鑑賞です

(あらすじ)

地上135階、シスコにそびえ立つ超高層ビル“グラス・タワー”落成式の日。
規格外の製品を使ったために起きた出火はやがて巨大な炎となり、最上階に何百人も閉じ込めたままビルを飲み込む。



小学生の頃に母親に連れられて今は亡き梅田東映パラス劇場に行きましたが、上映の途中からで調度グラスタワーの竣工パーティのテープカットした瞬間に館内に入ったのでまるで我々親子の入場を歓迎されてるようだ・・・と子供心に思って笑ってのを覚えてます
そしてその映画の感想ただただ・・・凄い!面白い!でした
それ以後はTV洋画劇場、ビデオソフト、DVDと自宅のTVで何度も見たけど、見れば見る程やはり面白かった

そしてこのスクリーンで見た感想はまたしても面白かった!
巻頭に”この映画を全世界の消防士に捧げる”と言うテロップが出るが、この映画パニック映画であるし、様々な人間ドラマが描かれる中、消防士たちの活躍と勇気を称える映画でもあります
果敢に火災に立ち向かう消防士たちにシーンが当選何度も出てくるが、不安になったり疲れ果ててへたり込んでる場面も出てくる
消防士たちを時折こう言う風に描くことで彼らの人間的な側面を見せることで、単に大スターたちが演じる人間ドラマだけでなく、セミドキュメンタリーのようなタッチが見えてくる・・・本当の主役はまさに彼ら消防士なんでしょうね



特撮は当時としては一級品ですね~今見ても安っぽくないし、現在のCGやVFXに頼った映像に負けず劣らずな出来です
むしろセットで作ったグラスタワーのミニチュア(と言っても20メートルほどもあるらしい!)が凄く重々しく感じる
それに負けないオールスターキャストたちの人間ドラマがイイです!
マックイーン&ニューマンは当然のカッコよさと渋さですが、ウィリアム・ホールデン演じる社長と娘婿のリチャードチェンバレンの確執、フレッドアステアとジェニファージョーンズの老いらくの恋・・・ドラマと特撮が見事にマッチした作品

「大地震」や「ポセイドンアドベンチャー」の津波のように天災ではなく、この映画は手抜き工事による人災です
当時としてはドンドン発達していくテクノロジーや技術に人間の欲望などイヤラしさが絡むともろくも、このような地獄が起きる
9.11よりも20年前に作られたこの映画は超高層ビルならではの、色んな意味での怖さを教えてくれてるようです



ラストでマックィーン演じる消防隊長オハラハンが「その内1万人クラスのビル災害が起きるだろう・・・その度に我々は戦い続ける 誰かがビルの建て方を聞きにくるまでは・・・」
このセリフはまさに技術が発達して行く現代への警鐘のように聞こえます
最前線で戦う消防隊長にこのセリフを言わせるのが説得力あると思います
その言葉を受けた設計士のポールニューマンが言います
「その内の聞きに行くよ・・・」
凄い映画は何年たっても、いつの時代も凄いんです



★★★★★★ 2013.4.11(木) TOHOシネマズなんば 本館スクリーン3 19:30 E-12