MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

No.053 「大日本人」 (2007年 日本 113分 ビスタ)

2007-06-07 13:51:36 | 2007年劇場鑑賞
監督 松本人志
出演 松本人志
    竹内力
    UA



ビートたけしこと北野武監督が今やカンヌを初めとする世界の映画祭の常連となったけどい、単に娯楽性だけを追及した作品より、独特の作家性が全面に出た作風がヨーロッパなどで高い評価を受けてるんでしょうね。
そんな中もう一人お笑いの世界から映画界に電撃的に飛び込んできたのがダウンタウンの松っちゃんこと松本人志!
元来映画に関して結構な知識と独特の切り口による映画評で本まで出してるくらいなので、彼が作る映画はどんな作品になるのか興味深々での鑑賞です。
北野武路線なのか?あるいは映画評論家の水野晴男ことマイク水野のようなバカ映画路線なのか・・・

見に行ったのが布施ラインシネマ10というシネコンで初の10番スクリーン・・・つまり一番大きいスクリーンなんですが今までここには一度も当らなかったけど、ついにこの映画で入ることが出来ました。(シネコンなのに2階席もあり!)
これで多分ここの全スクリーンを制覇したと思いますがね~

(あらすじ?)

5年に渡る構想期間と、四季の移ろいを出すために費やした8か月間に及ぶ撮影で、自分なりの“ヒーロー像”を映画で構築したダウンタウンの松本人志。主演も務めた松本がドラマの案内役となり、日本社会が抱える現状に触れながらも、笑いとオリジナリティーを追求した、映画史上ほかに類を見ない演出とストーリーが展開する。

ドラマというよりドキュメンタリーの手法で描かれる作風は好みが分かれそうで、普通のドラマとして期待して見てたら早々に腰が引ける方も居ると思う。
カメラを松本人志扮する大佐藤を淡々と追いかけ、まるでアダルトビデオの出だしのように声だけの聞き手が何かと質問をあびせかける。
「いつも自炊?」「奥さんは作んないの?」「収入は?」・・・もうここでダメになる人は居るでしょうね。
聞き手の質問を聞き返したり、いつも彼が通ううどん屋の主人のコメントまでも挿入されるのはドキュメンタリーのパロディとしては笑えるかもね。

映画としてはどうやら日本古来の伝統のような大日本人というヒーローが存在し、怪物(映画の中では獣と呼んでる)が出るたびに巨大化した大日本人が獣を倒していく・・・この大日本人は昔は沢山居たが、今は彼だけで、しかも世間から疎まれてるという。
しかもTVで対決が中継されてるらしく、昔はゴールデンタイムだったけど今は深夜枠での放送。

一言で言えば変な映画て言う感じで、私は意外と面白く見れました。
松本独特の間を映像にしたような感じですね。

ユニークな獣を演じる竹内力、海原はるか 、板尾創路・・・特に海原はるかはお馴染みの髪型で判りやすい笑いを取るし(カンヌでは「あの怪優は誰?」と話題になったとか)
坂尾と松本の対決はまるでコント見たいで笑わしてくれたりして決して難しいだけの映画ではないのでお笑い好きなら楽しめる部分もあると思う(眉をひそめる人も居るだろうけど)

更に福祉問題や日米関係などもサラリと触れてるようだが、特にラストはこれまたバラエティ番組のコント見たいだけど結構皮肉がこもってるかもね?



★★★ 2007.6.6(水) 布施ラインシネマ10 南館 シネマ10 16:20 L-18