kikoがスタート

2005年8月にスタートしました。
私が観た(見た)、感じた、覚書き、気になることを書いてます。(^^ゞ

考古Gの講座 「発掘調査で出土した遺物の整理」

2011年01月09日 | 高槻しろあと歴史館と市民大学

今月の考古Gのお勉強会は、発掘調査で出土した遺物の整理をされている
埋蔵文化財調査センタ-のKさんが、遺物の洗浄から保管までの貴重な体験の講座でした。

   「発掘調査で出土した遺物の整理」 の講座では・・・
1.洗 浄・・・それぞれの網袋ごとに入れた遺物を水に浸けた後、洗浄用の毛ブラシ等で軽く
  たたくようにしながら水で洗い流します。(もろい遺物はバインダー液に一晩置くこともある。
2.注 記・・・どの遺跡のどの遺構から出土したか、出土した場所や年月日などを遺物の破片
  に直接細筆で墨、黒い遺物には白のポスターカラーで書いて文字の上にニスを塗る。
3.接 合・・・遺物本来の形がわかるように、バラバラになって出土した破片を接着剤でつなぎ
  合わせていきます。よく観察しながら出土したした場所や遺構で接合できることを確認しな
  がら割れ口を何度も合わせています。チョークなどで土器片に印をつけ破片の足らない場合は
  近くの遺構などから破片を探し出し、これ以上接合できる土器破片がなければ接着剤で
  本接合します。ここで使う接着剤は市販されている家庭用の接着剤で、破片の表面にはみ
  出さないようにします。それは、接着剤の厚みで土器全体が歪むのを防ぎ汚さないためです。
4.実 測・・・遺物の各部を計測して図面におこすと共に遺物がどのようにして作られたのか
  使われ方等の観察の結果も記入し調査報告書などの資料にするための作業をします。
5.復 元・・・遺物本来の形に戻す作業です。接合によって復元されている部分を粘土や
  アルミホイルなどで型取りして、石膏などで修復します。余分な汚れなどは洗って取り除き
  乾かしてから最後に同色の色を塗って終わります。
6.写 真・・・遺物や遺構の記録には写真が使われます。実測図では表現できない遺物の
  立体感などを伝える資料として、遺物の写真が記載された調査報告書が作成されます。
7.拓 本・・・記録として実測図や写真と同様に拓本を取ります。
 
平成23年3月にオープンする、今城塚古墳の古代歴史館と史跡公園一帯の愛称が
「いましろ大王の杜(もり)」 に決まり、その古代歴史館の展示物の中にKさんが接合された
遺物も展示されるので楽しみですが、遺物の整理は気の遠~くなる作業でした。(~_~;)

~~~~~~~  今日の誕生花  日比谷花壇より  ~~~~~~~ 
花名 : ユキワリソウ        花言葉 : 期待
艶のある葉は3 つに分かれ先が少しとがっていて、トランプの「クラブ」に似ています。
このため「三角草(ミスミソウ)」とも呼ばれるそうです。
コメント
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