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MOVIE KINGDOM Ⅱ

映画に関する話題やライブ&イベント、ローカルなグルメ情報など色々話題を広げて行きます
ポイントは★~★★★★★★

No.060 「ブギーマン」 (2005年 90分 ビスタ)

2006-06-11 23:01:39 | 2006年劇場鑑賞
監督 スティーブン・ケイ
出演 バリー・ワトソン
    エミリー・デシャネル
    スカイ・マッコール=バートシアク



ブギーマン・・・この名前を聞くとどうしてもジョン・カーペンター監督の「ハロウィン」を連想してしまいます。
この映画の題名を最初に聞いた時、昨今のホラー映画のリメイクブームに乗ってあの「ハロウィン」もリメイクか?と思ったりしたんですが、全然別の物語でした。

あの「死霊のはらわた」(敢えてスパーダーマンとは言わず)を監督したサム・ライミが製作をしたホラー映画で、アメリカの都市伝説的なモンスター「ブギーマン」を題材にした作品です。
そういえば「ブギーマン 死霊の鏡」何ていう映画もありましたな・・・

(あらすじ)
仕事も恋愛も順調なティム(バリー・ワトソン)は、どこにでもいる20代の若者だが、決して人には言えないトラウマがあった。それは15年前、父親が自宅のクローゼットから出現した謎の怪物“ブギーマン”に連れ去られる現場を目撃していたのだ。以来、極度の暗闇恐怖症のティムだが、ある時、あのブギーマンが現われて……。

有名な役者はほとんど出てないのはB級ホラー感があって良いですね。
子供なら一度ぐらいは怖いと感じた夜の暗闇・・・特に寝るときの灯りを消した後の別世界のような暗い部屋の恐怖心をうまく突いたとは思いますが、どうも演出がしつこい!
クローゼットの奥からモンスターが現れ、連れさらっていくのだが、思わせぶりな場面が多く、「早よブギーマン出てこいよ!」と画面に言いたくなりましたよ!

主人公の青年ティムが暗闇のモンスター=ブギーマンと対決する物語なんですが、とにかく対決まで引っ張る、引っ張る!
結局ブギーマンが姿を現すのはまさにラストの数分程度でガッカリ!
そんなに引っ張るほどのご大層な映画でもあるまいし・・・90分と言う上映時間が長く感じた。

う~んもう少し期待してたんだが、何か色々詰め込んでたのがイマイチだめでしたね
単純なスラッシャー系かモンスター系にした方が私は好みでしたね。
ありきたりな場面も多かったし怖さもそんなに感じませんでした
サム・ライミ製作で期待したんですがね~
これならロバート・ゼメキスのダークキャッスルエンターティメント社のホラー映画の方がズ~と良いですね。



★★ 2006.6.9(金) 天六ユウラク座 23:50 中央通路後方





No.059 「トランスポーター2」 (2005年 仏=米 88分 シネスコ)

2006-06-11 01:51:28 | 2006年劇場鑑賞
監督 ルイ・レテリエ
出演 ジェイソン・ステイサム
    アレッサンドロ・ガスマン
    マシュー・モディーン



リュック・べッソン脚本のシリーズ第2弾
前作同様にジェイソン・ステイサムの意外?な格闘アクションが堪能出来る痛快アクション映画。

監督作はそんなに多くないけど、リュック・べッソンのカンだ作品は結構多いですね。
リュック・べッソン印・・・といいましょうか、リュック・べッソンの名前だけで当るのかどうかは知りませんが、製作や脚本で参加してる映画が結構あるように思います。
そしてその大方はイマイチのような気が・・・
特にヒットした「TAXI」シリーズはあまり好きになれませんね~
むしろアメリカでリメイクされた「TAXI IN NY」の方が断然面白かった・・・
でもこの「トランスポーター」は結構面白いんですね。
ま、ジェイソン・ステイサムのストイックなキャラが大きいかもしれませんね
他の映画では悪役などで良く出てくるけど、この作品では暗黒街の凄腕の運び屋というアンチヒーローでしかもアクロバティックなアクションが意外にマッチしてるんですね。
そしてその続編であるこの作品ですが、正直に続編だからあまり期待は・・・と思ったら予想以上になかなか面白いんですね~

トランスポーター業から足を洗い、マイアミにやって来たフランク(ジェイスン・ステイサム)
彼は裕福なビリングス家の6歳になる一人息子、ジャック(ハンター・クラリー)の送り迎え係として穏やかな日々を過ごしていた。しかし、ある日、ジャックの定期健診のために訪れた病院で、2人は何者かに襲われてしまう

CGとワイヤーを使ったアクションは前作より派手になり、まるでジャッキー・チェン+007のような見せ場の連続でした。
軽い身のこなしでバスの車両を駆け上がったり、ダイブしたりはまさに白人版ジャッキー・チェン!
かと思えばバスで逃げる敵(ジェイソン・フレミングがこれまた屁タレな役!)をジェットスキーを楽しむカップルからモーターバイクを奪い、おねぇさんを乗せたままモーターバイクで地上のバスを追いかける所などはまさに007のパロディ!

テンポも良く、見せ場も多く飽きることなく楽しめましたね。
また女殺し屋ローラを演じたケイト・ノタがこれまたいい!
ゴスメイクとピンクの下着姿で2丁拳銃を乱射するイケイケぶりを本作の最大の見所だったりします



★★★★ 2006.6.8(木) 動物園前シネフェスタ4 シネマ3 19:25 最後列右

No.058 「ナイロビの蜂」 (2005年 英 128分 ビスタ)

2006-06-09 21:55:12 | 2006年劇場鑑賞
監督 フェルナンド・メイレレス
出演 レイフ・ファインズ
    レイチェル・ワイズ
    ユベール・クンデ



てっきりミニシアターでの公開と思われていたけど、意外とロードショー系列の劇場での公開となった「ナイロビの蜂」です。
レイチェル・ワイズが本年度アカデミー助演女優賞を獲得した作品で、その辺の芝居にも注目したいとこです。

アフリカのナイロビでイギリスの外交官として働くジャスティン(レイフ・ファインズ)は、ある日、弁護士で救援活動家の美しい妻テッサ(レイチェル・ワイズ)を殺されてしまう。失意の中、ジャスティンは、妻が追っていた事件がイギリスの薬品メーカーによる現地の人々を使った人体実験であることを突き止める。

意外だったのはもっとラブストーリー色が強いのかな?と思っていたら案外、社会派ドラマ的な雰囲気に製薬会社の陰謀を暴いていくサスペンスタッチな展開だったこと。
冒頭短いカットの積み重ねでテッサが殺されてしまう過程をサラリと見せて、次にジャスティンとの出会いからファーストシーンのテッサが命を奪われる旅立ちに行く場面につなげる編集はなかなか見事ですね。

実際は中盤からジャスティンが妻のテッサが何を追っていたのか?それを調べるためにアフリカへ渡るところから本題といっていいかも知れませんね。
そこから暴かれていく製薬会社の陰謀・・・妻が成し得なかったことを彼女に替わり真相を究明していく。
この辺の展開は安易にラブストーリーと思ってた私は意外で、しかもアフリカの悲惨な現実も垣間見せられてしまう。
この辺はもはやラブストーリーというより社会派サスペンスって感じですが、事件を追っていくうちに亡き妻の知られざる姿が浮かび上がり、そして真相究明とともに彼女の面影追い求め、やがて彼女の大きな愛を知る・・・
そう見てみると、やはり終わってみれば痛切なまでのラブストーリーだったんだな~と思ってしまいます。

またフェルナンド・メイレレス監督は手持ちカメラに寄るブレの激しい映像を随所に見せ、ドキュメンタリータッチな雰囲気を出している。
舞台が舞台だけに固定カメラよりは手持ちカメラの方が臨場感がありますね。

ところでオスカーを取ったレイチェル・ワイズですが、これでオスカー?て感じであまりそんなに印象がないですね~
むしろレイフ・ファインズのほうが印象的でしたよ・・・



★★★ 2006.6.8(木) アポロシネマ8プラス1 16:00 C-7

No.057 「オーメン」 (2006年 米 108分 ビスタ)

2006-06-07 01:17:58 | 2006年劇場鑑賞
監督 ジョン・ムーア
出演 リーヴ・シュレイバー
    ジュリア・スタイルズ
    ミア・ファロー



2006年6月6日って千年に1回6が並ぶ日らしいですが・・・・まぁ、どうでも良い人にはまったくどうでも良い事なんですがホラーファンには少し気になる事がらでして、勿論、オーメンのダミアンの誕生した時間=悪魔の復活の日の事・・・それを当て込んでの異例の平日封切りの世界同時公開でしょう。
各劇場は大体夕方からの上映が多いみたいですね。
この日はやはりハズせんでしょう・・・?という訳で見に行ってきました。
思えば小学生の時に見に行った76年版の旧作「オーメン」も先行オールナイトだったね~

私が見に行ったシネコン(MOVIX堺)は何と2006年6月6日午後6時6分 6番スクリーンで上映という6が六つも並ぶという、まさしく6ずくしの上映で雰囲気を煽ってます。(チョイ6が多すぎやせんか?)
いっその事指定座席も6番で・・・と思ったけど隣に人が座ってるので諦めて、こじ付けで16番に座りました。

映画はほぼ旧作になぞらえて展開で特にヒネリもなく、旧作を知ってる者に取っては先が全然判ってしまうので、あまり目新しさが感じれないです。
でも逆に旧作を大きく外れてもらっても困るし、中々難しいところで、この辺は評価が分かれるとこですね。
ま、私はオリジナルをないがしろにされるより、これでもOKかな?と思ってます。

ただ主役の2人ロバートソーン演じるリーヴ・シュレイバーと妻のケイト役のジュリア・スタイルズが旧作のグレゴリー・ペックとリー・レミックと比べて若返ったのが妙に軽いような気がする。
たしかに旧作2人より役者的に落ちるんですが、大使夫婦役としてはピンときません。
若夫婦って言う印象で特にジュリア・スタイルズは違和感ありましたね。

本当の主役ダミアン役のシーマス・ディヴィ=フィッツパトリック(長いぞ!)は新人だそうですが、目が結構印象的でしたね。

音を大きく立てたりして視覚だけでなく五感で驚かす昨今の恐怖演出を取り入れながら、ほぼ旧作どうりの展開で進んで行きますが、残酷シーンに関しては旧作より描写が細かいですね。
乳母が屋上から首吊り自殺するシーンでの飛び降りてロープが伸びきった瞬間の嫌~な感じや、ブレナン神父が避雷針に串刺しになる瞬間に飛び散る血しぶきなど・・・旧作ではアッサリとしたもんで血すら流れなかったけどさすが今回は描写もリアルになりましたね。
特に旧作では最大のハイライト(?)だったカメラマンのジェニングスが首を飛ばさせる場面はガラスでなく看板の落下で首がすっ飛ぶのに変更されてました。
これもマネキンの首てのが丸分かりだった旧作に比べ、CGでリアルに見せてくれます。
そうそうカメラマンと言えば今回も彼が撮影した写真に不吉な影が見つかるのは旧作と同じだが、今の現代が舞台だけど暗室で竹ビラで写真を現像してるシーンはどうよ?て少し思ってしまった。(そこだけ一昔前に戻った見たい)
しかもその後の場面でパソコンに画像を取り込んで写真を解析してるんですが、何か・・・シックリこない
それとカメラマンが何でもかんでもむやみに連写して撮影するのも雑な演出とちゃうか?

オーメンと云えば音楽も忘れてはいけませんね。
ジェリー・ゴールドスミスの旧作の不気味な名曲「アヴェ・サタニ」がエンドロールにチラッと流れたのは嬉しかったですね。
出来れば劇中にも旧作のようにコーラスの合唱による不気味な旋律を再現してもらいたかったですな。

余談だが来年の2007年7月7日は・・・パチンコ屋は一斉に大イベントするんだろうか?



★★★ 2006.6.6(火) MOVIX堺 シアター6 06:06PM J-16

No.056 「GOAL!」 (2005年 米=英 118分 シネスコ)

2006-06-06 01:10:01 | 2006年劇場鑑賞
監督 ダニー・キャノン
出演 クノ・ペッカー
    スティーヴン・ディレイン
    アンナ・フリエル



FIFA公認映画として随分前から宣伝されてたけど、いよいよW杯も目前となり実にタイムリーな公開となりましたね。
3部作として作られるようで、パート2は秋に公開でパート3に至っては来年の公開!
少し間が開くのがどうでしょうね~ 今はワールドカップの盛り上がりで結構ヒットするでしょうけど・・・続編はどうだろう?
ま、それもこれもこの1作目にかかってくるんでしょうがねぇ~

さすがサッカーを題材にした映画ってことで客層は若い人が多いですね。
カップルは勿論、数名のグループで来てる方々もチラホラと・・・

プロを夢見てL.A.の地元サッカーチームで活躍するラテン系青年サンティアゴ(クノ・ベッカー)は、ある日スカウトに才能を見出され、ニューカッスル・ユナイテッドの入団試験を受けるチャンスを得る。父の反対を押し切り単身渡英し、逆境に苦しみつつも入団を果たした彼は、今まで以上に熾烈(しれつ)な競争と困難に立ち向かっていく。

貧困な生活の中から這い上がろうする主人公のサクセスストーリーで、主人公を支える祖母や弟、そしてサッカー選手になることに反対する父たちとの家族愛を描きながらのプレミアリーグのピッチに立つまでの第1部はまさにスポ根モノの王道を行く展開で、目新しさは無いんだけど、その王道的な展開の安心感が最後まで付きまとう・・・この辺、先がバレバレのワンパターンとしてシラケルか、あるいは手堅い展開で安心して見てれるか?
好みが別れるとこですが、私はこのテの映画は後者の方が良いかと思ってますので、そう言う意味では実に楽しい作品でしたね。

試合のシーンは生の試合も取り入れている為に迫力もあり、今後ビッグマッチをロケしてる続編群に期待がもてますね。
米英の合作らしいけど雰囲気はハリウッド的な作品よりイギリス映画の雰囲気が出てましね。
またこういう作品には付き物の「マザーファッカー!」「シット!」と行った酷い台詞が出てこないのも英国風かな?
試合の場面や練習での嫌がらせのシーンなどではアメリカ映画ならかなりのスラングが使われるだろうね。

ベッカムやジタン、ラウールらがゲスト登場してますが、その場面で場内はやや騒然となってましたね(出てるの知らんかった?)
次回はレアルマドリード編だからもっと出ずっぱりでしょうね。
彼らどんな芝居を見せてくれるかな?



★★★ 2006.6.4(土) アポロシネマ8 スクリーン8 21:15 F-3

No.055 「ブロークバック・マウンテン」 (2005年 米 134分 ビスタ)

2006-06-05 01:21:50 | 2006年劇場鑑賞
監督 アン・リー
出演 ヒース・レジャー
    ジェイク・ギレンホール
    ミシェル・ウィリアムズ



アカデミー賞の作品賞の有力候補と言われながら、この映画は結局作品賞は取れず、作品賞は「クラッシュ」に譲ったがこの映画はアン・リーが監督賞を受賞しました。
「クラッシュ」しかり、この「ブロークバック・マウンテン」も単館系の作品で、賞を取ったにも関わらずあまり拡大公開されなかったのが残念です。
と、言う訳で「ブロークバック・マウンテン」は3月公開ながら今まで未見だったので「こりゃDVDかビデオだな・・・」と思ってたら時々利用するシネコンのホームページを何気なく見てると・・・やってるではないか!
期間限定での公開でスクリーンで見るのはラストチャンス・・・

2人のカウボーイの同性愛を描いた作品でヒース・レジャーとジェイク・ギレンホールの体当たりの演技が話題になっていた。

1963年の夏。ワイオミング州のブロークバック・マウンテンでイニス(ヒース・レジャー)は羊番の仕事を始める。たまたま一緒に組んで仕事をしていたジャック(ジェイク・ギレンホール)との間に友情が芽生えるが……ていうストーリーだけど、まずブロークバック・マウンテンの大自然が実に雄大で、その中での2人の男たちの許されざる関係・・・

野宿をしてるある日の晩に突然激しく求めあうイニスとジャック・・・テントの中で肌を触合いSEXしていく2人の感情は・・・理解できないけど多分長いことズ~と2人で居ると突然あんな感情が芽生えたりするのかな?何て思ったりするが、ただジャックは初めてイニスと出会った時から好意は持っていた。
それを示唆するように車のサイドミラー越しにイニスをひっそり見つめるシーンが冒頭に出てくるし、山の中でイニスが全裸で着替してるのをすぐ傍で視線は送らないけど、空気で全裸の彼を感じてるようなジャックの顔のアップのショットなど、これこそ乙女心を秘めた男を見たような感じで妙にいじらしく写るんですね。
彼は同性愛者てのがここで提示されるが一方のイニスは少なくともノーマルな男性で、しかも反同性愛主義の父親から幼少の頃にリンチされた同性愛者の哀れな姿を見せられておりそれが一種のトラウマのようになっている。

2人っきりで過ごす内に女性と婚約してるにも関わらずイニスもどんどん深みにはまっていく姿には厳しい自然の中で互いに必要とし認めあった先の行為・・・なのかな?
長い自然での生活が終わりジャックと別れた後、嗚咽とともに泣き崩れるイニスの姿には、許されない恋と言え悲しいまでの「純」な恋愛を見取ってしまいます

でも2人が別れてイニスは結婚し子供ももうけて、4年後にジャックがイニスの家を訪ねる場面でのジャックが来るのを窓の外をず~と眺めてるイニスの姿は完全に恋人を待つ心境なんやろうね~ これもまたいじらしいです。
そして再会し抱擁とともにそのまま押し出すように家の軒下まで行き熱いキッス交わす2人・・・男同士でも純愛ってあんねんな~と感じてしまいました。
しかしその場面をイニスの奥さんが偶然見てしまう・・・これって想像出来ないくらいショッキングだろうね・・・そんな事は露とも知らないイニスは「2人で飲みに行ってくる!今日は帰らない・・・積もる話もあるから」といって2人で出て行くが、まぁ奥さんの心境は察するにあまります。
あんなん見た後で2人で泊まりに行かれたら・・・する事一つやがな・・・残酷なまでの描写ですね。
そしてそこからドラマは大きく動いていくんですが、やがてジャックも結婚して家庭を持ち、それぞれが落ち着く所に落ち着くけど、断ち切れない思いとブロークバックマウンテンの思い出が2人を、やがてそれぞれの家族までを翻弄していく・・・後半は痛々しいまでのドラマが展開していくんですが、アン・リーは冷静な視点で2人の男のその後の人生を追いかけていきます。


           ややネタバレ気味でご注意・・・









終盤ではジャックが断ち切れない苦悩する思いをイニスに打ち明け、そしてそれを拒むことしか出来ないイニスの苦悩・・・もうここらはホモ映画と呼ばせない完成された一つの愛の物語が成就していきます。

写真とシャツ使った心憎いばかりのエンディングは胸をわしづかみにされるぐらいの衝撃です。
こんな恋愛は男女でもそうそう無いでしょう・・・純な2人の想いが痛切に伝わってくる締めくくりのワンカットは胸を締め付けられます。


★★★★★ 2006.6.1(木) 布施ラインシネマ10 北館 シネマ5 19:30 K-3

No.054 「夢駆ける馬ドリーマー」 (2005年 米 106分 シネスコ)

2006-06-03 03:07:01 | 2006年劇場鑑賞
監督 ジョン・ゲイティンズ
出演 カート・ラッセル
    ダコダ・ファニング
    エリザベス・シュー



競争馬を題材にした作品で記憶に新しいのは「シービスケット」て言う作品があるが、あの映画は爽やかなラストが印象的で、押し付けるような感動でもなく実に自然な描写でラストを締めくくってたのが良かったですね。
カメラが騎手目線(または馬目線)となりゴールインして走り抜けていく瞬間にフェードアウトして映画が終わっていったように思う。

そして今回の作品は主演はカート・ラッセルだが実際の物語の中心は最近やや鼻についてきた(笑い)名子役のダコダ・ファニング・・・て事でお涙頂戴的な作品になりはせんか?と思ってたけど、1頭の馬を通じて親子3代の絆を描いたなかなかの佳作でしたね。

厩舎を経営する元騎手ベン(カート・ラッセル)は、資金繰りに苦しむ中、有力馬主から頼まれた牝馬ソーニャドールに希望を託す。しかし、娘のケール(ダコタ・ファニング)と一緒に出向いたレースで、ソーニャドールは転倒し、骨折してしまう。馬主から殺すよう命じられるが、ベンは自分のギャラでソーニャドールを買い取ることを決意する。

実話らしいですが、実際どこまでが本当なのか?少し怪しいような場面もあるけども(もし本当に全て事実なら・・・まさに奇跡的なドラマ!)ソーニャドールと少女ケールとの馬と人間の友情と祖父クリフ・クリストファーソン、父カート・ラッセルとの親子三代がそれぞれソーニャドールを通じて絆が結ばれていく様が丁寧に描かれています。

またクリフ・クリストファーソンとカート・ラッセルが実の親子のように良く似ていたのが印象的でしたね。
エリザベス・シューも疲れた主婦の役がまたよく似合います。
裕福な奥様より苦労した感じがこの人は合ってますね(実際もイマイチ華を感じなさそう・・・)
ダコダちゃんは最近ホント良く出てますね~「アイ・アム・サム」の頃からあまり顔立ちが変わってないように感じるのは気のせいかな?
もうデビューして大分経ってるように思うのだが・・・

クライマックスは前列のオバちゃんが思わず拍手してしまったような白熱のレースシーンなんですが、少しこの場面はアクシデントなどが起き、実際のところは知らないがあまりにも映画的に盛り上げようとしすぎかな?と思い ましたな。



★★★ 2006.6.1(木) アポロシネマ8 スクリーン8 16:10 I-17 




No.053 「アローン・イン・ザ・ダーク」 (2005年 独/加/米 98分 シネスコ)

2006-05-31 00:00:22 | 2006年劇場鑑賞
監督 ウーヴェ・ボル
出演 クリスチャン・スレイター
    スティーヴン・ドーフ
    タラ・リード



前夜、天六シネ5ビルで見た「僕の大事なコレクション」があまりにも単館アート系な作品と深夜にも関わらず女性客の多い場内の雰囲気で、天六らしさが感じられない鑑賞だったが、今日は1階のメイン劇場(?)のユウラク座でのB級ホラーアクションて事で本来のこの劇場らしい映画を鑑賞することに・・・
でも意外と見てる人が多いのは意表突かれましたね。
いつも寝てるオッちゃんがほとんどなのに・・・珍しく数組のカップルが居たりします。
デートムービーとしてはホラー映画は打ってつけだと思いますが、この作品はどうかな?

「ブラッドレイン」とこの作品で「ヴァンパイア&悪魔GO!GO!まつり」と言うイベントでの上映ですが、監督も「ブラッドレイン」と同じウーヴェ・ボルってことはウーヴェ・ボル映画祭でもある訳です。
しかし某雑誌でこの作品を見るとウーヴェ・ボルが監督し悪評をほしいままにした「ハウス・オブ・ザ・デッド」が傑作に見えてしまう・・・と書いてたが、まさしくその通りな出来ですね

超常現象調査員のカーンビー(クリスチャン・スレイター)は、古代アビカニ族の遺物を偶然手に入れ、それを狙う何者かに襲われる。ある日、彼と同じ孤児院で育った19人全員が失踪し、彼は恋人で人類学者のアリーン(タラ・リード)に遺物の解析を頼む。そしてアビカニ族と悪魔軍団、そして失踪事件の恐るべき関連を知るが……。

元々は「ハウス・オブ・ザ・デッド」「ブラッドレイン」同様にTVゲームの映画化らしいが、私はこのゲーム知らないんだが面白いのかね~?
映画を見てる限りはイマイチ面白くなさそうな・・・「バイオハザード」の原点らしい(広告に寄るとだけど)

モンスターが出てきますが種類も1種類てのがまず寂しいですね
それこそ昔は、いにしえのTVゲームファミコンで出てそうな単調なキャラで、しかも結構引っ張って出てきます。
こういうB級ホラーアクションは勿体つけずにモンスターなどは最初からバンバン登場させれば良いものの、出てくるまで時間がかかったので怪物出る頃には睡魔に襲われてましたわ・・・この辺は監督の技量が出てますな~

「ヴァンパイア&悪魔GO!GO!まつり」として「ブラッドレイン」との連続公開だったけど企画倒れですね。
これは配給会社の「在庫処分映画祭」と言った方がしっくりきたりして・・・



★★ 2006.5.27(土) 天六ユウラク座 22:30 最後列








No.052 「僕の大事なコレクション」 (2005年 米 105分 ビスタ)

2006-05-30 01:31:22 | 2006年劇場鑑賞
監督 リーヴ・シュレイバー
出演 イライジャ・ウッド
    ユージン・ハッツ
    ボリス・レスキン



月に2~3回は通う天六シネ5ビルですが、そのほとんどはB級アクションかホラー映画が中心。
DVDが発売されたパッケージに「全国劇場公開作品」の文字に「こんなん何時やっててん?」と思ったときは大抵人知れずこの劇場で公開された作品だったりします。
いつも此処へ見に来るとき時は深夜の部で22時~23時の間の回が多いため大半の観客は寝に来てる人が多く、まともに見てるのは我々一行ぐらいのもんなんです。

しかしこの「僕の大事なコレクション」は23時30分と言う普段よりやや遅めの回で、しかも上映最終日のオールナイトでありながら、明らかに見に来た人たちが多数・・・しかも10人前後の観客のうち寝てる人はゼロ!
驚いたことに男性は我々と前の場違いなオッちゃん意外は全て女性という天六シネ5ビルの深夜の部にしては快挙?な出来事に遭遇してしまいました。
そしてこの「僕の大事なコレクション」て作品はまさにミニシアター系的な作品で、正直何でこの劇場で?ていう印象でした。

主人公のユダヤ人の青年ジョナサンは、亡き祖父と見知らぬ女性が一緒に写っている写真を病床の祖母から渡される。その女性が祖父の若き日の恩人であるらしいと知ったジョナサンは、祖父の故郷ウクライナへ向かい、現地の青年アレックスらと共に写真の女性を探すための旅を開始する。

この青年ジョナサンがとにかく何でも蒐集するコレクターで祖母の入れ歯や弟の歯の矯正器具など一族の色んな物をビニールに入れて部屋の壁一面にぶら下げて飾ってる変な奴!
このオタク青年が祖父のルーツを辿るかのようなロードムービーで彼とウクライナのガイドの青年と祖父(自称盲目てのが笑わす)とペットの盲導犬?の珍道中がユーモラスに展開されます。

さりげないやり取りの中に溢れるユーモアが独特で、ホテルの一室でベジタリアンだというアレックスに仕方なく注文したポテト(と言ってもジャガイモ丸ごと一個が皿の上にあるだけ)をガイドの祖父がナイフで4当分にし、その一つをジョナサンに分け与えた時に、一瞬の間の後にそれを蒐集用のビニールに入れるジョナサン・・・こういった感じの声を出して笑わすというより、ニヤつかせながら見せる所が上手いのです。
またうまくコミニケーションが取れてるようで取れてない、取れてないようで取れてたりと微妙な青年とウクライナのガイドたちの関係も絶妙で面白いです。

ストーリーが進むにつれナチスによるユダヤ人の虐殺がクローズアップされ、今までのホンワカしたムードから一変して、胸にしんみりと来る・・・
見だした時の印象と鑑賞後の印象がこんなに変わる作品も珍しいかも?

冒頭のナレーションによる人物紹介から入る始り方が少しガイ・リッチー風でなかなか印象的で、俳優でもある監督のリーヴ・シュレイバーて結構上手いね。
このリーヴ・シュレイバーてどんな人?て思って調べたら、よう見かける人ですな~



★★★★ 2006.5.26(金) ホクテンザ2 23:30 最後列2番目



No.051 「ダ・ヴィンチ・コード」 (2006年 米 150分 シネスコ )

2006-05-29 00:25:33 | 2006年劇場鑑賞
監督 ロン・ハワード
出演 トム・ハンクス
    オドレィ・トトゥ
    イアン・マッケラン



今年度最大の話題作と言っていいでしょうこの作品は・・・
カンヌ映画祭では失笑が起こったとか、スタンディングオーベーションが起こったとか、何かと話題に事欠かない映画がいよいよ上映されました。

私も珍しくこの映画を見る前に原作を読んでいて、予備知識もハッチリでした。
ただ原作を読んでる段階で、この物語は絵画やキリスト教に関する知識があるのとないのとは大分差が出るだろうな~とは感じてました。
私は正直、そちらの方はまったく知識がないので、本文中にダビンチの絵の話題が出てもいまいちピンと来ず(モナリザと最後の晩餐は知ってたけど)、挿絵で入れてくれてたらな~と思ったもんでした。
そう言う意味では今回の映画化は画面にそういった絵が映像で出てくるので本よりかは幾分わかり易いでしょうね。
後、やはり原作を読んだ時は主人公のラングルトン教授役はトム・ハンクスと知ってたのでどうしても読みながらトム・ハンクスを想像しながら読んでしまいました。
ホントは白紙で読むほうが想像力が働いて良いんですけどね。

本を読んでた時から感じてたんですが、話としては映画化するにしては地味かな?と感じてましたが、いざ映画を見るとやはりその印象は変わりませんでしたね。
原作に大方忠実に映画化されてるので余計にそう思います。
あまり動きがそんなに無く会話が中心の150分の「静」のドラマは、ある程度の予備知識がないと一歩間違えればチンプンカンプンの可能性も多いにあると思いますよ。

何かと賛否両論の論争になってる物語のテーマが我が国にはあまり馴染みがないだけに余計、絵画やキリスト教に関しての予備知識を雑誌等の特集記事で頭に入れておく事をオススメします。
私は原作読んでましたが、まったく原作も読まず、何の予備知識なしで見た方はどう感じたか?興味ありますね。

雑誌にやたらこの映画でのダビンチが絵に残した秘密の数々が紹介されてますが、オチでは無いと言え、劇中だんだん明らかになっていく所が面白いのであって最初から、その辺をネタバレするのはいかがなもの?と感じておりましたが、でもその辺を予め知っておいた方が映画を見た時にわかり易かったりするんですね~
やはり馴染みのないテーマだから仕方ないかな?

ほぼ原作通りに展開していき本では分かりにくかった部分は映像で見せてくれるので、私は結構面白かったです。
まぁ100%理解は出来てないですが・・・



★★★★ 2006.5.25(木) 布施ラインシネマ10 北館 シネマ1 19:15 L-12