goo blog サービス終了のお知らせ 

MOVIE KINGDOM Ⅱ

映画に関する話題やライブ&イベント、ローカルなグルメ情報など色々話題を広げて行きます
ポイントは★~★★★★★★

No.070 「心霊写真」(2004年 タイ 97分 ビスタ)

2006-07-13 02:44:48 | 2006年劇場鑑賞
監督 パークプム・ウォンプム
出演 アナンダ・エヴァリンハム
    ナッターウィーラヌット・トーンミー
    アチタ・シカマーナー



「アフロサッカー」に続いてのタイ映画の鑑賞ですな~
数年前に「THE EYE」ていうタイのホラー映画がありましたが(最近さりげなく続編2.3が公開されてたけど・・・)
タイ映画のホラー映画って割りと怖いですね。
この映画もズバリ、心霊写真を題材に使った恐怖映画ですが、思えば案外この心霊写真を主にテーマとして使った作品って少ないように思いますね~
劇中のネタやアイテムとしては使われますが、ドラマの中心としてはあまり見当らないかも・・・?

(あらすじ)

カメラマンのタン(アナンダ・エヴァリンハム)は恋人のジェーン(ナッターウィーラヌット・トーンミー)とともに、大学時代の友人の結婚式に主席する。その帰りに突然道に飛び出して来た女性(アチタ・シカマーナー)を車ではねてしまう。その場から逃げ出してしまった2人の周囲で、その後次々と奇妙な事件が起こり始める。

劇中出てくる心霊写真は全てホンモノを使ってるらしいですが、たしかに不気味ですね。
主人公が行きつけのカメラ店の場面なんかは懐かしいですね。
むかしの写真屋ってあんな感じでしたね。
アジアのホラー映画ってついつい「リング」「呪怨」といった作品を連想させるのが多いですが、たしかにこの映画もその類ではあります。
しかしこれでもか!とばかりにたたみかける恐怖のクライマックスは見るものをビビらすには充分効果出てますよ・・・
また出てくる幽霊の悲しくもおぞましい形相は見てて怖いですね(幽霊役の女優の人選は大成功!・・・白目って怖いね)
あんなんがあちらこちらから出て来たら卒倒するで・・・いつものパターンとはいえね。

全体の流れはお決まりのパターンで、またしても過去にあった隠された事実が発覚して、真実が白日の下にさらされます。
見慣れた者としては展開がドンドン先が読めていくのは何か寂しいですね。
「来るぞ、来るぞ・・・」と思ったて構えてたら大抵ドキッとする場面が来ますからね~
でも観客が少なかったからシラ~としてたけど、満員なら割りと反応だあつたかも知れないですね。
大音量を立てて驚かすのは流行りですね・・・一番驚かせ安いんでしょうけどね。



★★★ 2006.7.11(火) 動物園前シネフェスタ4 シネマ4 15:55 やや前列中央

No.069 「ポセイドン」(2006年 米 98分 シネスコ)

2006-07-03 00:54:42 | 2006年劇場鑑賞
監督 ウォルフガング・ペーターゼン
出演 カート・ラッセル
    ジョシュ・ルーカス
    ジャシンダ・バレット



今にして思えば私が映画と言うモノに興味を持ち出した1970年代は、味のいい映画が多かったですね。
当時小学生だった私が興味を持ったのは恋愛映画や人間ドラマよりもアクション映画が中心になってましたね。
甘~い、愛の物語より壮絶なカーチェイスなどの派手なアクションにどうしても目が行ってしまったもんです。
そんな中パニック映画ブームてのがあり、TVで見た「大空港」や「エアポート75」、超立体音響センサラウンド方式の上映で話題になった「大地震」、「タワーリング・インフェルノ」、そして「ジョーズ」・・・壮絶な災害や事故の中で交差する人間模様やそんな苦難に立ち向かう勇気ある主人公の活躍に胸を躍らせて見たもんでした。
その中で大型客船が転覆し、天地が逆さまになり、そこから脱出をしょうとするパニック映画「ポセイドン・アドベンチャー」がありました。
これはTVの洋画劇場で見たんですが、逆さまになった船体から脱出するのに船底へ向かう設定が子供心に鮮烈な印象が残ってました。

そして30年以上たちそのリメイク作が登場!これは期待して見にいきましたね。
シネコンが多い中、大阪ではもはや絶滅寸前の一戸建ての大型劇場でのロードショー(この言葉も何か味があるね~)
やはり大劇場の大型スクリーンの迫力はどんなシネコンでも敵わない風格と存在感がありますね。
こういう映画はやはり巨大スクリーンに限りますね!迫力が違いますよ。

(あらすじ)

北大西洋の真ん中で大勢の乗客を乗せた豪華客船が、異常ともいえる大波を受けて転覆する。客船がしだいに沈んでいく中で、人々は生き延びるために懸命に手を取り合い、力を振り絞って脱出を図ろうとする。しかし、想像を絶する危機が疲労した乗客たちに次々と襲い掛かり、やがて苦渋の選択を迫られることに……。

人物設定は旧作から一新されてリメイクながらもオリジナリティが出ています。
船内でのパーティの最中に大波の直撃を受けて転覆する悲劇が起こるのは、お約束のパターンですね。
このシーンでスティシー・ファーガソンがステージで歌を歌ってる場面を見て、旧作ではモーリン・マクガヴァンが登板して「モーニングアフター」を歌ってるようなもんやね~と内心思ってました(「タワーリング・インフェルノ」にも出てたな・・・)

98分と実に大作感の感じられない上映時間だけど、余計な部分を省いて快調なテンポで見せてくれる!・・・と期待してたんですが、時間短い分、人物関係や描写が旧作と比べると、やや弱いかな?(時間短いのはいいんだが)
それだけにもっと感動出来るハズなのにサラリと見てしまう・・・全体的に話としてはあまり印象に残らないんですね~
印象に残るのはやはり派手なCGや転覆シーン・・・てのが残念です。
それと転覆した逆さま感もイマイチ感じられなかったな~正直、やや期待ハズレ!

駆け足でなんか見てる感じで、短ければ良いもんじゃないって言う典型的な映画ですね。
120分ぐらいはあっても良かったんと違う?

いかにも模型の船が転覆したような感じだった旧作の特撮はさすがに今回は最新技術の
CGで見せてくれます。
特に冒頭のタイトルバックでのポセイドンのCG合成は中々の見ものですよ



★★★ 2006.7.1(土) 千日前国際劇場 23:10 通路前2列目中央

No.068 「アフロサッカー」 (2004年 タイ 103分 ビスタ)

2006-07-02 23:03:49 | 2006年劇場鑑賞
監督 ソムチン・スィースパープ
出演 ポンパット・ワチラバンジョン
    サムリット・マイケルセーン
    カーン・ジャンノーイ



FIFAワールドカップが連日TVや新聞などで話題になり、にわかサッカーファンが急増する時期ですね。
「GOAL!」もその人気にあやかって現在大ヒット・・・してるのかな?
当然といえば当然の如くサッカー映画がこの時期に当て込んで公開されたのがこの「アフロサッカー」

思えばサッカー映画って結構色々ありましたね~
シルベスター・スタローンやマイケル・ケイン、そして神様ペレが出演した「勝利への脱出」。
ペレのオーバーヘッドキックが大きな話題となりましたね~
そのペレが出た「炎のストライカー」てのもありましたし、アメフトを題材にしたアメリカ映画「ロンゲスト・ヤード」をイギリスでサッカーリメイクした「ミ-ンマシーン」
そして記憶の新しいところではチャウ・シンチーの「少林サッカー」なんかが思い出されますが、この「アフロサッカー」は作品の色としては「少林サッカー」に近いものがありますね。

(あらすじ)

借金取りに追われるパオトゥー(ポンパット・ワチラバンジョン)は、超人的なプレーでサッカーを楽しむサガイ族の少年たちに出会う。その驚異的才能に魅了された彼は、自ら監督兼コーチとなって“サガイ・ユナイテッド”を結成し、国王杯の優勝カップを目指す。だが、彼らを待ち受ける試練は強豪対戦チームだけではなかった。

残念ながら「少林サッカー」とは程遠い作品の出来だと言えますね。
サガイ族たちの超人的な身体能力を生かしたスーパープレイがこの作品の見せ所のハズなのにどれもこれも不発の中途半端さが残る。
痛快なバカ映画を期待したけど、バカ映画にも満たないただの駄作でしたね~

人種差別やネイティブな原住民の偏見を少し意識させる場面などもありますが、意識的にそんな描写を持ってきたのかどうかは判りませんが、そんなテーマはこんな映画に要らないでしょうね。
痛快に面白いものが出来る題材なんですが活かしきってない(作り手はその積もりだろうけど・・・)と思います。
そう見るとタイ映画ってまだまだ発展途中で少し韓国映画や香港映画とは差が有りすぎるのかな?
面白いタイ映画も色々ありますけど、当りハズレで言うとハズレが多いかも・・・?(タイ映画はそんなに見てないから偉そうな事言えないけどね)

ちなみにアフロヘアな人は1人も出てませ~ん



★★ 2006.6.30(金) ホクテンザ1 23:30 中央付近

No.067 「HAZE ヘイズ」(2005年 日本 49分 ビスタ)

2006-07-02 22:22:20 | 2006年劇場鑑賞
監督 塚本晋也
出演 塚本晋也
    藤井かほり
    村瀬貴洋



塚本晋也監督の最新作で、当初は見に行く予定はなかったんですが、「ウルトラヴァイオレット」と続けて見るのに時間的に良かったので急遽見る事・・・
しかも49分という実にリーズナブル(?)な上映時間も鑑賞の拍車をかけることになりました。

(あらすじ)

鉄パイプをこすり削る音、苦痛とともに流れる血、ズタズタに引き裂かれていく肉体、死体が打ち捨てられた池…。男が目を覚ますとそこは身動きの取れない密室であった。どうしてここにいるのだろうか…?男はこの異常なほどに狭いコンクリートの空間から逃げ出そうとするが…。凄まじい映像にどこまで耐えられるか!閉じ込められた男と窒息することなく行動をともにできるか!塚本映画に本気リンク。恐怖の果てを体感増殖。

狭い壁と壁の中に挟まれて身動きとれない状況は「SAW」を彷彿させ、仕掛けられたトラップの中を脱出しようとするのは「キューブ」を思わすかな。
でもこの映画は閉所恐怖症の人には耐えれないような緊張感を出していて、コンクリートの壁の隙間を這ったり、登ったり・・・あるいは滑り落ちたりと平面の空間を絶妙なカメラワークで「隙間」の恐怖を演出しています。
それに加えて「肉体的」な苦痛を表現する音響(特にパイプを咥えながら移動するときの歯とパイプのキリッ!キリッ!という摩擦音は痛々しい!)も効果的。
まるで脱出すること事体が拷問と化す生き地獄のような設定は悪趣味の中に実験的な映像が散りばめられて興味深いですね。

主人公が記憶を失い「何故、ここに居るのか?」と自問しながらも考える余裕がないほどの苦痛が伴う空間から嫌がうえでも脱出しなければならい状況で出会う1人の女・・・
この辺がこの作品に一つにキーポイントとなっていくんですが、死体や臓器が散乱し、まさに血の池と化した水中を潜り脱出を図るシーンなどはR指定度全開!
この辺の場面も主観カメラとなり、手足や内臓が浮かぶ水中の中を我々観客の目線となったカメラが進んでいく・・・

内容よりビジュアル的な表現が印象的に脳裏に焼きつく作品だと思いましたね。
でも、一応はラストは意外な事実が発覚して、今まで見せられた生き地獄のような映像が大きな意味のあるものとして提示されていきます。



★★★ 2006.6.29(木) 動物園前シネフェスタ4 シネマ2 20:00 最後列右端

No.066 「ウルトラヴァイオレット」(2006年 米 87分 ビスタ)

2006-06-30 21:59:00 | 2006年劇場鑑賞
監督 カート・ウィマー
出演 ミラ・ジョヴォヴィッチ
    キャメロン・ブライト
    ウィリアム・フィクトナー



近未来を舞台にしたCG全開のSFアクションムービー!
ミラ・ジョヴォヴィッチ主演だがこの人はホントこういう映画が多いような気が・・・
「フィフス・エレメント」「バイオハザード」シリーズしかり、他の普通の役柄よりこういう戦うヒロインの方がイメージが強いですね。
ますますこんな仕事が増えたりして・・・でも「イーオン・フラッグス」より私はこちらの方が良かったですね~
シャーリーズ・セロンよりこんな役はミラ・ジョヴォヴィッチ が断然合いますね
まぁ~女優としてはシャーリーズ・セロンの方が断然上だけど・・・

(あらすじ)

人間の政府によるファージの抹殺運動激化に伴い、ファージの夫を政府に殺された過去を持つヴァイオレット(ミラ・ジョヴォヴィッチ)。今やファージの地下組織の中でも最強の女戦士と化した彼女は、政府が開発した最終兵器を奪うべく政府のビルに乗り込む。しかし、その最終兵器とは9歳の人間の少年(キャメロン・ブライト)で……。

近未来のCG映像がもうアニメを見てるかのような映像(意識的なビジュアルだろうけど)で少し鼻につくけど、オープニングからハイテンションなアクションで見るものを画面に釘付けにするのは何でもありのCGアクションならでは!
無限に次々出てくるマシンガンや手から出てくる長~い剣など、まさに進化したCG描写ならではだけど、でも正直あまり驚かなくなってるよな~
単にCGでは驚かないので、いかに効果的に上手く使うかではないでしょうかね。
この手の作品は「マトリックス」である部分極めた感があるのでCGだけに頼ると苦しいかもね。
でもこの映画はヒロインのミラ・ジョヴォヴィッチが役にハマッてるので良かったと思いますね。
こういう映画に不似合いな俳優を使うとどうも白けてしまう場合があるので(「イーオン・フラッグス」のシャーリーズ・セロンが私的にはそうだった)CGアクション中心の映画とはいえ、役者の存在もやはり大事だと思いますね。

ガンアクションにソードファイトとポーズも見得も決まってるミラ・ジョヴォヴィッチは当分普通の役柄を演じても、こういう役のイメージが中々拭えないかもな~
ちなみに今回は「バイオハザード」で見せたような不必要なサービスカットはありませんでした。



★★★ 2006.6.29(木) 道頓堀東映パラス劇場 17:00 通路前端

No.065 「迷い婚-全ての迷える女性たちへ-」(2005年 米 97分 ビスタ)

2006-06-27 01:18:48 | 2006年劇場鑑賞
監督 ロブ・ライナー
出演 ジェニファー・アニストン
    ケヴィン・コスナー
    シャーリー・マクレーン



天六シネ5ビルでの上映作品にしては似つかわしくない作品です。
たまにこう言った作品するんですね~
この劇場で最初にワーナー社のロゴの出る映画を見ると妙に「おお~お!」と思ったりします。
だいたいアートポートとかアルバトロスのイメージですがね・・・

中々のキャストを集めた作品で一昔前ならもう少し大々的に公開してたかも知れないですね。
今回は割りと小規模な公開なようですね。

(あらすじ)

ジャーナリストのサラ(ジェニファー・アニストン)は恋人のジェフ(マーク・ラファロ)との結婚を決めるが、心の中にはまだ迷いがあった。そんな折、祖母のキャサリン(シャーリー・マクレーン)から30年前に死んだサラの母が、結婚式の数日前に若い男と駆け落ちした事実を聞かされる。その真相を解明することは“自分探しの鍵”となるかもしれないと思ったサラは、母の同級生のボウ(ケビン・コスナー)を訪ねる旅に出る……。

いざ結婚しょうとしたら何かと考えてしまい、今一度立ち止まってしまうサラ・・・女性ならこの辺の心理はどうなんでしょうか?
結構興味深いところではないかなと思いましたね。
サブタイトルの「~全ての迷える女性たちへ」てのが意味心に思えてしまいます
皆、心の中では「これでいいのか?」何て男女問わずいろいろ考えてしまうのかね~
独り者のキングには良くわかりません・・・

この映画の面白いところは主人公の一家が映画「卒業」のモデルになった一家?て言う設定が笑わせますね(笑い声起こらなかったけど・・・)ミセス・ロビンソンがシャーリー・マクレーンだったり、ダスティン・ホフマンがケヴィン・コスナーだったり・・・

ケヴィン・コスナー・・・一時の輝きが無いですね
この作品でも主演では無いですが、重要な役どころで登場するんですが、何かパッとしないですね・・・
正直、どうもショボイです・・・「ダンス・ウィズ・ウルプス」あたりで終わってしもたんかいな~

ロブ・ライナー監督もそういえば久々な気がしますね。
今回はラブコメ・・・ていう割りにはあまり面白くなかったな。
さすが天六シネ5ビルで上映される訳ですね・・・97分でも長く感じてしまいました。



★★ 2006.6.23(金) ホクテンザ2 23:50 中央付近

No.064 「デイジー」 (2006年 韓国 125分 シネスコ)

2006-06-26 00:06:23 | 2006年劇場鑑賞
督 アンドリュー・ラウ
出演 チョン・ジヒョン
    チョン・ウソン
    イ・ソンジェ



まだまだ続く韓流映画ブーム(もうブームとは言えないね)の中でまたまた涙腺を刺激する映画が登場しました。
可愛いチョン・ジヒョンさんが出演のこの映画だけど「猟奇的な彼女」や「僕の彼女を紹介します」では相手役の男優より彼女の方が作品の中心的な存在でしたけど、さすが今回はチョン・ウソンに食われたかな?

(あらすじ)

アムステルダムで暮らすヘヨン(チョン・ジヒョン)の元に、毎日見知らぬ人からデイジーの花が届く。ある日街頭で似顔絵を描く彼女の前にジョンウ(。)が現れ、彼女は彼こそが待ち焦がれた運命の相手だと確信する。だが、実は男は国際警察の捜査官で、彼の追う暗殺者(チョン・ウソン)こそが花の贈り主だった。

デイジーの花が一つのキーポイントとして使われ、その花を挟んだ3人の男女の切ないラブストーリー・・・
へヨンの待ち焦がれる花の届け主は目の前に現れた男性で国際捜査官のジョンウと思いこみ心を寄せるが、彼はへヨンに惹かれながらも彼女の元を去っていく・・・そので一方で真の花の届け主である暗殺者は彼女に密かに思いを募らせ、やがて彼女に近づいていく、花の届け主を愛した彼女に・・・それは自分なんだが、へヨンにすれば去って行ったジョンウ・・・そしてジョンウにして見ればへヨンは自分ではなく花の贈り主を愛していると・・・この3人のすれ違った状況は実に切なくて、悲劇的な物語へと進んで行きます。
まさに韓流ドラマ路線爆発な一篇ですね。
でも「インファンナルフェア」のアンドリュー・ラウ監督だけあって交差する登場人物の描き方は上手いですね。
部屋の中の暗殺者と廊下のへヨンとジョンウ3分割画面による3人の鉢合わせしたシーンは秀逸でしたよ。

でも韓流おば様がうっとりくるのも判らない訳でもないですね。
終始イ・ソンジェとチョン・ウソンの2人の紳士な振る舞いはある種、韓国男性ならではといった独特のムードが出てきたような気がしますね。
「冬のソナタ」のヨン様演じる、イ・ミニョンさんも紳士的な振る舞いでしたからね。
この辺がおば様のツボにはまったりするんでしょうね~今回の作品で再認識させられましたよ。

クライマックスは派手な銃撃戦となり、やや韓流というより香港テイストなアクション路線の匂いを出しておりました。
でもその前にしっかり切ないまでの「純愛」が描かれていて韓流純愛路線と香港ノワールテイストが上手く噛み合ってたんではないでしょうか。



★★★★ 2006.6.22(木) 千日前セントラル 19:00 後方右側

No.063 「DEATH NOTE デスノート 前編」(2006年 日本 126分 ビスタ)

2006-06-25 22:14:52 | 2006年劇場鑑賞
監督 金子修介
出演 藤原竜也
    松山ケンイチ
    瀬戸朝香



この映画は当初は見にいく予定ではなかったんですが、金券ショップで株主券が格安であったもんで(¥800)鑑賞してきました。
最近はシネコン(特に今年は)での鑑賞が多くて、昔からある劇場は久々です。
座席の前後の感覚や座り心地はどうしてもシネコンに譲りますね~
久々に古いところへ来ると座席の感覚の狭さを痛感させられます・・・
でも古い劇場ほど大事にしたいですけどね。

「週刊少年ジャンプ」で連載されてる漫画が原作だそうですが、恥ずかしながらまったく知りませんでした。
大ベストセラーだとか・・・ほとんどストーリーもろくに知らず見たのは久々ですね。
原作を知らないので妙なこだわりや偏見、予備知識もなく見れたので映画の中にすんなり入れました。
一言で言えば「意外と面白かった」て感じでこれゃ後編も見にいかなきゃね~


(あらすじ)
「このノートに名前を書かれた人間は死ぬ」と記されたノートを拾った夜神月(藤原竜也)は、興味本位で他人の名前をノートに書き込んでしまう。その名前の人間の死を目の当たりにし、最初は恐怖を覚えた月だったが、やがて理想的な世の中を作るべく凶悪犯たちの名前を次々とノートに書き始める。

実際、凶悪犯が捕まってもすぐ釈放され、中には少年法とかで、卑劣な犯罪をしてながら未成年だった・・・て事でノウノウと社会に出ているのも多いこの世の中で、そんな犯罪者を抹殺していくのが見方によっては痛快かも?
法律の限界に絶望し、六法全書を捨てた直後にタイミングよく死神の落とした「デスノート」を拾ってしまう主人公の月。
部屋の中の月と被るように死神の影が壁に写るカットなど主人公と死神を関連付けるカットが印象的です。
手を下すことなく、ノートに名前を書くだけで相手を殺害してしまう主人公に我々でも日々持っている残虐性が見れてしまいます。
犯罪者を殺す事で殺人を正当化した気分になり、ますますのめり込んで行く主人公の行為は、死神と契りを交わした悪魔のよう・・・

またライバルの探偵Lとの知恵比べも見所あるんですが、この松山ケンイチ扮するLが見た目は月以上に危なそうなサイコっぽい奴・・・目はイってますね
「男たちの大和」の時とは全然イメージが違いました。

今回は前編て事でどんな終わり方するのか、興味あったんですが割かしきりのいいとこで終わった感じがします。
個人的にはTVドラマ見たいにクライマックスのいいトコで終わっても良かったように思います(皆、怒るかな?)



★★★★ 2006.6.22(木) 角座1 16:30 中央通路前左端

No.062 「嫌われ松子の一生」 (2006年 日本 130分 ビスタ)

2006-06-19 23:25:17 | 2006年劇場鑑賞
監督 中島哲也
出演 中谷美紀
    瑛太
    伊勢谷友介



この監督の前作「下妻物語」かなり評判よく、何気にレンタルで見たらたしかに面白かった・・・
深キョンの一世一代の当り役?と思わせる芝居に(天然かも?)「こんなオモロイとは知らなんだ!」と妙に感動したもんでした。
そしてそれ以来の新作となる「嫌われ松子の一生」・・・当然期待して見に行ったら、何と時間を間違えて始ってしまっていた!・・・て、まぁそんな事はどうでもいいんですが(時間ずらして夜のレイトを見ました)
期待どうりの歌あり踊りあり、バイオレンスありの女の一生の物語。

(あらすじ)
昭和22年・福岡県大野島生まれの川尻松子(中谷美紀)は、お姫様みたいに幸せな人生に憧れていた。しかし、20代で教師をクビになり、エリート街道から転落、家を飛び出して風俗嬢になってしまう。その上ヒモを殺害して刑務所へ送られ、壮絶な不幸の連続にまみれた波乱万丈の人生を送ることになる……。

♪ま~げて、の~ば~して・・・作品全体通して歌われるこの歌こそ松子の人生を表してるが如く、波乱万丈の転落人生まっしぐら!
よく考えればこれほど暗い話もないね~
教師時代に教え子の窃盗をかばったつもりが、いつしか自分が犯人となりかばったハズの教え子に罪を着せるような顛末になったり、家を飛び出して男と同姓したら日々暴力の毎日・・・あげく男は飛び込み自殺!別の男の愛人になれば相手の妻にバレまた捨てられ、やがてトルコ嬢に転身!そこで中洲No1になり、風俗界で成功したかと思ったら時代とともに廃れていき、行きづりの男とまた同棲し、捨てられそうになった時に男を刺しとうとう刑務所送り・・・まだまだ松子の転落人生は死ぬまで続くんだが、こんな壮絶で悲惨な人生をレビュー仕立ての歌と踊りど描いていくそのノリはまさにミュージカル映画。
BONNIE PINKの軽快な歌に乗って、トルコ時代の成功してる場面が華やかに演出される場面や刑務所での生活がAIのソウルフルなナンバーで描かれる場面など実に映像と音楽はマッチしていて良いし、天地真理の歌や五輪真弓の「恋人」も飛び出す歌謡ドラマ的な展開も面白い。

また少しだがタランティーノがよく使う同じ場面の別角度からのシーン何かも使われていて見所も多いですね。
また中谷美紀を初めとする豪華キャストもなかなか適材適所ハマッテました。
だいたいお笑い芸人が出てくると浮いてしまったりするけど、これはカンニング竹山しかり、ゴリや劇団ひとりなどドンはまり!

思うようにいかず、裏目続きの人生でも図太く前向き生きていく松子の逞しさは悲惨な目に遭えば遭うほど強く図太くなっていく・・・
転落して立ち止まり、そしてまた転落して行く悲惨な人生も終わって振り返ればレビューのように明るく楽しいものに思えてくるのかも?
天国の階段を上がっていく眩しいばかりの明るさがまさにそう感じさせてくれます
ミュージカル映画「オールザットジャズ」の中で歌われる名曲「バイバイライフ」が何故か私の脳内を駆け巡った・・・



★★★★ 2006.6.17(土) 動物園前シネフェスタ4 シネマ2 20:30 中央端

No.061 「インサイド・マン」 (2006年 米 128分 シネスコ)

2006-06-12 00:42:16 | 2006年劇場鑑賞
監督 スパイク・リー
出演 デンゼル・ワシントン
    クライヴ・オーウェン
    ジョディ・フォスター



銀行強盗を題材にした作品って昔からいろいろありますね。
特に私が好きなのはシドニー・ルメット監督の傑作「狼たちの午後」。
アル・パチーノ主演の作品で、主人公が銀行に立てこもり群集やメディアを煽り一躍、時のヒーローのように扱われていく・・・
現場に殺到した群集の前でお金をばら撒くシーンが印象的です。

また銀行強盗ではないけど警官に追われた宝石強盗の一味が街の酒場に逃げ込み、結果的に警官に包囲され立てこもる事になってしまうケビン・スペイシーの第1回監督作「アルビノ・アリゲーター」て作品もありました。
この映画のキーポイントは包囲した警官たちが犯人の顔も知らず、人質も誰かわからない・・・つまり犯人と人質の見分けが付かないというのがミソでした。
そうそうこの「インサイド・マン」もそれとよく似た構成ですね

あらすじ
マンハッタンの銀行で強盗事件が発生し、犯人グループのリーダー、ダルトン(クライブ・オーウェン)は人質を取って銀行に立てこもってしまう。現場に急行した捜査官フレイジャー(デンゼル・ワシントン)は事件発生から7時間経っても行動を起こさない犯人たちに対し、時間稼ぎをしているのではないかとの疑問を抱き始める。

やはり”立てこもりムービー”の面白いところは篭城した者とそれを取り囲む者のやり取りの面白さが挙げられますね。
近年で代表的なのがサミュエル・L・ジャクソンとケビン・スペイシーが共演した「交渉人」でのプロ対プロの交渉人対決が中々面白かったですね。
やはりそのやり取りのスリリングさが溜まりません!

でもこの「インサイド・マン」は例えばトニー・スコットあたりが撮ってれば派手なサスペンスアクションになったかも知れないが、しかし今回はスパイク・リーが監督!
それだけに単にサスペンスアクションに留まらず、練られたプロットと大胆なトリックを用いた力作となっています。
正直なところ少し疲れた部分もあり、単に面白かったて訳ではないけど・・・

それでも役者は完璧だし、インド音楽を使ったテーマ曲もインパクト強い!
ジョディ・フォスターがもっと全面に出てるのかな?と思ってたけど、意外と出番が少ない目でしたな。
強盗映画のパターンに洩れる事なく警官と犯人のやり取りも充分スリリングで面白いし、犯人と人質が同じ格好をさせる着想もいいですね。
でも終盤の終わりそうで中々終わらない展開は疲れました・・・



★★★ 2006.6.10(土) MOVIX堺 シアター7 21:45 J-18